【神社雑記】秋葉信仰の聖地へ(4)秋葉山
さて、いよいよ秋葉山(標高866m)登山である。
秋葉山について詳しくない方は、「日本一大きな天狗面」がある「天狗広場」の「春野いきいき天狗村」内の春野町観光案内所に行かれるがよかろう。(位置は下の地図参照。なお、地図にある元プロ野球選手・富永旭(千葉ロッテマリーンズ)の母校の「春野高校(静岡県立春野高等学校)」は、平成26年(2014年)、天竜林業高校、二俣高校と合併し、静岡県立天竜高等学校春野校舎となりました。女子の冬制服(セーラージャケット。ボタンのスミレは、宝塚歌劇団の「すみれの花咲く頃」こと「再び白いライラックが咲いたら」(Wenn der weiße Flieder wieder blüht)を翻訳した白井鐵造の出身地だから)は素敵でしたが、ワンピース+ボレロというミッションスクールのような可愛い制服に変わりました。失礼ながら、ワンピース+ボレロは小中学生には似合うけど、高校生にはどうかとは思う。)
★「春野いきいき天狗村」公式サイト
http://www.shizuokacha.co.jp/
★「静岡県立天竜高等学校春野校舎」
http://www.edu.pref.shizuoka.jp/haruno-b/home.nsf/IndexFormView?OpenView
★『制服のキンパラ』「さよなら春野高校。そして天竜高校へ。」
http://kimpara.lekumo.biz/blog/2014/01/post-a42e.html
今まで「秋葉山には秋葉寺と秋葉山本宮秋葉神社がある」と書いてきましたが、実は山麓に秋葉山本宮秋葉神社(下社)、里坊「千光寺」があり、徒歩ですと、
秋葉神社(下社)→千光寺(里坊)→秋葉寺→秋葉神社(上社)
の順で参拝することになります。1時間半くらいの登山か(人による)。
車の方は秋葉神社(下社)→千光寺→秋葉神社(上社)と回り、秋葉神社(上社)の駐車場に車を内緒で置いたまま、秋葉寺へ行ってるようです。(秋葉神社と秋葉寺は仲が悪いので、よろしくない。というか違法駐車。)
また、秋葉山から離れた場所に「奥の院」があるので、この連載はあと5回である。
・【神社雑記】秋葉信仰の聖地へ(5)秋葉山本宮秋葉神社(下社)
・【神社雑記】秋葉信仰の聖地へ(6)里坊「千光寺」
・【神社雑記】秋葉信仰の聖地へ(7)大登山秋葉寺
・【神社雑記】秋葉信仰の聖地へ(8)秋葉山本宮秋葉神社(上社)
・【神社雑記】秋葉信仰の聖地へ(9)新旧「奥の院」
ただ、人気がないので打ち切られる可能性が高い (TдT) 正確には、サポートされないこの「私の雑記帳」自体がこのままでは消される (ToT)
※新・奥の院:御本尊:不動明王(春野町勝坂の勝坂不動尊を遷座)。天神山(静岡県浜松市天竜区佐久間町上平山)。
※旧・奥の院:御本尊:不動明王(飯綱不動尊。別名:飯綱不動尊八尺坊権大現)は、天竜スーパー林道(高規格林道。正式名称は「特定森林地域開発林道」)沿いの竜頭山の「戒光院跡」(明治28年(1895年)、奥の院跡に「京都真言宗醍醐寺山内塔頭寺院 別格本山 院家格 戒光院」を創建→気田に遷座)にあったが、明治時代の廃仏毀釈で消えた。御本尊は行基創建の高草山法華寺(静岡県焼津市花沢)に遷され「秋葉不動」と呼ばれている。(『法華寺縁起』「秋葉奥の院略縁起」)
不動明王堂(旧・奥の院)は可睡斎に移築されたが、放火により焼失した。
※秋葉寺へは車では行けません。秋葉総本殿可睡斎は毎日宿泊可能ですが、秋葉寺は火祭りの日だけ宿泊可能(予約制)で、宿泊者の寝具などはヘリコプターで運ばれます。
さて、まずは秋葉神社について、案内板を見て、おさらいしておきましょう。
秋葉神社は、火之迦具土大神を祀る国史見在社「岐陛保神社」(『日本三代実録』「貞観16年5月10日の条」に「遠江国正六位上岐氣保神に従五位下を授く」)であり、行基が秋葉寺を開くと、大己貴命を祀る守護社(鎮守社)の式内・小國神社となり、さらに三尺坊が、「日本総本廟」と称する越後栃尾秋葉山(蔵王権現。上杉謙信が常安寺の守護社として秋葉三尺坊威徳大権現を勧請。新潟県長岡市谷内)、もしくは、「日本最古秋葉出現霊場」秋葉山圓通寺(愛知県名古屋市熱田区神宮)から、迦楼羅の秘法で白狐に乗って、もしくは、不動明王の三摩地(さんまじ)を体得して飛行自在の神通力を得て、永仁2年(1294年)、秋葉山へ飛んできて以来、秋葉大権現=秋葉三尺坊となったが、明治の廃仏毀釈&修験道廃止政策により、秋葉三尺坊を本寺の可睡斎に遷し、御祭神を本来の火の神・火之迦具土大神に戻した。
神紋は「七葉(しちよう)もみじ」で、社紋は武田信玄寄進の「剣花菱」である。武田信玄は、秋葉寺の僧を密偵に使ったとされ、静岡県静岡市清水区に分院「峰本院」を創建している。(武田氏滅亡後は、徳川家康は、浜松秋葉神社を建て、密偵に使ったという。)
★『栃尾観光協会』「秋葉神社と秋葉三尺坊」
http://tochiokankou.jp/rekishi/akiba.html
★「日本最古 秋葉出現霊場・秋葉山圓通寺」公式サイト
http://www.akibasan.or.jp/
★「秋葉山本坊・峰本院」公式サイト
https://www.akihasan.or.jp/
★「浜松秋葉神社」公式サイト
https://hamamatsu-akiha.jp/
参拝はいつでもいいが、12月16日の「例大祭」の日が良いかと。ただ、「火まつり」は、終わるのが午前0時前後で、メチャクチャ寒い。(新居の奉納煙火は午前3時までやっていた(現在は法的規制で21時で強制終了)が、あれは7月だからいいのであって、12月の山頂は冷える!)
「例大祭」の日の神事は秘儀で、江戸時代は本殿裏で行っていたが、現在は多宝塔跡に建てられた神楽殿でおこなわれ、一般公開される。
廃仏毀釈で多宝塔が壊されたのは残念ですが、秘儀が見られるようになったのはありがたいことです。
なお、「東海道三社」にして「三河国二宮」の式内・知立神社に、お寺にはあってもいいが、神社にはあってはならない多宝塔があるのは、「これは多宝塔ではなく、多宝塔の形をした書庫だ」と言い張って壊さなかったからだそうです。
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