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第121回 ロスアラモス研究所

グローブスとオッペンハイマーは、あちこち実際に原爆を組み立てる研究所の候補地を見て回りましたが、1942年11月にオッペンハイマーが子供の頃に行った事があるニューメキシコ州のロスアラモスの荒野に建つ牧場学校が、機密保持の面でも相応しいと提案しました。現地を見てグローブスも快諾しました。
そしてその牧場学校は、先生の成り手も少なく廃校にしたがっていたので、喜んで買収に応じました。一緒に回っていく内に、次第にグローブスとオッパンハイマ―には共通の目的ー原爆完成ーで最初の警戒心から友情に近いものが芽生えてきていました。

荒れた土地の上に台地状になった所があり、ここが機密上特に有利ということで牧場学校の建物を利用して研究所が造られました。そこは「ロスアラモス研究所」と名付けられました。グローブスはそこを短く、「メサ(卓上台地)」と呼んでいました。(続く)

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