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過去②「大学でぼっち極めてるけど質問ある?」

前回はこちら




まわりを見渡せば

眼鏡、黒髪、チェックのシャツに
黒いリュックサック

若者特有のエネルギーさとは無縁の場
そう、おれは9割が男を占める
理系の大学に入学していた

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大半がチー牛陰キャ

あーあ、大して勉強もがんばんなかったし
おれも落ちるとこまで落ちたな・・・

勉強頑張らなかったのは自分のせいなのに

おれは努力出来れば
もっとすごいやつなんだ・・・
お前らとは違う・・・・!!

と、めちゃくちゃまわりを見下してた


◇◇◇◇◇◇

そんなおれだったけど友達は欲しい

ぼっちだけは嫌だ!!!!!!!

と思い、入学式の時に
近くに座った人にガンガン声をかけた
※コミュ障あるある。初対面の時だけ威勢が良い

そして、比較的チー牛の中でも
まともそうな奴とグループを組むことになった

これでおれもリア充の仲間入りや!!!!
と思いウキウキしていると

なんと彼ら、チャラい系のサークルに入ろうと言い出す

マジかよ・・・

ぶっちゃけ尻込みしていたが
この流れに乗らなかったら多分ハブられる

やるしかねえ

グループの仲間と一緒にサークルの説明会に参加

チー牛大学の残り1割が集結したような
イケてる集団だった

先輩達は光り輝いてるように見えた

おれこの中で
まともに会話できんのかよ・・・・

かなり不安に思ったが
もうすでに退路はなかったため
そのまま流れでサークルに加入することに

■新歓飲み会

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ワイワイガヤガヤ

やべえ・・・全然ノリについていけねえ

思った通り、中学〜高校て培ったコミュ障は
酒を飲んだくらいでは全然ダメ

せっかく先輩や同級生が話題を振ってくれても
全然面白く返すことができない

あかん・・・
これじゃ高校の時と何も変わっちゃいねえ・・・

次第に飲み会の中でも
イケてない奴らのグループで固まり
隅でひっそりと飲んでいた

・・・なにかないのか!
この状況を打破する奇策は!!!!

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先輩「おーい、新入生全員あつまれ。
   これから一人ずつ一発芸してもらうから」


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これや、これしかない

アルコールでいい感じに頭もバグっていたので
イケる気しかしない

おれなら大爆笑を巻き起こせる!
誰もおれに期待なんかしてないのに
妙に意気込んでいた

ドキドキ

次第に緊張してくる

先輩「あー、じゃあ次キミ、よろしく」

!!!!

心臓が高鳴る

顔が熱い

おれ「あー、はじめまして・・
   山根っていいます・・・」

さっきまでの威勢は完全に消え
か細い声でボソボソ話す

声小せえぞーw

周りからヤジが飛ぶ

おれ「す、すませんw」
おれ「あー、そしたら
   一発ギャグやります・・・」

おれ「・・・・・・」

「ゲッツ!!!!!!!!!」


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シーーーーン

誰も笑っていなかった

先輩「はーいめっちゃ滑りましたねーw
   じゃあ次の人〜」


しにてえ・・・・


ロクでもない大学生活がスタートした瞬間だった


◇◇◇◇◇◇◇



サークル内ではほぼ空気

先輩から話しかけられることも
どんどん減っていった

唯一話せたのは入学式に
無理やり絡んだ同級生だったが

彼らはどんどん
サークル内で友人を作っていたため
おれと絡むことも少なくなっていった

このままじゃやべえ

鬱屈としていた俺が手を出した先は

2ちゃんねる

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いわゆる匿名掲示板だ

匿名でのやり取りなので
いちいち相手に気遣う必要もなく

コミュ障ぼっちだった俺には
とんでもなく居心地が良かった

2ch専用ブラウザ「Jane」を
パソコンと携帯にダウンロードし

講義中は携帯にてレス
家に帰ったらパソコンにてスレ立て

「大学でぼっち極めてるけど質問ある?」

1 名前:匿名希望さん
ちな童貞

「深夜のエロ漫画スレ」

1 名前:匿名希望さん
パスはいつもので

カタカタカタ
楽しすぎる・・・

特に深夜は住人も闇が深い奴ばかりだったので
社会不適合者同士の馴れ合いが
めちゃくちゃ気持ちよかった

くだらねえ数レスで
落ちるようなスレッドもあれば

議論が白熱してパート2に
持ち込むスレッドもあり

たまにまとめサイトに取り上げられた時は
妙に誇らしい気持ちに
(よくよく考えると何の自慢にもならない)

昔参加してた2chの「祭り」にも
当時はすげえ没頭して参加してた

※祭りとはリアルタイムで起きている事件や
 イベントに2ちゃんねらーが便乗して
 騒ぎ立てる行為

「ポケモンの人気投票でコイルを一位にして
小学生泣かせようぜwwww」

みたいなクソしょーもないことで盛り上がっていた

コイル
コイル2


たしかあの時社員が必死に
ピカチュウを一位にするために異常な速度で
ピカチュウの票が増えていって笑った



◇◇◇◇◇◇◇


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2ちゃんねるでスレ立てするのにも飽きてきた頃

次にハマったのがライブ配信

当時はネットラジオ配信や
ニコ生なんかが流行ってた

さすがに顔出しする度胸はなかったので
酒を飲みながら雑談配信してた

おれ「まったり雑談放送します^^」
おれ「○○さんいらっしゃい^^」

今思うとキモすぎわろた

大学ではぼっちだったがネットではリア充
スカイプで常時繋がるネットの友人もできた

2chの匿名でのやり取りとは違い
ハンドルネームとはいえ

いわゆる固定名でのやり取りは
リアルとほぼ変わらない楽しさがあった

スカイプなら常時繋がってられるし
暇さえあればログインすれば誰か構ってくれた

今思えばかなりおれは寂しかったのかもしれない

画面越しとはいえ
生身の人間との交流はおれの荒んだ心を癒してくれた


◇◇◇◇◇◇◇

そんな感じでネト充生活を続けていたが
気づいたらおれ大学3年になっていた

サークルでは相変わらず空気ぼっち

先輩、同年代のやつから
話しかけられることはほぼなくなってきた
(嫌われてるというかマジで空気キャラ)

※当時の飲み会の写真見ると
 俺の顔がどれも土気色で死んでるw

コミュ障ぼっちあるあるだけど

飲み会の時がマジで苦痛

リア充に絡まれるのも苦痛
一人でポツンと飲むのも苦痛
でも参加しないで嫌われるのも怖い

とにかく何もなく
穏やかに終わることを祈りながら酒を飲む

楽しいわけがない


だが、そんな苦痛でしかない飲み会にて
ある変化が訪れることとなった…


■ある日のサークル飲み会

ワイワイガヤガヤ

おれ(はぁ・・・だるい)

いつものようにテーブルの隅を陣取り
息を殺すように
誰からも絡まれないように
ひっそりとお酒を飲んでいた

おれ(とにかく早く終わってくれ…)

ギャッハッハッハ

おれの荒んだ内心とは裏腹に
周りのテンションはどんどん上がっていく

おれ(はぁ、みんな楽しそうだなぁ)

ギャッハッハッハ

先輩「おい、山根、お前飲んでるか?」

!!!!!!!


カースト上位の先輩が急に話しかけてきた


なんだよ・・・
おれはしゃべることなんてねえんだよ・・・
頼むからほっといてくれよ・・・

おれ「ウィスw酒ノンデアッスw」
先輩「おーそうかw」
先輩「いや、おれ前からお前と話してみたかったんだわ」

??????????


え、なんで?
なんでこんな
陰キャのおれと話してみたかったんだ?

なにかの罰ゲームか?

先輩「おまえって何考えてるかよくわかんねえからさw」

ガーン


おれってわかりづらい奴だったのか・・・

先輩「おまえってさ、なんかおれらのこと見下してるよなw」

ガガーーン


え、おれ見下してるつもり全然ないんだが・・・
なんかちょっと泣けてきた

先輩「おまえって普段なにしてんの?」
おれ「いや、あの・・・」
先輩「いいから教えろよw」
おれ「あ、あの、ニコ生で配信とかしてます・・・」

・・・・

言ってしまった・・・

緊張から酒を飲むペースがはやかったせいか
つい口を滑らしてしまった

やばい・・・

おれのサークル生活おわった・・・



先輩「え!!?マジで!???」

先輩「お前スゲーじゃん!!!!!!」


?????????


先輩「おいみんな!こいつニコ生主らしいぞ!!」


マジで何言ってんだこの人

『マジかよwww
 訳わかんねーやつだと思ってたけど
 お前すごいなw』

なぜか急にサークルの仲間が集まりだす

なんなんだこれは・・・

『普段どんな放送してんの?』
『今度放送してるとこ見せろよw』
『おまえ思ってるよりもおもろいじゃんw』

おれの中ではネット配信なんて
誰でもできることだし
すごいなんて1mmも思ってなかったが

どうも周りの人からすると
かなりハードルの高いことだった模様

あれだけ打ち解けられなかったサークル内で
おれは急速に打ち解けていくこととなった

最初から自分隠さずにいればもっと早く仲良くなれたのか・・・

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◇◇◇◇◇◇◇

時間を無駄にした後悔も正直あったが
マジで今までの鬱屈人生が
吹っ飛ぶくらい毎日楽しくなった

おれのオタクキャラも全開で
みんな受け入れてくれて
本当にマジでめちゃくちゃ楽しかった

あまりに楽しすぎて留年しかけた
でも親父に怒られるのが怖すぎて
必死で単位をもぎ取る

そんなこんなで楽しい大学生活も終わりを迎え
晴れて社会人になったわけだが
ここからがまた一波乱の幕開けだった・・・


社会人編に続く



【最後に】

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