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週末ハングアウト:Withコロナ時代の移住について考える(地域エコノミスト・藻谷浩介さん)

フォーリンラブ・バービーがお送りするTBSラジオ「週末ノオト」。

週末の東京近郊を楽しむための情報をお届けする「週末ハングアウト」、2020年10月24日の放送は、日本総合研究所・主席研究員で、地域エコノミストの藻谷浩介さんがご登場。

「Withコロナ時代の移住」について、お話しいただきました。

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★コロナ禍での移住

まず、コロナ禍にあって、東京から地方移住を考えている人が増加していると言われていますが、その現状についてお伺いしました。

藻谷さんによると、移住を考えている人は確かに増えているものの、実際に移住している人は残念ながら増えておらず。

理由はとして、やはり、コロナに対する地方の受け入れ態勢が整っていないため。
そのため、コロナが一段落を迎えてから移住も増えるのではないかと思われますが、心配なことは、時間が経つことで、「東京は大変だった」ということを忘れてしまうこと。

例えば、タワーマンション暮らし。特に外出もままならないコロナ禍においては、その窮屈感はつらく・・・。

2011年、東日本大震災の時も、エレベーターが止まり、何十階も歩いて昇る苦労された方も多く、他にも計画停電だったり、いろんな大変なことが重なり、あの当時も地方移住の機運が高まりましたが、結果的にはそこまで大きなムーブメントにはならず。2020年現在もタワーマンションは続々と誕生。

そういった過去の苦労を忘れてしまいがちなところが、地方移住がなかなか進まない原因の一つでもあるんだとか。

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★移住先の見つけ方

基本的に、ここがオススメという場所はなく、移住先選びにおいて大事なことは、自分の「」に合う土地がどうか。

例えば、「暑いと寒い、どちらがつらい?」、「乾燥しているのと湿気が多いの、どちらがイヤ?」、そういった観点から、まず自分の体質に合わせて場所を探すことが大事なんだとか。

そして、人間関係ももちろん大切。市町村単位という大きなものではなく、集落単位で見ていくと、積極的に移住者を受け入れようと取り組んでいる自治体も数多く。

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福岡県八女市上陽町の久木原地区もその一つ。地元の人たちが移住者を受け入れようと、里山に賃貸住宅を地元の杉を使って建築。新婚のご夫婦やシングルマザーの方など、多くの若い世代の方が移り住んでいるそうです。

藻谷さんによると、良い地域の共通点は、他から来た人を前向きに受け入れ、土地や住まい、人を次の世代に遺す、そういった考えを持つ高齢者が多いこと。

そのうえで、地元の方々としっかりと触れ合うことで人間関係が構築され、体だけでなく、精神的にも快適な暮らしが。

そのため、次の代、未来を見据えている人たちの地域なのか、そこの見極めが大切。
あとは、東京の会社勤めで苦労したこと、苦しんで得たノウハウをほんの少しだけ使うだけで、いくらでも上手くいく。

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副業が一般的になりつつある昨今、今の住まいとは別に「副住」という考え方も。そして、気に入れば「専住」へ。
まずは、あなたに合う町探しから始めてみるもいいかもしれませんね。

以上、2020年10月24日の週末ハングアウト、地域エコノミストの藻谷浩介さんでした。

TBSラジオ『週末ノオト』は、毎週土曜13:00-14:55放送中。
AM954kHz、FM90.5MHz。PCやスマートフォンでもradikoでお聴きいただけます。
■番組HP:https://www.tbsradio.jp/weekend/
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メールアドレス:weekend@tbs.co.jp
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