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大手出版社各位。僕は文芸誌で「ギラついた編集者特集」が見たいですよ。

大手出版社の皆さんへ、僕は文芸誌で「ギラついた編集者特集」が見たいですよ。創作や批評はもう沢山。



2ヶ月前、中途採用で新人の男性(以降、Aさん)が入社した。歳は2つか3つ上。以前までは全く別の業界で営業をしていたという。

後輩ができたのは社会人になって初めてだ。学生までは年齢=地位だったが、会社だと歴が長い方が一応先輩になるので、新鮮な気持ち。
Aさんが上司に色々教わっているのを見ると、僕はこんな風に見えていたんだと知ることができる。

この前、Aさんと昼休みにご飯を食べに行った。就職して1年半、ずっと1人で弁当を食べてきたもので、これも変な感じだった。
Aさんとは野球や本、上司の話などをした。

「23歳出版社アルバイトさんは結構本が好きなようで」と、言われた。上司からそう聞いたらしい。なんの本を読むんですか?と聞かれる前に、こっちから「Aさんも本が好きなんですか?」と聞いた。Aさんは米澤穂信や有川浩、森見登美彦などを読むとのこと。最近では本屋大賞の凪良ゆうも買ったらしい。

定食をつまみながら本の話をしている時、楽しくてつい多めに喋ってしまった。出版社に入った理由のかなり大きな部分に、本好きの同僚と本の話をするというのがあったからだ。

そしてこうも思った。
「大手の出版社に新卒で入った人、毎日楽しいだろうなあ」
本好きの美人な同期が山ほどいて、たまには他社同期との合コンなんかやったりして。ちょっとしんどい日などがあっても、常にすがるものがあるという感じだろう。

しかしそんなポカポカした業界から、果たしてノーベル文学賞を取るような作家が生まれるだろうか? ほとんど当てつけだけど、恵まれた環境に身を置いて、かつギラついた作品を生み出すというのは無理があるだろう。どちらか一つだ。





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