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浜名湖周辺文学碑巡り(4)「寸座落雁」「細江帰帆」

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「寸座落雁」

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 ややあって放つ光や今日の月 柳園成佳

 「わが浜名湖」 清水みのる

「細江帰帆」

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 夏をとへば引佐細江や秋の声 里村紹巴

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 霰降り遠江の吾跡川楊刈れどもまたも生ふとふ吾跡川楊 『万葉集』

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 青だたみといへばきいただけでも涼しい氣持がする 白柳秀湖
 名を聞きて王朝の貴女ときめきし引佐細江も気賀の町裏 与謝野晶子
 雲よ陽を遮るな奥浜名湖は日だまりの湖透きとおる 清水みのる
 和歌の浦といえば自然と連想されるのは遠州のいなさ細江 佐藤春夫
 逢うことは引佐細江のみをつくし深きしるしもまき世なりけり『千載集』
 旅にして誰に語らむ遠つあふみ引佐細江の春のあけぼの 香川景樹

 井伊谷川都田川の落合の口より引佐細江はじまる 与謝野晶子

 鰻とるあまの釣りぶね漕ぎつれて細江を出づる朝なぎのそら 河合象子

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 旅にして誰に語らむ遠つあふみ引佐細江の春のあけぼの 香川景樹

 遠つあふみ引佐細江の秋風に月影寒くあしの花ちる 佐佐木信綱

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 車窓よりはるけく望む奥浜名湖東名の橋清かに浮かぶ 天皇陛下御製
 われら若く子らの幼く浜名湖の水辺に蛍追ひし思ほゆ 皇后陛下御歌
 展望の中に光と緑がある そよ風とさざ波がある 清水みのる
 故郷の小松の生うる山々の親しくもあるか円ろやかにして 吉野江水
 遠江引佐細江の澪標吾を頼めてあさましものを 『万葉集』
 まかげして見渡すかたや白銀に光りかゞよふ引佐細江 竹田智是

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 細江帰帆 大空のなかより帰る白帆かな 故人・淡庵
 館山秋月 おもしろや月をひたせるうみの色  咲女
 引佐晴嵐 常盤木の古葉ふるふや青あらし   耳洗
 尉ヶ峰暮雪 みねの雪白きにたへて暮れにけり 旦雪
 長楽晩鐘 暮ゝるとはおもはざりけり花にかね 松歳
 松崎落雁 雁おろすあたりや月の片あたり   竹佳
 根本山夕照 夕やけや常にも見れど紅葉時   成佳
 唐洲崎夜雨 波白うくれて洲崎の雨涼し    橘蔭

 三日見ぬ細江の辺りの青田かな 松島十湖

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 後の世の闇はてるまじ鵜のかがり 松島十湖

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 別るゝはまた逢ふはしよ月の友 松島十湖

【文学碑撮影の難しさ④】どこまで紹介するか?


 文学碑には、裏に作者の紹介や、歌意が書かれていることが多いです。さて、そこまで紹介する「文学碑サイト」を立ち上げるか・・・。

■参考図書
・『遠江八景 浜名湖周辺の文学碑を訪ねて』(中日新聞社)

■参考
・「句碑・歌碑問合せ」(浜松文芸館)
http://hama.world.coocan.jp/kuhi-to-kahi-kvpcqa.pdf
・『吟遊遠江』(浜松市)
https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/documents/66082/01.pdf
https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/documents/66082/a.pdf
https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/documents/66082/b.pdf
https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/documents/66082/c.pdf
https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/documents/66082/d.pdf
https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/documents/66082/e.pdf
https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/documents/66082/f.pdf
https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/documents/66082/g.pdf

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