オーストラリア森林火災 テレビ局にお願い

ここ何日か、昼の情報番組や夜のニュースでもオーストラリアの森林火災について取り上げることが増えてきた。それだけこの災害の深刻度が増し、他人事ではなくなってきたからかもしれない。

「一部の人の火の不始末」が原因というよりも、もっと大きな気象的要因、温暖化、オーストラリア固有の森林の成り立ちなどが原因で今回の火災が起き、それがもうオーストラリアだけではどうにもならないところまで来ている。

私は今日知ったのだが、2011年の東日本大震災の時に、オーストラリア・ニューサウスウェルズの消防士、捜索救難のプロ76人がいち早く駆けつけてくれたそうだ。3月12日の朝にはオーストラリア空軍基地に集合、3月14日に日本に到着、その後南三陸で遭難者を捜索する活動をしてくれている。そして全部で4機しかない大型軍用輸送機の3機を、日本のために投入した。1機は隊員たちを運んだあと、自衛隊の輸送物資を運ぶため日本中を飛び回り、1機は中東でのミッションを中断して来てくれた。

日本を救うために頑張ってくれたその消防士さんたちが、今ニューサウスウェルズの火災最前線で戦っている。

テレビでこの森林火災がよく取り上げられるようになったことで、たくさんの日本人にオーストラリアの惨状を知ってもらうことができた。だが、どの番組も現地の火災やコアラの映像を流し、なぜこうなったのか、を解説して終わり、なのだ。今日の番組では「みんなでできることをしましょう」と言っていたが、どうやったら助けられるかまで踏み込んでいない。

現時点ではオーストラリア大使館も寄付の受付はしていない。実際に大使館に問い合わせをしたが、州政府や赤十字のリンクが送られてきて、そこへ各自で寄付をする形だ。現在たくさんの方がこのような英語のサイトの解説記事を載せてくださっているので、よく読めば英語での寄付も可能だ。だが、オーストラリアの現状に心を痛めて寄付をしたいと思っていても、わざわざ英語のサイトにアクセスして、クレジットカードで寄付なんて、そこまではちょっと、と思われる方が多いのではないか。

日本で大きな災害が起きるたびに、スーパーやコンビニなどに設けられる募金箱、そしてテレビ局が窓口になる寄付などができないものか。

テレビ局の方にお願い。今私たちがすぐにできることは、寄付くらいしかない。だからその寄付が簡単に出来る手助けをしてほしい。そしてこの未曽有の災害が収束に向かうまで、現地の様子を継続して私たちに知らせてくれないだろうか。

オーストラリアという、国が燃え続けているのだ。




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