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『ニ十歳の私より』副題:今日以外のすべての瞬間へ 今日は私の誕生日です。 それも、ニ十歳の誕生日です。こう書いておけば、いつの時代に読んでも、私を知る人であれば、あぁ、何年の頃のものか、とはっきり理解できると思います。 これも歴史学を勉強している人間の性なのでしょうね。 今朝の私は、できるだけ今後も明るい日々をおくれるように、少しだけ着飾って、軽くメイクも済まし、キャンドル(チョコレートの香り)に火をつけ、買っておいたマリトッツォと紅茶を味わいました。優雅でしょう
はじめに 詠まずに済んだはずの思いを君に。歌にしなければ保てないわが身を越えて。ニ十の首をそろえて、異口同音にあなたへ捧げる。 和歌・短歌ニ十首 作:綾波宗水 袖ゆれる 木陰のかぜも 人が知り 今はやむなし せみの天下よ 野にかたり 想いをはせし 平城京 となりよりそう 朱き横髪 かたよせて 街燈に照る 彼岸花 ゆめのふちなし 冷めぬ左手 いまはなき おもいのたけも 着古して だれのものかも すでにとわれず またひとつ 夏の夕陽に めしべ散る 土にかえれと あえ