ジェネリックっつ~のは、大丈夫なんけ?-後発医薬品は本当に先発医薬品と同じ効果なの?

 2020年9月時点における後発医薬品の数量シェアは約78.3%と、政府の目標である80%にはわずかに届かなかったことが、昨年末に報道されました。

 そんな後発医薬品ですが、大手製薬企業による自主回収が後を絶たず、また不正製造が明るみにでるなど、様々なメディアの関心を集めています。後発医薬品が広く普及してきたとはいえ、こうした状況に患者さんも不安を覚えることもあるでしょう。僕自身も「ジェネリックっつ~のは、大丈夫なんけ?」と聞かれたら、「(まあ……)大丈夫です」とは答えるのですが、そこには少なからずモヤモヤした気持ちがあったりもします。今回の記事では後発医薬品の有効性や安全性に関して、服薬説明に生かせるエビデンスを紹介します。

ここ最近の後発医薬品に対するイメージはどう?

 後発医薬品の普及とともに、そのイメージや認識も大きく変化してきたように思います。ただ「後発」というと、オリジナル(先発医薬品)に対するコピーという図式を思い浮かべてしまうことも多いのでしょう。いうなれば有名ブランドの鞄と、それと全く似た有名ブランドではない鞄の価値を考えることに似ています。機能的には問題なくても、そこには確かな違いを感じることもまた事実だと思います。

 後発医薬品に対するイメージや認識を調査した研究は、これまでにも多数の文献報告があります。2015年に報告されたシステマティックレビュー【1】では、後発医薬品に対する認識は肯定的なものに変わってきているものの、一部ではまだ批判的な意見も見られるという結果でした。

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