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自閉症育児ちょっといい話【優しいお姉さん編】

自閉症の息子は療養を兼ねて、音楽教室に通っていました。


ここの先生は熱心に1人1人にあった指導をしてくれ、音楽の楽しさを伝えてくれます。

息子はジャンベ(人気のアフリカ民芸楽器で、西アフリカ全般で叩かれている打楽器)という楽器に興味を持ちました。

ジャンベ


自閉症特有の刺激が欲しい症状なのかわかりませんが、このジャンベが大のお気に入りでした。


先生もそのことをしっかり認めてくれて
ジャンベで指導してくれました。


1年くらい通ったくらいに音楽教室で発表会があり、息子も参加することになりました。


僕は楽しみと心配の気持ちがありました。


落ち着いて行動することができないし、
自分勝手にいろいろやってしまうことがあったからです。


前日も心配しましたが、
息子が楽しそうにしているのを見ると少し安心しました。


強心臓なのか、わかっていないのか、
ジャンベを叩くしぐさをして嬉しそうにしていました。


妻は「パパはちょっと心配になってるくらいの方がいいよ。余裕綽綽でいられる方が何か心配。」と言われました。


僕は油断癖があるので、心配しているくらいの方がいいみたいです・・・。


当日になり会場に入ってみたら、
ステージ有りの本格的な会場に驚きました。


さらに人がたくさん入っているので
後ろの方の席になってしまいました。


本当に大丈夫・・・。
心配がマックスになりました。


妻は息子とリハーサルやお昼ご飯を食べるため
先に会場に到着していました。


こんな多くの人の前で発表できるのかと
不安になり顔を見てみようと思いましたが、


妻から「パパに会うとおかしなテンションになるから来ないで」と言われてしまいました(涙)。


ステージの方から色々な声が聞こえてきて、
息子が騒いでいるのかと心配になりましたが、
皆が障害を抱えているのでよくわかりませんでした。


いよいよ開演で幕があがり、
全員がステージに集まっていました。


息子は高校生くらいのお姉さんと一緒に手をつなで立っていました。


皆で最初に歌を歌ったのですが、
息子は予想通りにあっちこっちに行ってしまいました。


そのたびにそのお姉さんが手を引いて元の場所に戻り、手をつないだまま歌ってくれていました。


何回かその行動をしてしまうのですが、
優しく手を引いて一緒にいてくれるんですよね。


そのお姉さんも障害を抱えているのに、
息子のことを見てくれて、
それも優しく手を引いている姿に
感動してしまいました。


自分自身の行動を省みたら恥ずかしくなる気持ちでした💦


僕だったら、無理やり手を引っ張ていたはずです・・・。


お姉さんはニコニコしながら、
息子と同じ視線で優しく手を引いてくれるんですよね。


障害とか健常とか関係ない、
「気持ちが大事」ということを 
その行動から学ばせていただきました。


息子もそのお姉さんと同じくらいになったら
そういう行動ができる人になって欲しいと思いました。


それには、まず親である自分ですよね。


未来の息子のためにしっかりしようと決意した日でした。


発表会も感動の連続でした。

歌、ピアノ、
 
みんな上手ですし、
一生懸命にやっている姿に心が打たれました。


先ほどお姉さんも歌を上手に歌っていました。
よく響く声で心が揺さぶられる素晴らしいパフォーマンスでした。


息子は先生と一緒にステージに出て、
先生がやったことをマネすることでした。


先生がポンポンと叩いたら、
息子もジャンベをポンポンと叩くことでしたが、
すごく上手にできていました。


そんなことって思われそうですが、
めちゃめちゃ感動しました。


そして、ここに通っている全員が障害を抱えているのですが、一人ずつ熱心に指導しているのがよくわかりました。


先生に感謝です。


そして、お姉さんの優しさに「気持ちが大事」という育児に最も必要なことを気づかせていただきました。


音楽発表会にたくさんのことを学ばせていただき、また頑張ろうという気持ちが芽生えた一日でした。


おしまい。


では、また!

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最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。

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