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高所得国の医療費と各国の人口動態的特徴(JAMA. 2018 Mar 13;319(10):1024-1039)

 2019年末、米国医師会誌(The Journal of the American Medical Association:JAMA)のウェブサイトに、2010~2019年の10年間で、インパクトの高い論文を編集者が独自にキュレートした特集が組まれていました。 あのオバマ元大統領が執筆した論文も選出されています。

 その中の一つに選ばれていた高所得国の医療費に関する論文(JAMA. 2018 Mar 13;319(10):1024-1039)が示唆に富むなぁと眺めておりました。この論文、医療費だけでなく高所得国の平均余命や人口動態的特徴などもまとめられており、各国の医療水準の推測、公衆衛生学的な観点からも貴重なデータとなっています。

 この研究は日本や米国を含む高所得国、11か国の医療費や国民の人口動態的特徴、医療・健康関連状況をまとめたものです。まずは、論文の概要を簡単にまとめましょう。

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