#さよなら就活プロジェクト始動にあたって

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今年も就職活動解禁日がやってきた。
例年同様に説明会や合同企業説明会が開催され、風物詩のように多くの大学生がリクルートスーツを身に纏い、一斉に就職活動をスタートする。

うちは小さな組織だけど、地域の中小企業の支援や、大学生のキャリア支援に15年以上関わり続けている。その中で、就活に関して、色んな声に出会ってきた。
曖昧だった目標が就活を通じて具体化し、成長を実感する声、これだ!と思うキャリアや人に出会えたという声・・・、この社会に飛び出す前の時間が、節目のように大学生たちの門出を盛り上げている。

けれど、そうでない声やニュースにも出会う。
就活や仕事を背景とした自殺の報道、内定取り消しや、自信の無さなどを起点とした就活浪人、もっとはやく色々やっておけばよかった、という声、お祈りメールが下げる自己肯定感、勝ち組負け組的な優越感や劣等感、そして思っていたのと違った、と転職をしていく入社後3年30%の離職率・・・。(中小企業だともっと高くなる)

全体からしてみたらごく一部なのかもしれないけれど、こうした情報やリアルに課題感を持つ大学生に出会うたびに、なんとかならないか、何かできないか、と考えていた。
だから、そんな社会に飛び出す節目の就活の中で、困り、悩み、憤ってきた大学生たちに提供できるものをと考えて、このプロジェクトを2019年3月1日の就活解禁に合わせてスタートすることにした。

#さよなら就活プロジェクト
 #さよなら就活プロジェクトは、持続可能なキャリア開発(Sustainable Career Development)をコンセプトに、全ての若者がもっと多様に社会と関わり、キャリアを自律的に積み上げていける仕組み作りを推進するプロジェクトです。既存の就職活動の枠を超え、就活生でなくても、仕事や企業、大人と出会える機会を増やし、多様な形でキャリアを選択できる状態を
目指しています。
(リアルな大学生たちとのやりとりを元にプロジェクトを立ち上げました)


■システムではなくマインドを変えたい
就職活動解禁とは、もとを考えると企業の採用活動の解禁だと言ったほうが良い。
(それすら、3月解禁前の内定率の上昇や経団連の就活協定廃止の話題からわかるように、破綻しつつある。)

当たり前だが、採用活動において企業が評価しているのは、就活解禁後に大学生が何をしているか?ではなく、これまでに何を考え、どう行動してきたか?だ。そういう意味では就職活動は、大学生のキャリア全体に絡む話であって、期間が決まってるものでは本来ない。

この認識のズレは結構大きな課題だ。大学生の多くは、就活解禁に合わせて準備を始める。けれど、多くの企業は、大学生たちのこれまで全体を吟味し、判断をしている。
「もっと早くから動いておけばよかった。」
こうやって話す大学生が本当に多い。

僕は、既存の就活のスマートにまとめられたシステムが悪いとは思っていない。一定数の企業とも出会いやすいし、ルールが比較的わかりやすく効率的だとも思っている。けれど、就活解禁に合わせて考えはじめ、動き始める、というキャリアへの視点そのものを狭くしてしまっていることは、変わったほうがいいと感じている。

大学生の多くが、就職活動解禁に関わらずとも、社会とつながり、大人と出会い、仕事と関わる、そういうことが1年生からでも、もっというなら高校生や中学生からでもできる。そうなれば良い。生きる過程、学ぶ過程の中で、もっと気軽に社会と関われる、その境界のゆるさが許容されると良い。

就活解禁というシステムではなく、就活解禁というマインドが社会と大学生の見えない分断を生んでいる。それをなんとかしたい。


■採用のための青田買いじゃなくて、キャリア支援を通じた接点づくり
2018年、経団連による就活協定廃止が話題になった。今年は、既存の流れを維持する方針を国が示した。
けれど、実態としてはどうだろうか?
解禁前だが既に内定を取得している大学生の割合は年々増加している、インターンシップを活用した早期接点の動きも激化(インターンシップで実質的な選考をしているケースも存在している)している。こういった状況の中で、こうした方針そのものが、ある種形骸化していて、その結果をまじめに受け取る企業や大学生たちが馬鹿を見る、そんな状態になりつつある。

けれど、じゃ、大学生1年生から内定を出そう、もっと言うなら高校生から囲い込もう(この動きも地域では出てきている)、あの手この手で早期化していくことは、大学生にとってずっと気が抜けない状態を生み出すことになる。それはいいことかというとそうではないと思う。別に、大学生でありながら働いていても全然問題ない。多様な働き方が許容される社会において、大学生と仕事を必ずしも区別する必要性もなくなってきている。
でも、それらの動きが採用・就活と狭い枠の中であれやこれやと展開されるのは、ちょっとイメージしてみても正直辟易してしまう。

少し、視点を変えたらそれはとっても良いことにもなりうるのではないか。
就活、採用と意識しなくても良い形で、大学生が(もっと言うなら中高生でも)企業や大人、仕事に日常的に出会える環境が整うことは、キャリアへの認識を多様にし、ブランドに依存しない自律的なキャリア観醸成にもつながり、ひとりひとりにとって試したり、見比べたり、考えたりする時間が十二分にとれる状態になる。短期決戦が得意な人材もいれば、じっくり向き合う中で強みを発揮する人材もいる。そんな個性や特性にあったキャリアの選び方が用意されるのは素敵なことだ。

持続可能なキャリア開発(Sustainable Career Development・・・SCD)というコンセプトを掲げたのは、そう考えたから。持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)、いわゆるSDGsについて学んでいた中で、こういう発想で就活やキャリアを考えられないかと思って作ったので、オマージュに近い。

けれど、早期接点という言葉を青田買いの動きとして取り組むのか、SCDの視点で、若者のキャリア支援への企業リソースの投資として取り組むのか、この差は大きいように思う。インターンシップを始めとした社会との接点を増やすことは、文科省をはじめとした高等教育においても重要視されていることからも、経済界と教育界が、こうしたコンセプトで交わり、結果としての早期接点が生まれることは、両者にとって価値があるのではないだろうか。


■システムや組織の転換には時間がかかる。でも、個人はもっと早く変化している。
今回の取り組みの中で、コンセプトに賛同し、多様な機会づくりに関わっていただける企業や団体を増やしていきたいと考えているが、同時に共感し、応援者となってくれる社会人の方々も募集したい。

働き方改革や最近の兼業推進の流れを、ひとりひとりの社会人はとても敏感に感じ取っているし、動き出す人も急激に増えている。良くも悪くも、企業に依存していたキャリア観から、自分自身で自律させていくキャリア観へとシフトしているように思う。(まだまだ一部だとは思うが)けれど、こうした30代、40代の価値観の変化を、大学生が実感できる機会は少ない。個人の変化を後追いする形で組織やシステムは変化していくからこそ、組織やシステムとして関わる就活では、それを体感するには時間がかかる。

別にみんながみんな変化したらいいとは思わない。新しい働き方にシフトすればいいとも思わない。けれど、今起きようとしている変化、そのひとつひとつの存在に、もっと触れられる機会が多様であればと感じている。その中で考え、判断し、行動し、納得感をもってキャリアを選択できると良い。

だから、採用に関わらずとも、直接的なメリットがあまりなくても、未来の社会の担い手となる若者たちに投資してもいい。そう考える大人たちと出会いたい。長い目でみたら、メリットもあるかもな・・・くらいで考えてくれる人たちがいたらうれしい。

少しの時間程度なら、就活生でなくてもOBOG訪問しても良い。
企業見学を受け入れる。
大学生たちがキャリアについて考える機会を増やすお手伝いをしていい。

など、どんなことでも助かる。

うちは小さな組織だから、自分たちだけでできることをやっていても、解決には遠い。なので、プロジェクトを起こす形で、多くの人の力を集めて課題解決や、実現したいビジョンに向かえたらと思う。
共感して応援しても良いという人は、ぜひ応援登録をしてほしい。
何をどうするか、模索しながらでも良ければ.


想いのまま書いた文章ですが、
最後までお読みくださり、ありがとうございます。


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NPO法人G-net 代表理事 奈良生まれ岐阜在住。地域産業の活性化と担い手となる若者の人材育成に取り組むNPO
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