未来を作る社会科教育

社会科教育における役割は
「子どもたちの未来を作る」
ということだと思っています。

もちろんどの教科においても、生徒の力を伸ばし、育てていくという意味で子どもたちの未来を作っていくということに変わりはありません。
しかし社会科はその名の通り
『子どもたちの作る社会に直結する教育』であると
私は考えています。

社会科という科目自体は、戦後にできた比較的新しい教科です。しかし現代社会においてなくてはならない教科のひとつになっているのではないでしょうか。

1990年代ごろまでは、より偏差値の高い高校、大学に入り、大企業に就職することが安定した生活を送るために必要と言われ、そのための教育をする家庭が多くみられました。

しかし現在のようにどのように変化するかわからない社会の中では自分自身で【社会の役に立てるような価値】を創りだしていく必要があります。

この【価値を創りだしていく】という教育は今までされていなかったことです。

最近の社会科ではもちろん、知識も重要だが思考・判断・表現も大切という考え方のもと、資料をもとに読み取りや自分の意見を作るという授業もよくみられます。

しかし「資料の読み取り」に必要な思考の多くは
「比較・組み合わせる・共通点を探す・相違点を探す・統合する」などといったシンプルな思考です。

先ほども言ったことですが、現代の社会に
求められていることは『このような思考を通じて、どのように社会に役に立つ価値』を創っていくか。
ということです。

ということはこの思考方法はあくまで社会を作るうえで、ツール(手段)であったり、ルート(道のり)に過ぎないということです。

社会科授業をするうえで今求められていることは「道の作り方」を教えるのではなく、その「道が社会のためにどのように役に立っているのか」ということです。

子どもたちに、より良い社会で活躍する人々の様子を伝えたり、どのように人々は苦難を乗り越えてきたのか、国民の1人として社会のためにできることはなにか。
という価値観としてのゴールを考えさせることが必要なのです。

私自身も今までの資料を読み取って、本時の授業が理解できたから◯!という授業を脱却し、
その1時間、もしくは単元において、現代社会におけるどのような価値をつながるのかというメッセージ性のある授業を作っていきたいと考えています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?