コンセプトと競争優位性の二つが揃っていないと長期的には勝ち続けられない

持続的に勝ち続けるには、
①コンセプトが当たる
②その事業が競争優位性がやればやるほど強化されるサイクルがある

という二点が必要になる。
Amazonのグルグル図はやればやるほど競争優位性強くなりができて他者が模倣が困難になることを示している。

やればやるほど強化さえるようなストーリー、線としての打ち手をやれている企業が持続的に勝てている。
広告の業界はこのループが弱いが、その中でも構造的にやればやるほど強くなる要素を孕んでいる会社はある。

①ウォーターサーバー黎明期にリスティング広告の代理店を始める
②ウォーターサーバー比較で一位をとる
③特単が出るようになる
④さらに競合より入札単価が上げて一位を不動のものにする
(リスティングはキーワード単価をあげれば上に出るという単純さがある)
⑤学習が溜まってウォーターサーバー比較というキーワードをさらに不動のものにする
(キーワードに対する学習の方が、アドのユーザーへの学習より安定しているという仮説)
⑥件数保証もできるくらいに安定し、特別単価になって入札単価を他社より上げれる
⑦運用とクリエイティブであれば運用の方が再現性が高いので組織化で同じことを他業界で繰り返す。
(アドは運用とクリエイティブだとクリエイティブ要素がでかいので再現性を担保しずらい)

これもAmazonのビジネスに比べれば正の循環の因果関係は弱いですが、アドよりは強いなと感じてます。
アドは「コンセプト」では合格点を叩き出しながらも、競争優位を積み上げていくという点でのビジネスモデルの弱さがあると思います。
学習も実質たまらないですしね。その点、YouTubeの方がプレイヤーの移り変わりが少ないのは、アカウントの変数が他媒体に比べて大きく、
大量に出稿してチューニングする→良い枠を確保する→その枠に対してさらに良い商材をぶち込む→その商材が枯れても良い枠は確保している
という後発が入り込めない競争優位を築きながら売上利益を出していたからじゃないかと考えています。

またアドは撤退することはあっても、リスティングを撤退する事業者はありません。
大企業ほどリスティングしかやっていないというのもこのあたりのビジネスモデルがあるかも。

だからと言って、リスティング広告をやるっていう意思決定は今の時代だと「コンセプト」が弱いと考えています。
新しいコンセプトで他者よりも付加価値を出しつつ、長期目線での競争優位を築くサイクルを作れるか?という点についてリスティングのように考えるっていうのが
広告代理店をやるにあたっての考えるべきポイントだと思いました。

小さな事例ですが、昨日話したビジネスラボというYouTubeチャンネルはループを作り、その因果が強くなっていくという点で優秀なモデルだと思いました。
コンセプトは中小企業の社長に対する、社長キャラ起点での採用支援+承認欲求満たしてあげる という斬新でありながら、
競争優位の築き方としては、出演した社長が社長を呼ぶ、格上の社長が出ているからそのメディアに出ることで格が上がる、そのチャンネルが有名になることで最終的に単価も上げられるというフィードバックサイクルになっている。

このようにやればやるほど強くなるっていうビジネスは上流だろうが下流だろうが大事だと思ってて、
上流だけどサイクルがないから自転車操業とかいくらでもあると思います。
食べログもビジネスとしては下流ですがサイクルが強いので企業価値が高いのだと思ってます。

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