鎮痛薬を飲むときは、なるべく空腹を避けた方が良いのですか?
NSAIDsが疼痛時の頓用で処方されている場合、「なるべく空腹時の服用をさけ、できれば軽く何かを食べてから服用してください」なんて説明することが多いと思います。NSAIDsを空腹時に服用しない理由は、同薬による消化器系の有害事象を予防するためですよね。胃の中に食べ物や飲み物が入っていると、胃の負担を軽くすることができるというわけです。とはいえ、痛みは食事のタイミングとは関係がないことの方が多いですし、NSAIDsを服用するたびに何かを食べるわけにもいきませんよね。
理屈では空腹時の服用を避けた方が良いことは分かります。しかし実際のところ、食後以外のタイミングでNSAIDsを服用すると、どれほど消化器系の有害事象リスクが懸念されるものなのでしょう。今回の記事ではNSAIDsの服用タイミングについて、服薬説明に役に立つエビデンスを紹介します。
食後のNSAIDs……思わぬピットフォール
一般的に薬を服用してから効果が得られるまでの時間は、胃内容物の排泄速度に依存します。NSAIDsもまた、食後に服用することで吸収の遅延が示唆されています【1】。
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