三河国宝飯郡の城②伊奈城(4/4)関連地
1.伊奈本多家墓所(愛知県豊川市伊奈町縫殿/鶴田)
伊奈本多家の墓所は初代~5代までが東漸寺に、6代~7代までがお松見にある。
①舞々辻(まいまいつじ)墓所→東漸寺へ移葬
②お松見(しょうけん):伊奈町鶴田
《伊奈本多7代》
本多①定忠【伊奈本多家】─②定助─③正時─④正助─⑤正忠─⑥忠俊─⑦忠次─⑧康俊(養子。酒井忠次の次男)【膳所藩主家】…
★『寛政重修諸家譜』「本多」
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1082713/336
★『本多家譜』
https://clioimg.hi.u-tokyo.ac.jp/viewer/list/idata/400/4175/712/?m=limit
2.伊奈本多家菩提寺:万年山東漸寺(愛知県豊川市伊奈町縫殿)
■『小坂井町の史跡と文化財』
昔、前芝村に東漸寺という真言宗の寺があったが、廃寺となり延命地蔵尊を祀る小堂だけになった。ところが、津波によりこの地蔵尊が、伊奈の地に流れ着いたので、村人はこれを崇めて祀っていた。この地蔵尊を本尊として、明応元年(1492)第三代伊奈城主本多正時(泰次)が堂宇を建て、知多郡緒川の乾坤院の亨隠慶泉禅師を開山とし、萬年山東漸寺と名付け、本多家先祖累代の菩提寺とした。
・本尊:延命地蔵尊
・鎮守:葵稲荷大明神
・寺宝:膳所藩主寄進の阿弥陀如来像
膳所藩家老寄進の観音菩薩像
★高柳義範『万年山東漸寺略誌』
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/958037
3.伊奈本多家守護社:若宮八幡社(愛知県豊川市伊奈町宮坪)
伊奈本多3代正時(東漸寺開基)の弟・助正の中村源助家は、代々伊奈天神社の神主を勤めた。
・社宝
・本多家の面頬
■本多氏の謎
①本家(宗家)は何家か?
「五本多」の内、「徳川四天王」本多忠勝を輩出した【平八郎家】が本家とされているが、武功派の本多忠勝【平八郎家】も、吏僚派の本多正信【弥八郎家】も系図上は傍流で、伊奈本多氏が系図上の嫡流のように思われる。
┌定吉─正明─忠正【弥八郎家】………………本多正信
┌定正┴正吉─正経─秀清【彦三郎家】………………本多広孝
本多助定─助政┴定通─定忠─定助┬正時┬正助【八郎家】…………本多忠俊
│ └信正【作左衛門家】…本多重次
└助時【平八郎家】………………本多忠勝
②「徳川二十八神将」の本多氏は3人
・本多忠勝(本多宗家11代宗主)
・本多忠俊(伊奈本多家6代宗主)
・本多康高←誰????
・「徳川二十八神将」=有名人なのに、本多氏系図に名前が無い。
・『寛政重修諸家譜』長沢松平康直の娘の項に、
「康直の妻と幼女とは本多康高に預け給ふ」とある。
(松平康直は無嫡で病没したので、徳川家康の子・松千代が継いだ。)
・私の説は、本多康高=本多広孝(松平康直室の父親)だぁ~!
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