飲食店の為の『Uber Eats』の基礎知識UberEatsでの売上の上げ方【実践編】(Uber Eats for Restaurant)
今回は、UberEatsでの売上の上げ方【考え方編】の続きで、UberEatsに実際に当てはめて考えていく【実践編】です。
前回からの続きなので、5.から始まります。
5.UberEatsに当てはめて考える
4.までのことを踏まえて、実際にUberEatsに当てはめて考えていきたいと思います。
実はこれまでの説明の中で実際のページ構成と比較すると抜けている部分があります。気が付きましたか?
売上 = 商品ページ閲覧数 × 購買率
といった形で商品ページでの説明をしていたのですが、実際は商品ページの前に店舗ページに入るということが必要になります。ということは
商品ページ閲覧数 = 店舗ページ閲覧数 × 商品ページ遷移率
となりますので、売上の式に代入すると
売上 = 店舗ページ閲覧数 × 商品ページ遷移率 × 購買率
となります。もちろん商品ページにダイレクトに飛ぶことはありますが、応用が利くようにするためにも今回は、こちらの式で考えていきたいと思います。
ということで、この売上を上げようとすると右辺のそれぞれの項目を上げていくといった事になります。前回までに、商品ページへの閲覧数、購買率の話をしていますので、今回は、店舗ページ閲覧数について掘り下げていきたいと思います。
6.『店舗ページ閲覧数を増やす』について考える
ではこれまで同様に店舗ページ閲覧数の増やすためにはどうしたらいいか考えていきましょう。基本は一緒で下記のようになります。
①『Uber Eats』内での店舗への導線を増やす
②『Uber Eats』内での店舗への導線を太くする
③『Uber Eats』外からの店舗への導線を増やす
それぞれ具体的に考えていきたいと思います。
6-①.『Uber Eats』内での店舗への導線を増やす
下記に全体のイメージ図を貼ります。
この図でいうと赤い矢印の所が店舗への導線になります。一番左に『UberEats』の導線の入口を記載しています。こちらも意味がちょっと分かりずらいと思いますので、具体例を下記に添付します。
上記、お客様がみている『UberEats』の画面です。赤で囲っている部分が導線の入口になるところです。『Eats厳選』や『検索』『お勧めの料理』etc.色々あるのが分かるかと思います。これらをタップした先に店舗一覧が出てきます。
『そのタップ先の店舗一覧の中に表示されるようにすること=導線を作る』になります。
すなわち、先ほどあったいろいろな入口の中に店舗が表示されることを増やしていくことが必要です。
導線の入口も表示されるための基準もUber側がアルゴリズムを変えていきます。ですので、常にウォッチしていかなくてはいけません。しかしながら、Uberは基本は消費者のニーズに合わせたものを表示するように改変していっています。ですからUberのアルゴリズムを追いかけるのではなく、マーケットの変化に敏感になることの方が重要です。マーケットニーズのあるものにuber側が寄ってきます。
そんな中、8月にひとつの導線の基準をUberEats側が明確に打ち出しました。それは管理画面でも確認できる『Eats厳選』の5つの基準です。
・評価 4.7以上
・オンライン率 85%以上
・注文(数) 40件以上
・不成立となった注文(率) 1%未満
・不正確な注文(率) 1%未満
この基準を一定期間(直近90日)達成できれば、翌月のEats厳選に載ることができます。
注文(数)の基準が40件と低いのがポイントかと思います。立ち上げ直後のお店でも表示される事が可能なようにあえてここの基準は低くしていると思いますのでオープン直後の目標はこの5つの指標を達成できるようにする事です。
こちらの基準の詳細については下の記事で記載していますので、そちらでご確認ください。
6-②『Uber Eats』内での店舗への導線を太くする
さきほどの6-①では、この赤い矢印の数を増やすことが大切だといった話をしましたが、6-②では、この線を如何に太くするか?について考えていきたいと思います。
太くするとは、流入数を増やす&流入効率を上げるといった意味合いです。
具体例で話をしていきたいと思います。ある価格帯検索をした際に該当する店舗が30店舗あったとします。そこには自分の店舗も含まれています。
そこを検索したお客様には30店舗が縦に表示されます。一番上に表示される店舗と30番目に表示される店舗ではどちらの方が見てもらえるでしょうか?
Google検索で表示される1ページ目で一番上と一番下(10番目)ではクリックされる数が10倍以上違うといわれいます。恐らく、ubereatsにおいても同様に差が出るでしょう。当然上位に表示された方が露出が増えます。
ということで、一つ目に大事なのは『上位表示されること』だというのが分かります。
では、表示さえされればいいのか?というと店舗ページに行くサムネイル(店舗一覧に並んでいる写真の事)をクリックしてもらえなければ、意味がありません。
ということで2つ目に大事なのは、『見てもらったときにサムネイルをクリックしてもらうこと』です。
ここでいったん整理します。
『Uber Eats』内での店舗への導線を太くするには
ⅰ)『ページ内で上位表示されること』
ⅱ)『サムネイルをクリックしてもらうこと』
ということが分かりました。
それでは、それぞれの対策を考えていきたいと思います。
ⅰ)『ページ内で上位表示されること』
最近は、SEOをまねてUEOなんて表現も出始めていますが、得てしてそういったのをいっている業者さんは怪しいです。。。自分の所でアルゴリズムを作っている訳でもなく、変化していくものなので絶対はありません。
では対策はないのか?といわれるとお客様に喜ばれるクオリティーの商品、満足できる提供時間を継続し続けるしかないと思います。ただ、これまでのシステムと違うのは、今のところは、UberEatsのシステムは店舗、購入者、配達者の3者間&全体最適を考える仕組みなっているということです。
消費者から見てもいつも同じ店しか表示されないのであればつまらないし、店舗からしてもキチンと運営しているにも関わらず、オーダーが入らなかったら辞めてしまう⇒消費者から見たら選べるバリエーションが減る、もしくは人気店になってオーダーが一極集中しても対応ができず、配達者も店舗で待たされ、配達効率が落ち、手数料が減ってしまったり、お客様の提供が遅れて、不満足につながったりということになります。
何が言いたいかというとUber側から見たときには、いいお店には平等にチャンスを与えた方が全体最適になるということです。ですので、あるお店だけがずっと上位表示にならず、ローテーションさせるはずです。
ということで、そのローテーションに入るための条件を満たしていく必要があると思います。現状では、そのローテーションに入るための条件は分からないですが、『ローテーションに入れません』を判断する項目をUberが発表しています。それが、『グリーンスタンダード』と呼ばれるものです。
先ほどもリンク貼りましたが、内容理解していない人は再度下記を読んでください。
こちらのグリーンスタンダードをパーフェクトにしていくのを目標にしていきましょう。少なくとも『Eats厳選』と被るところは
・オンライン率 85%以上
・不成立となった注文(率) 1%未満 ⇒ 受注率が99%以上
・不正確な注文(率) 1%未満 ⇒ キャンセル率99%以上
確実にクリアしていきましょう。
ⅱ)『サムネイルをクリックしてもらうこと』
サムネイル:ウーバーではヒーロー写真と呼ばれているもの。上記の『Eats厳選』の下に表示されているのがそちらにあたります。
そこの表示されているものを上げていくと
・ヒーロー写真
・店名
・料理ジャンル
・到着までの時間
・店舗の評価(評価件数)
・配送手数料
があります。これらを見て人は判断しています。
有名店以外において、重要度の高い項目は
・写真
・到着までの時間
・店舗の評価(評価数)
です。
食べログのページとか思い出してもらえればと思いますが、
例えば、新橋 居酒屋で検索したとして店舗一覧にざっと店舗のデータが並びます。
その時に皆さんは何を見ていますか?
店名見ていますか?セールストーク読んでますか?
ほとんど方が最初に文字情報を見ていないと思います。店舗イメージを写真で判断している方がほとんどです。まずは候補を選ぶ際には写真で判断していますので、この写真がとても重要です
次に到着までの時間か店舗の評価のどちらかを見ていると思いますが、おなかすいている状況だと到着までの時間が優先されることの方が多いと思います。
到着時間は、当たり前ですが早いに越したことはないです。また、初めて注文するとしたら、誰も注文していないようなお店は怖いですよね。ですので、皆さん評価を見ています。また、得点が高くても数件しかコメント入っていなかったら、サクラを疑いますよね。こちらも、しっかりと高い評価を積み上げる必要があります。
UberEatsを開始して、当初2週間は新加盟店として上部の特集に表示されますが、なかなか注文が入らないといった事が起きます。これは評価が全くついていない為、怖くて頼めないといった状態ですので、初期に入った注文は大切にし、しっかりとクオリティーの高いものを提供しコメントや評価をiらだけるようにしていきましょう。
6-③『Uber Eats』外からの店舗への導線を増やす
こちらは当たり前のことなのですが、『Uber Eats』内があるということは外もあります。要はアプリ外からの流入をさせていくという事です。
こちらは費用も掛かりますし、上級者の取り組みになりますので今回は詳細は割愛します。
ⅰ)公式連携
・instagram
・Googleマイビジネス
代表的なのは、こちらからの連携です。
ⅱ)広告
・店頭看板
・チラシ(ポスティング)
・リスティング広告
・インフィード広告
ⅲ)自社SNS,ホームページ
ⅳ)露出を増やし、打ち出しを一貫させたブランディング
⇒店名や商品の直打ちを増やしていく。
※外部からの流入を考える際の軸として、『AISDSMAS-T』という飲食店向けの購買(来店)決定プロセスをまとめていますので、興味のある方は下記をご覧ください。
7.これまでのまとめ
・売上 = 店舗ページ閲覧数 × 商品ページ遷移率 × 購買率
・『店舗ページ閲覧数を増やす』
①『Uber Eats』内での店舗への導線を増やす
ⅰ)Uberのアルゴリズムを追いかけるのではなく、マーケットの変化に敏感になることの方が重要
⇒マーケットのニーズを満たせるお店になっていれば、向こうがついてくるはず
ⅱ)オープン直後の目標は『Eats厳選』の指標を達成できるようにする事
②『Uber Eats』内での店舗への導線を太くする
ⅰ)『ページ内で上位表示されること』
⇒まずはGreen Standardを守ること
ⅱ)『サムネイルをクリックしてもらうこと』
⇒
・写真 ⇒利用シーンや美味しさをイメージさせるようなものに
・到着までの時間 ⇒できる限り短く
・店舗の評価(評価数) ⇒点数は高く、評価数も増やしていく
6-③『Uber Eats』外からの店舗への導線を増やす
⇒費用と時間もかかるので今回は詳細割愛します。
飲食店の購買決定プロセスに興味のある方は下記を参照ください。
『飲食店の購買(来店)決定プロセスモデル AISDSMAS-T』
https://note.com/syukyaku/n/nbad8cddbf2c6
※上記を目標に向けた改善を店舗で行っていきましょう。
◎お問い合わせ先
・これからUberEatsに取り組もうという方
・すでに取り組まれていて、さらに売上を伸ばしていきたい方
・UberEatsに関わらず、販促戦略をどうしたらいいか?お悩みの方
は、下記までお気軽にお問い合わせください。
株式会社GlobridgeMARKETING 担当:岩田
siwata@globridge.co.jp
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