日本においての喫茶の始まり①
「季御読経」における朝廷の「引茶」
「季御読経」
奈良時代、聖武天皇が春秋二季に奈良東大寺・興福寺などの諸寺から百僧を請して、三日から四日に渡って国家の安泰を祈願させる行事である。
一条兼良の『公事根源』によると「季御読経」の際、『甘葛、厚朴、生姜などを入れた「引茶」が僧侶たちに振る舞われた』ことから「引茶」の始まりは奈良時代とされていたが、近年の研究では「季御読経」の行事が奈良時代であること、聖武天皇であったことに確証がないとわかり、喫茶の始まりは平安時代(嵯峨天皇)