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駒形神社

1.「駒形大神」の正体は?

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 静岡県島田市、東海道53次の日坂宿と金谷宿の「間の宿」にある菊川神社は、近隣の4つの神社の集合体で、その内訳は、

【宇佐八幡神社】応神天皇
【若宮八幡神社】仁徳天皇
【駒形神社】木俣大神
【津島神社】須佐之男命

である。

 興味深いのは、駒形神社の御祭神「駒形大神」が「木俣大神」だということである。

 「駒」とは「馬」のことで、「駒形神社」は、農耕馬の霊、あるいは、農耕馬の守護神を祀った神社だとも言われているが、馬は朝鮮半島から連れてこられた生物で、古代日本には存在しない。駒形神社の「駒形(こまがた)」とは、「木俣(このまた)」の転訛であり、「駒形神社」の本来のご祭神は「木俣大神」(木の神。別名「御井神」は井戸の神)である。御井神といえば、大井川!(京都府亀岡市大井町並河の大井神社の御祭神は御井神!)であろう。

 元宮の御祭神が変わってしまっても、分社の御祭神は本来の御祭神のままであることがあるから面白い!

 「駒形神社」の総社と言われるのが、駒ヶ岳山頂の式内・駒形神社(岩手県胆沢郡金ケ崎町西根)である。明治に入っての報告書に「祭神不詳」では通らない。明治政府から博士が派遣されたが、肝心の駒形神社は「馬頭観音堂」と言う名で、馬頭観音が祀られていたという。他の駒形神社を調べた所、「木俣大神か、天照大神のようだ」というあやふやな結果であったので、明治政府(内務省)は、祭神を「駒形大神」とし、「駒ヶ岳に坐(いま)す山の神」と定義したという。「登拝が困難」という理由で、明治36年(1903年)に現在地に遷され、「駒形大神」も下記の6柱(天照大神は入っているが、木俣大神は入っていない)とされた。(現在、奥宮の登拝が許されるのは登拝日のみで、岩手県在住の登山経験者のみが許可される。)

2.「駒形神社」の分布

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 菊川という場所柄、「駒形神社」と聞くと、近くの御前崎の「駒形神社」の分社だと思ってしまうが、御前崎市の「駒形神社」の御祭神は、天津日高日子穂々手見命、豊玉毘賣命、玉依毘賣命であって、木俣大神ではない。

 「駒形神社」の分布は特異である。

駒形神社(本社:岩手県奥州市水沢中上野町):駒形大神(天照大御神、天常立尊、国狭槌尊、吾勝尊、置瀬尊、彦火火出見尊)
勅宣 日宮駒形根神社(宮城県栗原市栗駒沼倉一ノ宮):大日孁尊、天常立尊、吾勝尊、國常立尊、天津彦番邇々藝尊、神日本磐余彦火々出見尊
王崎駒形神社(岩手県奥州市江刺玉里玉崎):保食之神、武角身神、豊玉姫神(馬を疫病から救った守護神)
駒形神社(岩手県宮古市津軽石):大山祇命、経津主命、武甕槌命
駒形神社(岩手県遠野市綾織町下綾織):保食神、月讀之神
駒形神社(岩手県遠野市上組町):保食神
沢田駒形神社(岩手県遠野市青笹町糠前):石神「お蒼前様」「古峯ヶ原様」(家畜の安全祈願)
駒形神社(岩手県遠野市附馬牛町上附馬牛):保食命
駒形神社(岩手県遠野市附馬牛町下附馬牛):佐々木氏が馬産の神を祀る。
駒形神社(岩手県遠野市土渕町栃内)
駒形神社(岩手県遠野市上郷町平倉)
駒形神社(岩手県遠野市上郷町細越)
駒形神社(岩手県遠野市上郷町板沢)
駒形神社(岩手県遠野市宮守町達曽部):保食命
駒形神社(岩手県盛岡市西仙北):保食神
駒形神社(岩手県盛岡市芋田字芋田):保食神
駒形神社(岩手県上閉伊郡大槌町大槌):駒形大神
駒形神社(岩手県花巻市東和町北川目):保食大神、大山祇神、素戔嗚尊
駒形神社(岩手県八幡平市平舘):駒形大神
駒形神社(岩手県北上市和賀町岩崎):保食神
駒形神社(岩手県和賀郡西和賀町沢内若畑):保食命
駒形根神社(岩手県一関市萩荘箱清水):大日靈貴命、誉田別命
駒形根神社(岩手県一関市厳美町上山口):大日霊尊、天常立尊、国狭槌尊
駒形根神社(岩手県一関市厳美町駒形):日本武尊
駒形神社(秋田県鹿角市十和田大湯一本木):保食命
駒形神社(秋田県鹿角郡小坂町上向勝善平):保食命
駒形神社(山形県鶴岡市羽黒町小増川西門):保食神
駒形神社(宮城県登米市迫町新田駒林前):倉稲魂命
駒形神社(宮城県栗原市若柳武鎗上土手之内):大日霊貴尊、建御男方命、別雷命
駒形神社(宮城県栗原市栗駒渡丸中島):大日孁尊
駒形三社神社(福島県福島市松川町土合舘)
駒形神社(福島県会津若松市)
駒形神社(福島県喜多方市塩川町中町):駒形大神
駒形神社(群馬県前橋市駒形町):保食命
駒形神社(群馬県高崎市高浜町):大国主命、宇気母知命、宇迦御魂命、倉稲魂命
駒形神社(群馬県太田市北金井町):宇賀魂
駒形神社(千葉県白井市神々廻):大山祇命(合祀された神社の神?)
駒形神社(千葉県野田市木間ケ瀬):武甕槌命
駒形神社(千葉県佐倉市内田):稚産霊神、皇産霊神、木花開邪姫命、大山祇命、天御中命
駒形神社(千葉県印旛郡酒々井町上岩橋):稚産霊命
駒形神社(千葉県印旛郡栄町安食):保食神
駒形神社(千葉県市原市大厩):保食命
駒形神社(千葉県流山市東深井):誉田別命
駒形神社(千葉県富里市大和)
駒形神社(千葉県富里市久能):駒形神
駒形神社(千葉県市川市大野町):經津主命
駒形神社(千葉県木更津市下宮田)
香取駒形神社(千葉県松戸市幸田):経津主命、駒形大神
駒形神社(千葉県香取市高野)
駒形(小麻賀多)神社(千葉県八千代市勝田):稚産霊命
駒形神社(千葉県八千代市上高野):和久産巣日命
駒形神社(千葉県山武市富田)
駒形神社(千葉県茂原市高田): 応神天皇
駒形神社(千葉県南房総市中):倉稲魂命
駒形神社(茨城県那珂市南酒出):保食神
駒形神社(茨城県小美玉市中延)
駒形神社(茨城県高萩市安良川):保食命
駒形神社(埼玉県日高市高萩):品陀和氣命、息長帯比売命、高良玉垂命
駒形神社(埼玉県本庄市児玉町秋山蛭川):駒形神(馬の病気を治す神)
駒形神社(埼玉県三郷市駒形):駒形大明神
駒形神社(埼玉県さいたま市西区佐知川):駒形大神
駒形神社(埼玉県さいたま市大宮区三橋):駒形大神
駒形権現神社 須賀神社(埼玉県さいたま市緑区中尾):白馬像
駒形神社(埼玉県児玉郡神川町上阿久原)※「阿久原牧」
駒形稲荷神社(埼玉県児玉郡神川町下阿久原):稲荷神(倉稲魂命)
 〽阿久原の牧の稲荷に鈴かけていななく駒にいさむ武士(徳川光圀)
駒形神社(埼玉県秩父市堀切):誉田別命、神功皇后、高良玉垂命
駒形神社(埼玉県加須市日出安):大日孁貴神
駒形神社(埼玉県比企郡小川町原川):左甚五郎作の雌雄の木彫りの馬
駒形神社(埼玉県朝霞市宮戸4丁目駒形):高麗方権現(高良玉垂姫命)
駒形神社(長野県佐久市布施):猿田彦命
駒形神社(長野県佐久市塚原新城):騎乗の男女2神像(馬の守護神)
子檀嶺神社中宮駒形神社(長野県上田市武石余里):建御名方刀美命
駒形社(長野県小諸市甲焔硝蔵):宇気母智神
駒形神社(長野県小諸市柏木石峠):駒形石
駒形神社(長野県北佐久郡軽井沢町発地駒形):月讀命
駒形神社(長野県北佐久郡立科町藤沢下宮沢)
駒形神社(長野県北佐久郡長倉)
駒形社(長野県北佐久郡志賀駒込)
大形駒形神社(東京都昭島市大神町):大己貴命、少彦名命
元狭山神社合祀駒形神社(東京都西多摩郡瑞穂町駒形富士山): 駒形神
駒形神社(東京都八王子市高月町): 駒形神
駒形神社(神奈川県鎌倉市寺分):駒形大神
駒形神社(神奈川県平塚市岡崎):大物主命
酒匂神社(神奈川県小田原市酒匂):駒形神=鸕鷀草葺不合尊
駒形神社(神奈川県足柄下郡箱根町畑宿):天之御中主大神、火産霊神、大山祇神
駒形神社(神奈川県足柄下郡箱根町箱根):天之御中主神、大山祇神、素盞嗚尊
駒形神社(神奈川県足柄下郡箱根町須雲川):天御中主大神
駒形神社(神奈川県足柄下郡箱根町芦川):駒形大神(天御中主神、素戔鳴命、大山祇神)、蓑笠明神(事代主命)
駒形社(神奈川県足柄下郡箱根町元箱根):高皇産霊尊、神皇産霊尊
駒形神社(山梨県南巨摩郡南部町大和):保食神
駒形神社(山梨県南巨摩郡南部町塩沢):保食神
駒形神社(静岡県伊豆市戸倉野):駒形大明神(農耕馬の守護神)
駒形神社(静岡県賀茂郡西伊豆町中):農耕馬の霊
駒形神社(静岡県三島市沢地):箱根の駒形神社から勧請
諏訪神社 駒形神社(静岡県三島市山中):建御名方命、日本武命
駒形神社(静岡県裾野市深良)
駒形八幡神社(静岡県裾野市岩波):品陀和気命(応神天皇)
駒形神社(静岡県静岡市葵区駒形通):駒形神
駒形神社(静岡県御前崎市御前崎):彦火々手見命、豊玉姫命、玉依姫命
菊川神社合祀駒形神社(静岡県掛川市佐夜鹿):木俣大神
駒形神社(静岡県浜松市中区佐藤):彦火々手見命、豊玉姫命、玉依姫命
駒形大重神社(奈良県御所市大字楢原字石川):木俣大神?

 以上、東北地方(牧場関係や源義経の愛馬関連)と千葉県(佐倉市に11社、酒々井町に2社、成田市に2社、富里市に2社、八千代市に1社ある「麻賀多神社」(麻賀多十八社の御祭神は、全て『日本書紀』の稚産霊命、『古事記』の和久産巣日神)は、駒形(小麻賀多)神社とも、「麻の国で多氏が賀す神の社」とも)に集中しており、香取・鹿島神宮付近では、「農耕馬」というより「軍馬」でしょうね。
 御祭神は、駒形神社(岩手県奥州市)の「駒形大明神」(6柱の神々)、あるいは、保食神(馬産の神)が多い。「馬の病気を治す神」というのは、神仏習合時代の馬頭観音(馬の病気を治す仏)の名残ですね。高良玉垂命は、筑後国一宮・高良大社の御祭神ですね。「駒形」は「高麗方」!
 馬とは全く関係ないと思われる神様もおられますが、その神様が祀られている「駒形神社」の社号「駒形」は地名なのでしょうね。30郡からなる陸奥国には式内社が100社あります。入っているのは、胆沢郡の「駒形神社」と栗原郡の「駒形根神社」の2社です。古語「根」は、現代語の「山」ですから、「駒形根」とは、「駒ヶ岳」のことです。
 さて、「勅宣 日宮駒形根神社」の社伝によれば、「ヤマトタケルの東征」の時、ヤマトタケルが、栗駒山の山頂・大日岳に6柱の神々を祀ったことが起源だそうで、この6柱の神々は、「駒形神社」の6柱の神々と5柱が一致しています。
・【駒形大神】天照大御神 =【駒形根大神】大日孁尊
・【駒形大神】天常立尊  =【駒形根大神】天常立尊
・【駒形大神】国狭槌尊   【駒形根大神】國常立尊(国狭槌尊の先代)
・【駒形大神】吾勝尊   =【駒形根大神】吾勝尊
・【駒形大神】置瀬尊   =【駒形根大神】天津彦番邇々藝尊
・【駒形大神】彦火火出見尊=【駒形根大神】神日本磐余彦火々出見尊
陸奥国最大の謎は、陸奥国一宮・鹽竈神社が式内社ではないということで、その鹽竈六所明神(鹽竈神社の六所宮の神)のご祭神は、
・塩土老翁命(しおつちのをぢのみこと):鹽竈神社の主祭神
・猿田彦命(さるたひこのみこと)
・衝立船戸命(つきたつふなどのみこと)
・太田命(おおたのみこと):猿田彦命の後裔
・興玉命(おきたまのみこと)
・事勝国勝長狭命(ことかつくにかつながさのみこと)
の6柱であり、駒形大神や駒形根大神とはメンバーが異なります。(鹽竈神社について語ると長くなるので、別記事「六所神社」で。)

※参考文献:『埼玉の神社』「駒形神社」(埼玉県三郷市駒形)
 当地は「古代の道筋に当たり、古くから開かれた所である」との口碑がある。駒形の地名起源を説く幾つかの話がある。一つは、地内にある駒止め塚が、駒の形をしていたからという。二つは、古代に周りが海であったころ、馬に乗って海を渡る途中、一休みするこの島が駒の形をしていたことをいう。三つは『風土記稿』に「村内駒形明神社あるをもって村名とせり」と載るものである。
 当社の創建を伝えるものに、天保年間(1830-44)という「駒形大明神勧進帳」の前書きがある。これによると、慶長年中(1596ー1615)さる高貴な方の愛馬があり、名馬であったが高齢になるに及んで下総国の深野に放たれ、やがて没した。ある時、この名馬の一生が村の有力者の夢に現れ、馬の頭を祀れば頚の病をはじめ諸病を治し、更に悪事災難を除くとの託宣があった。これにより、村の有力者は深野の地を訪ね、馬の頭を得て明神と崇めてここに祀った」これが、駒形神社の始まりであるという。内陣には、騎乗の駒形大明神像(全高73.5センチメートル)と、二体の随身像(全高40.5センチメートル)を納めている。

3.「駒形大明神」(6柱の神々)とは?


 駒形神社の「駒形」という名称は、「高麗唐(こまから)」→「こまかた」→「こまがた」と変化したのであって、その証拠は、箱根神社(九頭龍神社。御祭神は、箱根三所権現=瓊瓊杵尊、木花咲耶姫命、彦火火出見尊)の摂社・駒形社に、朝鮮から高麗大神が勧請されたことだという。確かに、馬は日本にはいない生物であり、朝鮮人(調教師)が日本に連れてきて、牧場付近の山に高麗大神を祀り、その山を「こまが岳」(「こま」は「高麗」にして「駒」)と呼んだのかもしれない。(箱根神社の場合は、神体山(箱根山の駒ヶ岳の主峰・神山)がある駒ヶ岳が社号の由来だと思われる。というか、箱根の白馬神は、ヤマトタケルが東征の帰路に倒した神では?)

 駒ヶ岳の山名の由来については、駒形神社の奥宮がある駒ヶ岳に雪が降り、春になって雪が解けていくと、山の斜面の残雪の形が「駈ける馬」に見えることが、「神馬の顕現」だとされたことだとする説もある。

「陸中一宮 駒形神社」御由緒(公式HPより引用)
 上古の代、関東に毛野一族が台頭し、赤城山を崇敬し、赤城の神を祀って上野平野を支配したが、後に上毛野国と下毛野国に分れ、下毛野氏は日光火山に二荒山神社を創建。休火山を背景として奉祀されたもので、赤城火山の外輪山にも駒形山があり、二荒山神社の古縁起に『馬王』という言葉が散見する。
 上毛野・下毛野氏は、勢力を北にのばし、行く先々に祖国に習い、休火山で外輪山を持つ形のいい山を捜し出し、連山の中で二番目の高峰を駒ケ岳又は駒形山と名付け、駒形大神を奉祀した。奥州にも及び、胆沢平野から雄姿を目にし、山頂に駒形大神を勧請し、駒ケ岳と命名した。これは、上毛野胆沢公によるものであり、時は雄略天皇の御代(456年ころ)であった。このように全国の秀峰に祀られた駒形神社の中で、延喜式神名帳にあるのは宮城県栗原郡駒形根神社と当社の二社のみである。当社が従四位下に神階を進めたのは、陸奥国胆沢城を創建した征夷大将軍坂上田村麻呂による崇敬の念の篤かったことから始まり、この鎮守府の度々の上奏によるものだった。
 駒形という名称は、古く赤城神社をカラ社と呼んだ歌があり、コマをカラと歌った。当時の朝鮮は高麗朝時代であり、文化伝来の憧れの国でもあったのでコマということばを用い世間に誇示した。箱根山縁起の箱根神社が駒形神社を奉祀するのは、朝鮮から高麗大神を勧請したと記載しているのと同様である。このように赤城の神は駒形の神とも言える。坂上田村麻呂や源頼義・義家父子も駒形大神を篤く崇敬し、武運祈願成就した事実を知るにつけ、奥州に栄華を築いた藤原四代の崇敬も篤かった。
 平泉より北上川を隔てて、東に望む束稲山は駒形山とも言う。このことは峻険な駒ケ岳を度々登拝することは困難を来たす事もあり、この山に駒形大神を奉祀したと考えられる。箱根縁起に藤原秀衡が銅をもって神像を鋳。駒形の神を祀ったことは藤原氏がいかに崇敬の誠を捧げたか想像することが出来る。かくして駒形神社の崇敬は華々しく、分社は東北各県より関東に亘り、その数、百余社に及んでいる。
http://komagata.iwate.jp/about/


駒形神社(静岡県御前崎市御前崎):白羽神社の元宮
 ・御祭神:天津日高日子穂々手見命、豊玉毘賣命、玉依毘賣命
駒形神社(静岡県掛川市佐夜鹿):菊川神社(島田市菊川)に合祀
 ・御祭神:木俣大神
駒形大重神社(奈良県御所市大字楢原字石川)
 ・御祭神
  【駒形神社】不詳。木股神(駒形=木俣)か?
  【大重神社】滋野朝臣貞主? 葛木犬養神? 大重=御井か?
駒形神社:陸中一宮
 ・本社:岩手県奥州市水沢中上野町
 ・奥宮(馬頭観音堂):岩手県胆沢郡金ケ崎町西根(駒ヶ岳山頂)
 ・里宮:岩手県胆沢郡金ケ崎町西根雛子沢
 ・御神体‎: ‎駒ヶ岳(神体山)
 ・御祭神:駒形大神(詳細不明)
  ・本社:奥宮の神々の総称を「駒形大神」とする。
  ・奥宮
   ・天照大御神 (あまてらすおおみかみ)
   ・天常立尊 (あめのとこたちのみこと)
   ・国狭槌尊 (くにのさづちのみこと)
   ・吾勝尊 (あかつのみこと)
   ・置瀬尊 (おきせのみこと)
   ・彦火火出見尊 (ひこほほでのみこと)
  ・里宮
   ・国常立尊(くにのとこたちのみこと)
   ・大日孁貴尊(天照大御神 の別称)
   ・国狭槌尊
   ・吾勝天主忍穂耳尊
   ・彦火出見尊
   ・置瀬尊
http://komagata.iwate.jp
駒形社(神奈川県足柄下郡箱根町元箱根):箱根神社の摂社
 ・御祭神:高皇産霊尊、神皇産霊尊
http://hakonejinja.or.jp/

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 駒形神については、馬頭観音も含め、「馬」というテーマでの民俗学や歴史学からの深い考察が必要ですね。その前に、

 ──なぜ駒形神社は東日本にしかないのか。

という謎を解かないとだめですね。

※『昭島市史』「駒形神社」(東京都昭島市大神町)
 岩手県水沢市に鎮座する駒形神社が惣社で、本来この神社は駒形神を祀るが、祭神の性格については神馬、馬頭観世音などといわれ、古来から諸説が多く明確でない。しかし、馬を保護し、馬の病気を治癒させる霊験により人々の信仰が厚く、関東、東北地方に分社が多い。大神の駒形神社は大己貴命、少那毘古命を祭神とする稀有な存在であるが、惣社同様に馬を保護し、病を癒すという信仰があった。

(注)大神の駒形神社の御祭神・大己貴命(大国主命)は、因幡の白兎を治療したことから「医療の神」「薬の神」とされている。

 『延喜式』によれば、官牧(勅旨牧)は、信濃国(16ヶ所)、甲斐国(3ヶ所)、上野国(9ヶ所)、武蔵国(4ヶ所)の計4ヶ国に設置され、諸国牧は、18ヵ国に馬牧が24ヵ所、牛牧が12ヵ所、馬牛牧が3ヵ所の計39の牧が設置されたという。なぜ馬は東日本で育てるのだろう? 西日本は、馬よりも牛なのか?
「馬=戦車であって、都の近くで育てられたら大事になるから?」
とはいえ、戦国時代、鉄砲は京都の周辺で作られてたけど・・・謎だ。
 群馬県内で発掘された動物埴輪の内の90%が馬だという。

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