兼業や関係人口の推進の最大のボトルネックは僕たち地域側が変革できるかにある

ふるさと兼業をスタートして9ヶ月。
オフラインでのマッチングも合わせて、2018年は約100人の人材を
兼業やプロボノで地域にマッチングしてきた。

兼業解禁のニュースが日々メディアに登場し、
大手企業でもトライアルが頻繁に行われるようになっているし、
国や自治体レベルでも兼業推進に向けての流れが加速している。

G-netは、地域の中小企業と若者のコーディネートを15年やっている。
インターンシップ、採用、兼業、プロボノと多様な形で、
課題やニーズにあわせて繋いできた。

その中で、今後更にこうした流れを推進していく上で
気をつけたほうがいいなと思うことがあるので備忘録として残しておく。

1,兼業人材市場は完全に買手市場化してきた
地域の人材不足はもはや小手先の施策ではどうにもならない、
そんな状況に来ている。それは中小企業だけでなく、大手企業や元来力を有する地域企業なども変わらない。就活の早期化が加速し、高校生など早い段階からの接点作りや場合によっては早期内定などの動きも出てきている。
完全に、人材側が有利の売手市場となっている。

ところが、兼業市場は真逆だ。
ふるさと兼業もそうだが、他サイトなどでもエントリーがひっきりなしにやってくる状態が続いている。ここに大手の兼業解禁や行政施策による後押しが重なってくると、一定期間は受入側が有利な状態が続く。

地域にとっては、これは大きなチャンスでもある。
だからこそ、そうした動きが活発化している。
けれど、それが地域の落とし穴になるような危機感を感じる。


2,地域側の多様な人材活用に対してのマインド&リテラシーの不足
やりたい人が増えている中、意欲ある人材であれば活用しようと積極的な企業も地域に登場し始めている。(と言っても、ごく一部なので、そこがそもそも課題なんだけど)

けれど、実際にさぁ動き出すぞとなった際には、乗り越えるべきいくつかのハードルがある。これまでのコーディネートの中で、頓挫してしまうプロジェクトに共通していた壁があった。

・0か1かの人材活用マインド(あたためる視点)
・多様な人材を意図した業務設計(フルタイムベース中心)
・リモートや時短を前提としたマネジメント(対面、OJT中心)
・労務管理や契約、条件設定などテクニカルなリテラシー(不安と未知)
・オンライン会議など慣れないツールに対しての忌避感(よくわからない)
・金銭報酬や意味報酬などの価値交換の視点のズレ(期待値調整)


そして、こうした壁の存在が、結果として人材側のモチベーションにも影響を与えている。
・企業対応への違和感
・レスポンススピードへの不信感
・相互のモチベーションの乖離
などなど。
『時間経過と共に、関わりたいと思ったモチベーションが下がってきた。』という声もチラチラと届いていた。

想いが重なり、共感から動き出すプロジェクトであっても、こうした受入過程の不安やズレが要因で効果的な人材活用に至っていないケースが散見された。

こうした中で、意欲ある人材が増えていく未来を見据えた時に、地域側は、新しい働き方にチャレンジする多様な人材を受け入れ活用できる土壌を整えることが何より重要になってくる。そして、その初動の地域側の不安や慣れないことに取り組む重さを軽くしてあげられるようなフォローをどうするか?そこに直近取り組むべきテーマがあるように思う。

どう人材を地域に送り出すか?
ありとあらゆる場面で議論が繰り返されていくが、
どう人材を受け入れる土壌を地域に耕していくか?

地域側が取り組むべき出発点は、矢印を自分達に向けるところから。
そういう風に考えて事業に取り組んでいきたい。

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NPO法人G-net 代表理事 奈良生まれ岐阜在住。地域産業の活性化と担い手となる若者の人材育成に取り組むNPO
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