【#現代4コマ】現代4コマ・2024年4月期“X”いいね数トップテン
突然ですが皆さんは昨日食べたご飯の詳細を覚えていますか❓
なんとなく主菜は答えられるけど、細かくは自信がない・・・そんな方も多いと思います。
じゃあ現代4コマだってそうだよな‼️
ってことで、丸1ヶ月前の現代4コマで反響の大きかった作品がどんなものだったのか、改めて見てみていこうぜ!という企画です。1ヶ月前は何やってたんだろうね。
※本記事は『現代4コマ』について解説しています。
あらかじめことわっておくと本企画は、反響が大きかったのが何の作品か、という趣旨であって、優劣を求めるものじゃないです。どちらかというと「どんな話題が界隈外に対しては広がりを見せていたか?」を見極める向きが大きい。
なお、2024年5月26日時点での数字です。後世において変動可能性あり。
では早速10位からみていこう!
10位
磯島くじら・いととと「『現代4コマ空間』フライヤー」 / 95 likes
突然発表されたやつです。いとととが、唐突にど田舎で個展をやることにして、2日前に告知しやがりました。ふざけんな。
作品というよりは告知という向きが大きい本作ですが、唐突かつそれとなく出してる割に、なかなか可愛いフライヤーしてるのがむかつきますね。このやろう。
室内ということで壁面・床面で4コマを表現したり、窓で4コマを表現したり、実は細かい4コマの文脈が詰まっているのが、この男の食えないところ。
↑こんなこと書いてたんですが、『現四通信』編集担当としてお馴染みの磯島くじらさんのデザインだそうです。さすがだ!(追記)
公立の美術館という立地も相まって市民を中心に支持を集めたこの企画は、思ったより現代4コマの布教に貢献したらしい。すごいね。
9位
いととと「ジーコサッカー」 / 106 likes
この時、ジーコサッカーがXではトレンドに上がっていました。いとととはコレにまんまと便乗し、ちゃんと数字を伸ばしたというワケです。
解説すると、そのむかし、「ジーコサッカー」にR18禁ゲームを仕込んで非公式・秘密裏に市場に流したゲームメーカーがありまして、起動して暗いのから明転するまで待たないとそのゲームかわからない、というのがあります。それを再現したんじゃないですかね。
4コマをスーファミに見立て、上にソフトを挿しつつ、コマの中身はテレビ画面を表している、という表現のスマートさは、原点にして頂点といったところ。
余談の余談ですが、今では該当するソフトに法外なプレミア価格がついています。いつだってエロは人気があるんだ。なお、むちゃくちゃハードなSMの模様。
8位
いととと「冷奴目線」 / 116 likes
何がだよ。なんといとととが3個連続でランクイン。この人の安定感はなんなんだ。
内容については、冷ややっこという、まあ豆腐にあれこれかけて食うやつがありますけど、アレのかけられる側を描写したという作品。
豆腐って、4コマのコマっぽいですからね。題材にはされやすいんだろうなと思います。抽象化の雑さがなかなかやばい。
この謎すぎる作品にこれほど反響があるのは、築き上げられた『いとととブランド』の結実とみるべきなのか、それとも冷奴の美味しさにキャリーされたとみるべきなのか……???
7位
ぷらりね「ジェットコースター」 / 132 likes
動画型の現代4コマ作品。明らかに過小評価されていると筆者は思います。
4つの四角形が縦横無尽に緩やかに動くだけですが、これが「ジェットコースター」に搭乗している人物の主観を表している、というトンデモなくよくできた作品。
激しい動きが全然ないのに、スピード感、あの疾走感が伝わってくるようです。
この発想には作家のことごとくが降伏。しかし、何か展示や印刷物にする時大変だなあ、というのが玉に瑕ですな。。
なお本作、のちにロングバージョンが公開されるなどしています。こっちはあんま伸びてねえ。
6位
いととと「4コマ観変わった」 / 147 likes
いわゆる、対比4コマ。二つの「4コマ」を並べ、上に何と何であるか、タイトルを示すことで、差異のようなものを楽しんだり、品評するジャンルです。
この作品は「インドに行く前と後」というビフォーアフター。なんらかの価値観が変わったことを表してるらしいです。悟りでも開いたんですかね。
筆者の親戚に、インド人とかのいる地域で働いてる人がいるんですが、インド人がマジで自由奔放すぎてやばい、と体験談が届いています。全然未開の地とかじゃないのに、この差はなんなのか。
5位
ぷらりね「表裏」 / 179 likes
コマ間を区切りとして、奥行きある構造と捉えて描いた名作。
表に見えているよりも血の滲むような努力が、裏には詰まっているもの。先入観にとらわれず、奥行きを持って考えようという訓示が込められています。
ただ、表現的面白さを抜きにしても、吹き出しの表現が素朴でいいし、キャラクターにも親しみを持てる構成なのがステキ。
筆者は現代4コマでは特に、親しみを持てるかっていうのが大事なポイントだと思うんですよ〜。
4位
リタ伯爵「都市」 / 181 likes
謎解きの作者としてある種のインフルエンサー的影響力を持つリタ伯爵さん。
謎解き・クイズ的な要素を持った現代4コマで読者の頭をひねらせるのがとても上手い方です。
一見すると穴埋め問題・・・?な、都市と題されたこの一作。
ぜひ解いてみてください。それぞれの名前の思わぬ個性に気づかされるという発見の4コマです。
「ス」「ッポンギ」の題材選びと書き方の工夫がいいですね。直感的じゃなくなって、ひとひねりさせられる感じが大変よいんだよな。
3位
いととと「4000コマ」 / 200 likes
この頃「名作再投稿祭」なる企画をこの「現代4コマ」アカウントが企画していた関係で再掲されたうちの一作。元々は個人から2023年に発表された作品なんですが、元投稿より伸びてます。
これどういうことかというと、作品よりリアクションの投稿に注目が集まったからです。
これにはタグが付いてないので、あくまでもリアクションということですが、700以上もの評価が付いています。リアクションをランキングに含める場合ではダントツの該当月期ランキング一位になります。
原作超えすなーーっっっ!!☝️💦
2位
ダブリング「スフィンクスの出題」 / 298 likes
謎解き作者・ダブリング氏による刺客の如き作品。
内容は、エジプト神話における寓話で登場する歴史的ななぞなぞが由来です。
とはいえ、「なぞなぞを現代4コマとして表す」というだけではここまで伸びることはなかったでしょう。
この作品の最大の魅力、それは4コマ目にあります。
ぜひ上の投稿元を確認して、確かめてみてください。デザイン性と発想力に富んだ、素晴らしい出来栄えの作品であると思います。
1位
いととと「何かを閃いたせいで、5コマに」 / 429 likes
この男、またしてもランクインしてしまうのか。なんと10個中6作品がいとととの作品です。安定してこれほど影響を持っているのは、驚異ですね。
本作はピコーンと何かに気づいたか、閃いた時の漫画的表現をコマの中に入れている作品です。いわば「4コマ漫画っぽい」んですよね。
漫画の文脈を持ってくることで大衆ウケを担保し、あざとく伸びた一作といえます。こいつめ!
なお当作品、伸びているだけあって、これを皮切りに「〇〇のせいで、○コマに」という構文の現代4コマが一種の潮流として定番化するまでに至っています。くそっ、あのひらめきさえなければ……!!!!!!!
いかがでしたか?
2024年4月期は、はっきり言ってじわじわ、爆発的ではない反応が多かったと思いますが、だからこそ個々の多様性が感じられた月でもあったのかな、と思っています。
漫画となると、内容の面白さ、というメインの評価軸がとても強く現れるところですが……
ここ現代4コマでは、謎解き的要素に対するひらめきがインプレッションにつながっている作品もあれば、単にトレンドワードで伸びてる作品もあるし、親しみやすさ、革新性、企画に対する反応など、評価軸が決して一つでないことがわかると思います。
というか、(公開時点で)まる1ヶ月ほど前の動向でしたけど、覚えてましたか?皆さん。「えっ、そんな前なん?」とか、「まだそれしか経ってないのか」とか、「こんなんあったっけ?!」とか、「こんなに評価されてたの!?」とか、色々あると思います。
現代4コマは幾千もの作品数のある、とても多作の動向です。見落としている作品、忘れている作品というのは常にあるはず。
ぜひ皆さんも検索などで過去の作品を遡って、新たな発見をしてみてはいかがでしょうか。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?