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投稿した動画が1000万再生したら人生が変わった話

自分はsyudouという名義で音楽活動をしている者です。先日、約2年前(2019.1.4)にYouTubeに投稿した楽曲「ビターチョコデコレーション(以下:ビタチョコ)」が1000万再生を突破しました。とてつもなく有難い事です。まずは視聴して頂いた皆様、映像を制作して下さったヤスタツ様、二次創作等で盛り上げて下さった方々等、本当にありがとうございます。

正直な話今はSNS時代真っ只中でTikTok等で人気の曲が1ヶ月足らずで1000万再生なんて話も少なくありませんし、テレビや映画の大型タイアップがあれば再生数を稼ぐ事は比較的容易かも知れません。ですが、自分の場合は特にハッキリとしたバズやタイアップも無く約2年かけてじわりじわりと再生して頂きました。ましてやあの動画を制作したのは自分が社会人一年目で普通にサラリーマンとして働いていた時期でした。小中高大と普通に学生生活を過ごし趣味で音楽を続けていました。音楽的素養や後ろ盾やコネも無い状態、つまりはこの記事を読んでいる大半の皆様と何一つ変わらない状況で制作した作品です。ここらへんは正直胸を張りたい所です。

シンプルに感謝を伝える記事を書こうかなとも思ったのですが、いくら書いても足りないのでそれは今後の活動で示させて頂きたいと思います。そこで今回は、何者でもなかった人(今もだけど)が作った動画が1000万再生されるとその人の人生にどの様な変化が現れるのかを自分が経験した範囲で書き記したいと思います。近頃はネットの普及やコロナ禍の影響で自宅から出来る配信やその他表現活動を始めた方が多いと聞きます。そんな方にとって少しでもポジティブな記事になれば幸いです。筆者の拙い文章や少々自慢気味な文章で嫌な気持ちにさせてしまったら申し訳ありません。

それでは自分の身に起きた出来事を具体的に挙げたいと思います。

1. 会社を辞めれる

これが一番大きいです。ビタチョコを投稿したのは2019.1.4ですがその約一年後の今年1月末で自分は勤めていた会社を辞める事が出来ました。下世話な話にはなりますが音楽での収入(著作権印税やyoutubeでの広告売上等の合計)が会社員としての収入を上回ったからです。勿論これは永続的な収入ではありませんし、一生懸命お仕事をしないとあっという間に収入は文字通り0になると思います。ですが、取り敢えず今は都内で普通に一人暮らしをする事が出来るくらいには稼げております。各種税金、年金、健康保険などをきちんと払った上で多少の貯金が出来るくらいの余裕もあります。会社を辞める事で逆に分かった会社の良さ(福利厚生、社会的信用、天引きによる自動納税など)もありますが、正直生活のためにこなしていたライスワークだったので辞めて後悔はしておりませんし今後もしそうにありません。とは言え、いい加減で飲み会もサボりまくって定時で帰って音楽制作をしていた社会人失格野郎を2年近くも面倒見て下さった会社には頭が上がりません、感謝。

2. 好きな事で生きれる

1.とも共通する事ですがフリーランスになり気持ちにゆとりを持って生きる事が出来ます。自分が好きな音楽と接する時間が増えた事はとても幸せです。ストレスも減ります。自分は会社員時代は常に口の何処かしらに口内炎がある状態でしたが、退職した今年1月から今まで一度もできておりません。勿論やりたい事だけやっていられる訳ではありません。仕事として音楽をやるのは趣味とは全く異なった大きな責任が生じますし、フリーランス特有の確定申告作業などは頭の悪い自分にとって結構な重労働です(相談に乗って下さる税理士さんいつもありがとう)。ですが、この生き方は一度しかない自分の人生を目一杯生きている気持ちを味わえます。経済的に苦しくても好きな事をやってる人の目が輝いているのはこれが理由だと思います。これは会社員時代に限らず学生時代からずっと味わった事のない感覚の一つでした。誰かに言われた事をこなすだけの生き方だったこれまでは、嬉しい事は誰かのおかげ、悲しい事は誰かのせいと思ってずっと生きてきた気がします。今は全てが自己責任のため、嬉しさも悲しさも強烈です。毎日とっても生きています。

3. 友達が増える

音楽をやっている友達が増えました。自分はこれまで音楽の話をする友人が殆どいませんでした。趣味とは言え音楽をやるからにはしっかりやりたいと思っていた学生時代の自分はサークルや部活で馴染む事が全く出来ませんでした。低レベルなコピーバンドに唾を吐いたり(自分もなのに)、変なプライドの高さ故先輩にたてついたりしたため最終的には出禁状態になりました。完全に自業自得なのですが、そういった理由もあり音楽を人と共有する楽しさを知らずについ最近まで過ごしてきました。ですが、ビタチョコが跳ねた事が自信になって参加した同人即売会では自分と似た境遇の友達が沢山出来ました。その関係は今も続いていますし、なんなら更に増えています。中には長年ファンだった人や自分如きでは到底会う事は出来ないだろうと思っていた方もいます。そういった方々と音楽の話題を共有出来る事は何物にも代え難い貴重な体験です。音楽で生計を立てている同世代と話すと、同じ時代に共に闘う仲間(書いてて恥ずかしくなるけどこう言うしかない)がいる事を知りとても刺激になります。中にはとてつもない遅刻をする奴や人としてどうなんだって奴もいますが「普通に生きていたら会えない人だなぁ」と思うとそれすらも楽しいですし、自分のまともさやつまらなさも痛感します。

4. モテる

下衆な話ですいません。実際は自分ではなく曲がモテてるのは分かっているのですが、それでも十分モテてる気になれます。最初に参加した即売会イベントには多くのお客様が来てくださりこれまでの人生で話してきた人数以上の女性と話した上にお手紙も頂きました(男やどっちでもない系の人もいっぱい来てくれてありがとう)。自分は男子校→工学部→男だらけの会社、という流れで生きてきたので全くと言って良い程女性慣れをしていません。そんな自分にとってネット上にせよイベントにせよ普段話さない方と話せる機会は大変ありがたかったです。これはモテない男あるあるなのですが、女性と接しない期間が長ければ長いほど女性との接し方が分からなくなり卑屈になります。負のスパイラルです。これにより更に女性が苦手になっていきます。下手すると生きてても意味がないんじゃないかってくらいBADに入ってしまいます。それも音楽のおかげでほんの少しですが回復して自信が持てたと思います。いずれイベント等が催せた際には是非たくさんの方に来て頂いて、擬似モテを思う存分味合わせて欲しいです。

他にもいろいろありますが取り敢えずこんなもんでしょうか。極力ポジティブな内容に絞って書きました。長くなりましたが結局何が言いたいかと言いますと、音楽には夢があるという事です。自分もその恩恵を受けた一人です。まさか音楽で生活出来るようになるとは1年前まで微塵も思っておりませんでした。「音楽不況」なんて嘘っぱちです。そんな言葉はCDを売る事でしかマネタイズの出来ない馬鹿な大人が作り出した自己正当化の言葉です。このご時世で大変な状況の方がいる中こんな事を言うのは憚られますが、はっきり言って現代は音楽をやる人間にとって一番恵まれた時代だと思います。一攫千金の時代、アメリカで言えばゴールドラッシュ期です。友人にも一年前まで飴を買うお金すらなくて外で拾ってきた石を砂糖で煮詰めていた男がいますが、彼は今や今年日本で一番売れている男です。僕の誕生日には僕の会社員時代の月収2ヶ月分くらいの予算をかけて祝ってくれました。

もちろん努力やセンスは必要ですが、でもそもそも自分にどんな能力が秘められているかを正確に理解している人はほぼ居ないと思います(居たらそれ自体が才能ですし)。自分もセンスも努力も足りていない人間だと思いますが、それでも一応拙いながらも今くらいの生活には辿り着く事が出来ました。インターネットは様々な表現活動に無料且つ即座に挑戦する事が出来ます。もしかしたら何かの拍子にあなたの人生が変わる事もあるかも知れません。この時期を最後まで読んで下さった物好きなあなたも、暇つぶし感覚で何か挑戦してみてはいかがでしょうか?


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