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初ブルーノート

7月23日、父と東京のブルーノートに行ってきた。

出演者は渡辺香津美と吉田美奈子。この日を選んだのは、渡辺香津美が7月のラインナップで唯一名前を知っていたアーティストだったからだ。
吉田美奈子のことは知らなかった。調べると、大瀧詠一の「指切り」のフルートを吹いていたのが彼女らしい。それで僕は一気にテンションが上がった。大瀧詠一一派の生き残りの音楽を生で聴けるなんて!ちなみにチケット代は1人8000円。一番安いサイドエリアのテーブル席でこれだ。

当日、15:30会場オープン、16:30第一部スタート。会場オープンと同時に入ったが、7割くらいの客がすでに入っていた。ライブスタートまでの1時間、つまみを食べながら酒を飲んでゆったりするのが普通らしい。

我々はポテトとオリーブの実とドリンク1杯ずつを注文。これだけで5000円弱。

ステッカーは伝票代わりで、持って帰れる。

1時間の間、父とは色んな話をした。父がよく聴くスティービー・ワンダーのこと、東京の暗い単身赴任生活のこと、毎晩ビールを1缶飲む習慣のせいで深夜に必ず起きること、などなど。

16:30になり暗転、歓声とともに入り口から渡辺香津美とバンドのメンバー2人が入ってきた。渡辺香津美はApple Musicの宣材写真やYouTubeの若い頃のライブ映像で見ていたので、実物を見たときは感動した。

渡辺香津美はステージに立つとチューニングをしていきなりギターを弾き始めた。ただのEマイナーじゃない。重みがあって、爽やかで、何か言いたげな音がする。姿勢も綺麗で、自信がある。あっという間のイントロが終わると、マイクを持って陽気な挨拶をし始めた。声も性格も想像通りで笑えた。

1曲目はコルトレーンのインプレッションだった。何度か聴いたことがあるだろうに、全然ピンとこなかったのが悔しかった。もっとジャズを聴かねば、と思った。

2局目の前に、吉田美奈子が登場した。渡辺香津美の5倍くらい迫力があっった。僕はチケットを取って以降、ほぼ毎日吉田美奈子の曲を聴いていた。なので挨拶がわりの「Light My Fire」をいきなり歌われ、僕はドアーズ!FOO!!となってしまった。だって声質がデビュー当時と今では別人のように図太いんだもの。黒人女性のような歌い方をするのだ。

セットリストは
①Light My Fire ・・・ドアーズ
②Sophisticated Lady・・・デューク・エリントン
③八月の永遠・・・妖怪人間ベムのエンディング?
④ジョニ・ミッチェル・・・ボス・サイド・ナウ
⑤He's still alive?・・・作者不詳
⑥Goodbye Pork Pie Hat・・・チャーリー・ミンガス
⑦ホレス・シルヴァーの何か
⑧ Liberty・・・吉田美奈子

僕は①と⑦が気に入った。⑦は元々ホレス・シルヴァーが好き+ピアノ演奏を「ダバダバ」の声だけで表現するという強気な演奏に惹かれた。
アンコール後の吉田美奈子の退場曲で渡辺香津美がさらっと弾いていたギターがどうしても忘れられない。あの日あそこにいた人、誰か曲名わかる方?



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