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忽那の雫第137話 ふかぼり小市島(幽霊伝説無人島) に虹が立つ

今回は忽那諸島の中島沖にある小市島^ - ^
この島は中島と二神島の間に浮かぶ小さな無人島の一つで、むかしからよく耳にした船幽霊の話が今も残る島だ。^ - ^

丸いおわんをふせたような形の島で、わたしが大好きなので中島の赤崎の釣り場からよく見える。^ - ^
なんでも、昔このへんの海を行き来していた帆船に乗るヨシゾウという男がいた。
この辺は九州と大阪を往来する船がたくさんあったそう。

ヨシゾウは航海の途中、どこかの港でお市という娘を見つけ、嫁にしちゃるけん一緒に来んか?と、言葉巧みに誘い船に乗せたんだとか。

実はこのヨシゾウ、家には嫁がいたらしく、お市を連れて帰るわけにいかない。
そこで考えた末に、途中のこの島に置いて帰ることにした。←鬼?

船に少し酔ったお市に、この島に少し降りて休もうと言って上陸させ、自分はムササビのように来た船に飛び乗って、お市を置き去りにしたのだ。

何にもないこの島で、やがて喉の渇きに耐えられず死んでしまったお市は、やがて幽霊になって行き交う船に水をくれ〜と言って出るようになったそうだ。(°▽°)

可哀想に思った船乗りが、柄杓に水をくんで渡すと、お市は不気味に笑みを浮かべながら、その柄杓で海水をくんでは船に入れ、またくんでは入れ、船が沈むまでやめないのだという。( ̄∇ ̄)

その話は瞬く間に船乗りたちの間に広まり、お市が出たら底を抜いた柄杓を渡せと、その対処法までが話として広まったほどだ。

ヨシゾウはその話を耳にした晩に寝小便をしたらしい。←アンタ盛った?(・∀・)

あまりにもよく出るので、誰かがお市の供養のために石碑を建てたところ、それ以降は出なくなったんだそうだ。^ - ^

この小市島の周りは釣りをする人から見れば、現在でも良いアジロ(魚が着く場所)で、青物の回遊もあり人気が高い。

島の周りは水深もあり、一気に120メートルくらいまで下る場所がある。

その付近の海底では巨大なサンドウェーブと呼ばれるものが確認されている。

これは干潟の浜でよく見かける、なみなみの模様を大きくしたものとイメージしたらいい。

釣り師としてのわたしは、この様な海底の様子を想像しただけで、ワクワクする。(^O^)

で、この小市島だが、わたしが少し前に中島の赤崎で早朝の投げ釣りをしていた時に初めて見る光景にでくわした。

朝焼けに染まる興居島か?東の空に見とれていて、午前中降らずにもってくれたらいいな〜なんて考えながら、ぐるっと海上の景色を見たら( ̄∇ ̄)

小市島に虹が立っている!( ・∇・)

え?
アレお市だよね?←誰に言ってんの?(゚∀゚)

長くこの場所で釣りをしてきたが、こんな光景は初めてだった。

綺麗でもあったのだが、何かコレから起こることを暗示しているかのような、そんな不気味さもあった、。

しばらくすると雨が降り出し、やまずに降り続けて釣りは中止となった。(^.^)←コレを暗示したのか(°▽°)

お市さんが天へ旅立ったんだと思いたい(o^^o)

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