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忽那の雫第194話 鯛に寄生するエイリアン(タイノエ)の話し

瀬戸内で長く釣りをしてきたワタシだが、30年くらい前までこんなエイリアンが鯛に寄生していることを知らなかった。( ̄∇ ̄)

名前はタイノエという^ - ^

投げ釣り等でふつうに真鯛を釣るようになってから、釣った真鯛から針を外そうとして口の中に何者かが居ることに気づいた。^ - ^

それ以前にはカゴ釣りで大型のマダイばかり狙ってきたのだが、ハリはいつもくちびるにキレイに掛かっており、口の中をしみじみ見ることもなかった。

大きな真鯛は、その口を見るだけでゾッとして食べる気がしなくなるという、わたしの昔からの習性があり、釣った魚は誰かにあげるのがふつうでした。^ - ^

もらった方はとても喜んでくれて、お返しをいただくことも少なくなかった。^ - ^

そんなワタシがある時、弟と釣りに行ってた。
弟に30センチくらいの小さな真鯛が釣れて、ハリを外そうとした弟が何かを見つけた。

兄ちゃん、鯛の口の中に何か居るという。

ワタシも覗いてみると、たしかに上アゴにシッカリとしがみ付く何かが居るのである。^o^

弟が深めに刺さったハリを先の尖ったペンチで抜こうとした時、このエイリアンを傷付けてしまった。

その瞬間、エイリアンの身体から無数の小さなエイリアンがブワーッと湧いて出て、弟も持ってた鯛から手を離してしまった。(°▽°)

それからはワタシも弟も鯛が怖い魚にも思えてくるほど、鯛の印象が変わりました。

わりと小さな個体によく付いているこのタイノエ。

ワタシは自分で鯛を料理することがあまりないから知らなかったが、みんなコレ知ってたのだろうかと人に聞いてまわりました。^ - ^

知ってる人は当たり前に知っていて、知らない人は驚くという状況でした。

あれから30年も釣りを続けていても、いまだに鯛を釣ったらヤツが居るんじゃないかと口を覗いてしまいます。^ - ^

タイノエについて少し調べてもみましたが、コレを誤って口にしたとしても人に害はなく、人に寄生することもないことはわかりました。

でも見た目が悪すぎます(・∀・)

過去には縁起物として扱われていたというこのタイノエは、鯛だけでなくアジの口の中や魚のエラなんかにも寄生して、魚の養分を吸って生きているらしい。

鯛が幼魚のころに、海中を浮遊していたタイノエの幼虫が鯛の口にしがみ付いてから寄生生活は始まる。^ - ^

雌がまずは寄生して、後から入ってきた雄と交わり繁殖するようで、産まれ出た子はまた海中に撒かれるように拡がる。

鯛の兜煮だとか、鯛をご馳走としてありがたがる文化の日本に生まれて、小さい頃から鯛釣りに興じているワタシはタイノエと何か縁が有るのだろうかと感じる。←アンタの前世じゃないのか?ε=ε=ε=ε=ε=ε=┌(; ̄◇ ̄)┘

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