【ショートショート】 無秩序な未来
会話のキャッチボールと言うけれど、ここでは豪速球が飛び交っている。あっちに飛んで、こっちに飛んで、キャッチしては絶妙に投げ返されて。賢い頭脳たちによる、華麗なチームプレイ。芸人さん達が雛壇に座って、何かをせっせを作り上げていた。
「いや、ボケへんのかい!」「いや、今それちゃうねん!」
雑多に見えるやりとりの中でも、色々な規則があるらしい。
僕は面白くなって、テレビのボリュームを上げる。
僕が適当にリモコンを置くと、彼女はそっと、テーブルの縁と平行になるようにそれを直