宇宙漂流お父さん First Contact【連載第一弾#7】【シリーズ#10】
宇宙漂流お父さん First Contact⑦
『そこの君だよ。”地球人”くん。』
知らんふりをして通り過ぎようとしてみたが、明らかに僕に向けた言葉だった。
僕の事を地球人と呼んでいる。
地球の事を知っている?
「ぼ...僕の事ですか?」
『そうだよ。君以外にここに”地球人”がいるのかい?』
やっぱり僕の事だ。
地球人って事を知っているのは、衛兵総長のサトーだけだ。
地球にも宇宙船にも帰れず困ってはいるが、あまりこの星で地球の話をするのは、得策ではない気がし