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「みんなでいちごつみ」に参加しました

綴さんの企画「みんなでいちごつみ」に参加させていただきました!

いちごつみするのも楽しかったし、出来上がった紙面見たときに感動があった。ありがとうございました!そして気づいたらネプリになっていてびっくりした。

おもしろかったポイント

  • 編集見やすいし可愛いし天才!

  • うめおさんの短歌から絶対「ジェットコースター」摘みたいひとたち好き。

  • 書体が自分ではあまり使わない楷書系?教科書体系?で新鮮でした。

  • 綴さんの短歌、あのお歌の摘みどころって「蟹」だったんだ!!(※「蟹」4名)蟹の発想なかった…わたしは自分の名前の「静か」一択で、そうでなければ「川底」で考えたかな。同じ単語摘んだときの違い見るのオモロ〜……。

  • 独活部さんの短歌の「シチュー」からの、煮崩れして溶ける綴さんとしないわらびもちさんの芋の対比よすぎた。

  • 自分の短歌に独活部さんが食べもの短歌で返してくれたのうれしかった(独活部さんといえば食べもの短歌)。

自分の1首めについて

見送りを上手に済ませばかでかい空港に慰められている

7人とも違う単語を摘んでくださったのが面白かった!
いちごつみの1首めって、遠回しに題詠させることができるんじゃないかと思って……わたしは「空港」の短歌が見たくてそこから組んでいったんですが……想定外の「ばかでかい」とかいう強い単語がどうしても退けてくれなかった!
「ばかでかい」の方に目が行ったらどうしようと(そもそも「ばかでかい」なのか「ばか」「でかい」なのか謎)悩んだけども意外と皆さまバラバラだったね。※ただしお三方が「ばかでかい」「ばか」「でかい」だった。
「見送り」も何気にエモワードだと思ってたんですが誰にも摘まれてなかったので今度自分で摘もうかな。

好きな子を見送ったあとにばかでかい空港(新千歳空港)にひとり残されて、あーせっかくだからいくらショッピングして帰ってもいいし美味しいもの食って帰ってもいいが、あの子はもういないなーって思う、という短歌です。

ばかだからわかんないですこの恋が恋じゃないことちゃんと教えて

「ばか」を摘んでくださった綴さんのお歌。
ひらがなの「ばか」の使い方うま…?!「ばかだからわかんない」と言ったときの「わかんない」は解ってて言ってるときもあると思うんですが今回主題はそっちじゃないだろうな。「恋」として抱えてるものを否定されたとき、「教えて」と詰め寄っていく綴さんの短歌の主体の姿勢が好きですわたしは。

ばかでかい入道雲を見つけては夏を名付けるローカルルール

「ばかでかい」を摘んでくださったわらびもちさんのお歌。
な、夏〜!わらびもちさんの一首めのお歌も夏のお歌で激すきだったので夏のお歌で繋いでくださってうれし〜。「夏を名付ける」ってとてもよいですね。

5年前カメラロールのハイライト慰められている朝帰り

「慰められている」を摘んでくださった風林さんのお歌。
「慰められて/いる」好きな句またがりすぎる〜!!カメラロールのハイライトに(ああ…)ってなるの共感度高くて刺さりました。カタカナの具体的な名詞って強い気がする。そして「朝帰り」をわたしは今はもうしないので、さらに遠くまで来たなあって気持ちになりましたね。

まだ出ない空港リムジンバスのなか何にもなれなさを抱きしめる

「空港」を摘んでくださったしまさんのお歌。
空港ありがとうございま〜す!!わたしにとっての空港はわりと日常に近い存在なのですが、このお歌の空港は非日常の香りがします。例えば就活の面接の帰りとか。「まだ出ない」が良いんですよね、まだ出ない=これから出るのはずだが、詩になるのは「まだ出ない」なんだよね……。空港リムジンバスは役目がはっきり決まってる存在だから「何にもなれなさ」の焦燥感と対比になるのかな。

太陽がピカピカ笑顔で空に乗る 上手に生きろって呪いがかかる

「上手に」を摘んでくださったうめおさんのお歌。
上の句から下の句の展開が意外で、「太陽がピカピカ」と「呪い」の対比・高低差がすごくて「上手に」ってなんだろう?と、その言葉が重く感じるつくりになっていて、う、うま……って感嘆しました。元の歌の「上手に」は「そつなく」と迷った上で意味に幅を持たせたくて「上手に」にしたので「上手に」って何?って切り込まれた気分になってウッ……ってなってとてもよかったです。

カードでと支払い済ませ少しだけ大人になれたようでうれしい

「済ませ」を摘んでくださった碓氷さんのお歌。
もうこれは絶対自分では詠まない内容なのでここまで率直に"うれしい"と表現されてるの見るとワッ!て沸きますね。短歌の一句目でおさまる短い言葉でサラッと支払いが済むのはもう大人だ確かに。"少しだけ"が謙虚で良いね……平易なことばで書かれた短歌大好き人間なので何度でも思い出せそう。

したいこといっぱいあるけど君とならでかいカステラ食べるのが夢

「でかい」を摘んでくださった独活部さんのお歌。
自分の詠んだ短歌から独活部さんの食べ物短歌が生まれてくれたの嬉しい〜!しかもでかいカステラ!でかいカステラの幸福度はかなり高いとわかりその時点でとても良い。甘いし卵だしふわふわなので。叶う夢も叶わない夢もふたりで見れるふたりなんですね〜…「君となら」、なんてシンプルでこれしかない、すべての根源みたいなフレーズなんだ……いいものをありがとうございました。

好きだったお歌たち

  • 外さないマスクの内で君の名を呼ぶ口紅はコーラルピンク(綴さん)→「呼ぶ口紅は」の七音のとこ好きですね。見えないところに仕込んでる色ってのが良い……。「口紅」を摘む選択肢が自分になかったので、4名も摘んでいておもしろかった。

  • インカメの写真なんだね口元のほくろは反転してもかわいい(綴さん)→えっこれも二句目で切れてるの好き。綴さんの短歌のね〜感情が主体のものだってはっきりしてるとこが好きですね。「その服かわいいですね」のような伝えるための"かわいい"ではない、"インカメの写真なんだね"も"反転してもかわいい"も自分の中で完結してる、わたしの感情はわたしのものってかんじが好きですね。

  • 伏し目がちなにか真面目を言っている君を撫でれば平面 つるり(風林さん)→「平面 つるり」が好き。スマホの画面かなにかなんでしょうか。"なにか真面目"も"つるり"も隔たりを感じる言葉で、その隔たりは重く特別なものとしては描かれてない。『よくある隔たり』として受け入れてるのかな……とか考えました。でも"撫で"るのは愛着の表れでそこがかわいくて愛しい。

企画は参加するのが一番楽しい

人と関わる企画は特に一体感を感じるのでいいですね。
つくる楽しさ・できあがりを待つ時間・完成を見るときの喜び、これがあるからまた何か企画があったら参加したいな〜って思えるんだろうなって。
ひさびさに一参加者として企画参加すると改めて『これまとめるの大変では?』『短歌詠んだだけでこんな素敵なものの一部になれるのありがたすぎでは?』の気持ちになったね……綴さんありがとうございました!