見出し画像

忽那の雫第46話 こだわりぬいても最初にもどる釣り具の話。

釣りを始めてから、来月でなんと半世紀。^ - ^

50年前にこんなこと考えるはずもないが、自分の小遣いもあったかどうかわからなかったあの頃に、母ちゃん糸買うけんお金ちょうだいというと、母ちゃんは漁師だった父ちゃんに何かたずねた。^ - ^

画像1

父ちゃんは、わたしを連れて釣具店に行き、釣りに最低限必要なハリと糸を買ってくれました。^ - ^

その時覚えた糸の名前が銀燐^ - ^なんとかっこいい名前だろうと思った。

釣りをするのに必要な最低限の道具はやはり、ハリと糸だと今でも思います。

もしも今、文明が崩壊して自力で生きていかなければならない状況におかれたとすると、農業する人はクワがあればなんとかするし、魚をとる人はやはりハリと糸が欲しいのである。^ ^

釣りの糸は木に巻いたツルでは代わりにならないし、ハリはハリガネではちょっと釣りにならない。

なので、今ある道具を二つ残していいと言われたら、ハリと糸を残す人が多いのではなかろうかと思う。

糸にハリをキチンと結べさえすれば、あとはその辺の海岸にくっついてる小さな貝でも付けたら魚が釣れる。^ - ^

いつもそんなことを考えながら、長い釣り人生を歩いて来た。

自分で欲しい道具を買えるようになって、湧くように始まったのは、限りないまでの欲望でした。

画像2

最初に父ちゃんに買ってもらった竿は、今ではもう見ない6角形をしていた。(・∀・)

そこからもっともっとと、限りなく贅沢になっていき、たかがメバルを釣るのに数万円もする竿を振っていました。

それが不思議なことに、半世紀も釣りをしていると人間昔戻りをはじめる。^ - ^

画像3

わざわざ安い道具にもどり、あのころの感動をもう一度。というわけだ。(^o^)

そう、釣具は進化して釣り人が苦労なしに大きな魚を獲れるようになってきたのだが、それが気にいらなくなるのだ。

大きな魚とのやりとりに、何なく魚を浮かせるパワーを持った高価な竿を捨て、フニャフニャだったあの頃の竿の感触をもう一度感じてみたくなるのです。←変態( ・∇・)

そして最低限ほしいハリと糸もそうなったのだが、ハリも糸も自然に回り回って、一足先に元に戻っていました。^ - ^

画像4

こんな糸は今はもうないと思っていたが、調べるとまだあった。(^O^)

こだわってこだわって、変わり続けてきた糸だが、ただ使いやすいという理由でたどり着いたのは飛燐だった。

父ちゃんが最初に買ってくれた銀燐。なんとそれの姉妹糸と書かれている。^ - ^

なんという巡り合わせ。人生に偶然はないと、よく精神世界では言われますが、まったくその通りだとつくづく思います。^ - ^

本格的に投げ釣りを始めた頃、スピニングBというハリをすすめられた。

主にキスやベラを釣るのに向いていて、まわりの多くの仲間もこれを使っていました。

画像5

右の軸の細いのがスピニングBで、わたしも長く愛用していたんですが、折れる曲がるはハリの宿命みたいなもので、だんだんと大きな魚とのやり取りにも対応できるものへと変わっていきました。

そして最後にたどり着いたのが、三越うなぎというハリでした。左側の軸の太い方です。^ - ^

回り回った結果、同じメーカーのハリにたどり着いて、現在も使っています。

人間、どこまでも欲望を追いかけて、最後にたどり着くのは最初と同じものだったと、、。(^。^)

いや〜勉強になりました。( ◠‿◠ )

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?