見出し画像

岸潤一郎の走塁にびっくりしたわけ

毎日新聞のウェブサイトで連載している「密着中」。西武では岸潤一郎選手のプレーの裏側、これまでの道のりについて月一ペースで掲載しています。

こちらの記事では、原稿に入りきれなかった話や、日々のプレーなどについて紹介していきます。

第2回では西武・岸潤一郎/2 「あんた何歳なん?」から始まった妻の支援」の冒頭では、岸選手の走塁について裏側を聞きました。

昨季から取材が大きく制限され、試合後に自由に選手に話を聞くことができません。選手の「生」の声がその日に発信できないのは歯がゆいですが、この走塁は時間が経ってもお聞きしたいと思いました。

それは岸選手がこの試合前の練習で黒田コーチと念入りに話し合っている様子を見たからでした。原稿に書いた通り、あの走塁の裏側にはドラマがありました。

画像1

もう1点、第1回「西武・岸潤一郎/1 「甲子園の申し子」が解き放った自らへの呪縛」でお話を聞いたときに、当時2軍で苦しんでいた岸選手がこう語っていたからです。

「もちろん(自身も)積極的な走塁とかできるんですけど、良い意味でも悪い意味でも場面を考えてしまうというか。今は行くより……とか考えるんですけど、たぶんそれより先に走ろうと考えていると思うので、若林は。すごいと思います」


当時、1軍で売り出し中だった若林選手の思いきった走塁をみて「自分には絶対にできない」と語っていた岸選手。年下のルーキーのプレーに、負の感情が芽生えた時期もあったが、次第に受け入れた上で

「自分が頑張ってそれ以上になれるように頑張ろう。ちろんライバル意識とかは大事だと思いますけど、それ以上に見て学べるんやったら」

と前向きに捉えた。その思いを聞いていたからこそ、あの思い切った走塁には驚かされたし、今後につながるプレーだと感じました。

まもなく始まる後半戦。1試合でも1プレーでも結果を残そうと必死な岸選手を今後も追いかけていきます。読者の方で「岸選手に聞いてみたい」ことがありましたら、ぜひ生野までお願いします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?