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2024年どうなる生成AI~画像生成AI編~

昨年2023年は”生成AI生成期”、”生成AI元年”なんて言われていました。

今年2024年から向こう1年でまた生成AIは進化を遂げることかと思います。

そこで、各生成AIに関して簡単に私、木村、チーム木村が思っていることも交え、予想あるいは願望めいたことも含めて書いてみました。

ちなみにここでいう各生成AIとは

・画像生成AI
・動画生成AI
・音楽生成AI
・ほか生成AI(タスク系)
・大規模言語モデル(ChatGPTなど)

をいいます。

では、今回は、画像生成AIについて。

画像生成AI

画像生成AIについては、私のnote『注目したい画像生成AIのこと』に書いている内容と重複してしまいそうですが、やはりビジネス的な観点が気になるところです。

“ビジネス的な観点というのは、画像生成AIにおけるビジネスモデルが確立されていない、と考えられる点です。 画像生成AIをどのようにしてビジネスに活用するのか・活用していくのか? その明確な答え、ビジネスモデルが未確立だからこそ、私自身「画像生成AIはまだまだ個人の趣味の範疇」だと常日頃感じているのだと思います。”

『注目したい画像生成AIのこと』より

基本的には、画像生成AIのサービス・ツールはおそらく現状最も数が多い生成AIだと思われます。

ですが、ビジネスモデルが確立されていない点から、まだまだ日本において個人の趣味の範疇から抜け出せていないように感じています。

極端な話、もし、このまま2024年も何らかのビジネスモデルが確立されなければ、利用ユーザーの減少が危惧されます。

理由としては、個人の趣味の範疇ということは、『飽きてしまったら終わり』だからです。

勿論、単純に絵やアートが好きな方は、消えゆく趣味とまではいかないかも知れませんが、マネタイズの難しさ・狭さまで思うと、飽きたら終わりなのでは、と。

私、木村のチームには、画像生成AI方面を任せている”URYU君”という人がいます。(このnote記事よりサムネイル画像生成も担っています)

チーム木村の人間なので、手前味噌で申し訳ありませんが、URYU君が画像生成AIで出す画(私は作品と呼んでいますが)の世界観がとても好きです。

ただ、今のところまだ”個人の趣味の範疇”です。

DMなんかで「NFT化して販売しないのか?」等、連絡は日々あるようですが、大半は海外の方から来るもので、それらは以前よくあったNFT詐欺まがいなものです。

ただ幸いにも、そういった見えない第三者に頼らずとも、私自身がNFTのリテラシーがあるほうなので、今後はURYU君が生み出す作品のマネタイズも考えてなくはないです。

とはいっても、現状なかなか”画像生成AIで生成したAI画像”のマネタイズは狭く、またターゲットが日本では正直難しいとは思います。

日本は流石のアニメ大国だけあって、Xを見ててもAI画像は何かしらアニメになぞらえて生成されたものや、いわゆる2次元系画像が流行のように思えます。

それが、前述した『飽きてしまったら終わり』と隣り合わせにも思えるところはあります。

ちなみに、ウチのURYU君いわく、

「画像生成AIはAIでしか出せないような画があったりするのが面白い点、不納得も多いけど、これを実際に自分が描けるのか?と向き合った時に納得できたり、妥協が生まれるし、大衆迎合じゃない画を出し続けることで自分が飽きないようにしている」

と。

そして、AI画像にしてもAI動画にしても、やはり人それぞれの好みがありますから、どのタイプであっても一定層は共有者がいるとも思います。

また、『注目したい画像生成AIのこと』でも触れましたが、画像生成AIサービス・ツールから生成される画だけでなく、画像生成AIサービス・ツールそのものも、好みが分かれていくのではないかと考えています。

テキストプロンプトから画像を生成する従来タイプと、2023年後半辺りから台頭してきたリアルタイム画像生成系、利用ユーザーの層は分かれそうです。

まだまだ少ないパイで利用ユーザーが分かれてしまうのは、私がもし画像生成AIの開発・運営側であれば、伸びしろよりも先細りを考えてしまいます。

もっとも、一番はビジネス的な観点、ビジネスモデルが今後何らか確立されるのかどうかが気になるところです。

端的に、画像生成AIのビジネスモデルとしては、以下のようなものが挙げられます。

画像データの生成:画像生成AIを使い、写真やイラスト等の画像データを生成し、販売や提供。
画像の加工・編集:画像生成AIを使って、画像の加工や編集を行い、新たな価値を付加。
画像の分析・解析:画像生成AIを使い、画像から情報を分析・解析し、新たな知見を得る。

と、ざっと挙げましたが、それぞれに課題もあります。

生成能力のレベル、コスト、時間、品質向上など。

単純に、人間の手による検証や判断が必要になるうちは、画像生成AIのビジネスモデルは十分な収益性を確保できないのではないかと思います。

また、倫理的な課題もです。

わかりやすいうと、画像生成AIによる偽画像でフェイクニュースの拡散につながってしまう可能性だったり、特定の個人あるいは集団を、差別・偏見を助長してしまうような画像生成によって社会問題になる可能性、といったところでしょうか。

倫理的な課題においては、画像生成AIの開発や利用に関するガイドラインの策定などが、解決するために必要になるでしょう。

と、このようにビジネスモデルが確立されていないことに加え、倫理的課題があることも、画像生成AIがまだまだ個人の範疇であり、法人格が開発ないし利活用になかなか乗り出せない理由だと考えています。

画像生成AIの利用ユーザーが増え、画像生成AIのビジネスモデルが確立され、国内の法人格も開発や利活用に乗り出すようになれば、画像生成AIの利用ユーザーの”使い方”もまた変わってくるのではないかと思います。

個人で画像生成AIを利用していて、「これはスゴイ画が生成された」となった際、おそらく他の人たちにも見てもらいたいという脳になるかと思われます。

そして、XやInstagram、あるいはAI画像を投稿できるサイト等で露出・拡散をはかることになると思いますが、どれだけ「いいね」が付いても、リプやコメントをたくさんこなしても、マネタイズは別なのです。
(この辺も、”飽きる”ということにつながる点の1つと言えるかと)

共有の承認欲求が満たせたその先は?と思うと、現状は殆ど行き止まりな気がします。もちろん探せば道はありますが、裏通りを歩いてアダルト系ではリスクとの対効果を考えると賢明ではないです。

個人のAI生成画像のマネタイズの選択肢を広げるためにも、画像生成AIのビジネスモデルが何らか確立され、日本の法人格が開発や利活用に乗り出すようになるといいですね。


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