麻雀との出逢い⑩最終話

第一回の麻雀大会から三年後、第三回麻雀大会が開催された。コロナの影響もあって、二回目から三回目まで2年の月日が流れていた。

俺はこの間、また新たな麻雀の壁に行く手を阻まれていた。

いわゆるラスが少ないがトップも少ない打ち手になってしまった。これは一見、上手に打てているように思えるが、取らなければならないリスクを取れずに勝負出来ていないことに他ならない。

第三回大会、俺はリスク覚悟で攻めに攻めて予選を二位で通過して決勝戦へ進んだ。

決勝戦はオーラス全員が20000点台という、大接戦になった。俺は役牌を鳴いて七万と一筒のシャンポン聴牌を取った。もちろん和了れば優勝だ。

そこに親からリーチが入る。上家も2副露していてタンヤオの聴牌が濃厚。

ツモって来た牌は6万。6万をツモ切ってシャンポン続行か、7万を切って58万の両面待ちにするか?

どちらにせよ6万も7万も超危険牌。だが降りる選択肢はない。

俺は覚悟を決めて7万を切り58万の両面に受けると、親から8万が出た。

「ロン」

ギャラリーから拍手喝采が巻き起こった。


雀荘に行くと、80歳以上の爺さんが若者に混じって普通に打っている。

そんなスポーツやゲームって他にあんまないと思う。

俺は、房州さんのように麻雀打ちながら卓に突っ伏して最後は死にたい。



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