東京ホッピング:こども食堂(TBSラジオ・崎山敏也 記者)
フォーリンラブ・バービーがお送りするTBSラジオ「週末ノオト」。
新たな東京の魅力を再調査する「東京ホッピング」。2020年9月26日の放送は、バービーさんが気になっていた社会問題特集の第2弾、今回は「こども食堂」について。
前回の「東京のホームレス事情」に続き、TBSラジオ・崎山敏也 記者に、その実情を解説していただきました。
★なぜ「こども食堂」が気になっているのか?
ここ数年、問題視されている「子どもの貧困」。バービーさんも、古民家再生プロジェクトの中で「こども食堂」を作ろうとしましたが、地域によっては、そこに通う子どもに対し偏見の目を向ける大人たちもいるなど、理解を得られないケースも多いことを耳にし、断念。
とはいえ、絶対に解決しないといけない「子どもの貧困」、その中で「こども食堂」は実際のところどのような存在なのか、実情を知りたかったバービーさん。実際に取材も行っている崎山記者にお話を伺いました。
★「こども食堂」とは?
まずは「こども食堂」についてから。最低限の定義は、「経済的な理由で十分な食事がとれない」「親が共働き」「一人で食事を取っている」、そういった子どもに、無料もしくは定額で、食事を提供する場。
いま全国に「こども食堂」として活動する場所は、3,700カ所以上。場所も様々で、食堂、公民館、お寺の敷地などいろいろ。食事の値段も無料のところから、100円、200円とこちらも様々。
最初に「こども食堂」と呼ばれる場所が生まれたのは、2012年。東京都大田区の青果店のご主人が始めたそうです。
そこから、たった8年で3700カ所に拡大。なぜ、こんなに広がったのか?その理由は・・・
★「誰でも入って良い」場所
「こども食堂」。その響きから、子どもだけが利用する場所、もっと言えば「貧困の子どもだけが利用する場所」というイメージをお持ちの方もいるかもしれませんが、もともとは、地域の子どもから若者・お年寄りまで、いろんな人が交流する場所であり、主催者、ボランティア、食材や資金を寄付する人、そういった地域の人を結びつける場。つまり、「誰でも入って良い」場所。
料理が得意な人がいれば、料理を提供し、勉強を教えてくれる人がいれば、勉強を教え、遊びを知っている人がいれば、遊びを教える。そういった地域のコミュニティの場所であり、子どもたちが地域のいろんな大人に出会う場所。実際に誰でも入って良いこども食堂は8割以上。
地域の事は地域の人しか分からず、もし貧困で困っている子どもがいても、その子を見つけることができるのは地域の人たち。
「うちの隣りの子は、いつも一人で・・・」、そういった情報交換ができれば、何かできるはず。
まずは誰にでも門戸を開き、きっかけをつくる。そして信頼関係を。
信頼関係が出来れば、「あなたの家は貧乏なの?」なんて聞かなくても、子どもは困っていることを打ち明けてくれるはず。
「こども食堂」は、自分の親に助けを求めることが難しいなら、その代わりに助けてくれる大人を探す場所でもあるんです。
そして、誰でも入って良い場所ですので、例えば、引っ越してきたばかりで周りに友達がいないという方、一人での食事に寂しさを感じるご高齢の方、子どもも独立して余裕があるから料理などで手助けしたいという方、そんな方々が来ても良い場所。
地域全体で子供を育てるため、また、子育てを通じて地域のつながりを結びなおすための、ある種のツール「こども食堂」。その中で、貧困問題の解決にもつなげていく。
いずれは、そんな場所が当たり前ようなの存在になればと・・・。
今回で、少しでも共感された方、ご興味を持たれた方、ぜひ一度、こちらのHPを!
ということで、2020年9月26日の「東京ホッピング」、TBSラジオ・崎山敏也 記者でした。
TBSラジオ『週末ノオト』は、毎週土曜13:00-14:55放送中。
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