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(22) 日産 シルビア(S13)Q’s (1991年)

日産 シルビア(S13)Q’s (1991年)
所有期間 2006年01月~2006年03月

■日産 シルビア(S13)Q’s について
1988年のフルモデルチェンジでデビューしたシリーズ5代目シルビア。巷では型式名から「S13シルビア」と呼ばれることが 多い。
人気が低迷した4代目から大きく変わったデザインは、当時、2ドアスペシャリティーとして不動の地位を確立していたホンダ・プレリュードの市場を強く意 識しており、「アート・フォース・シルビア」のキャッチコピーとともに、発売とともに絶大な人気となった。
180SXとは兄弟車にあたる。
発売当初は1800ccNAと1800ccターボエンジンの2種類であったが、マイナーチェンジにより2000ccNA、2000ccターボにエンジンが 変更された。
発売当時の1980年代末は、2ドアスペシャリティーカーとして若年層に強い支持を受けたが、1990年代になり、時代が2ドアスペシャリティーから RV人気へと移行するなかで、コンパクトFRスポーツとしての評価へと変わっていった。
その後、シルビアはS14型、S15型へとフルモデルチェンジしていったものの、世の中の市場はすでに2ドアスペシャリティーやコンパクトFRスポーツ の時代ではなく、S15型(7代目)を最後にモデル消滅した。

■現車紹介

フロントビュー。 クスコの車高調が入っていて車高が結構低いっす。
エアクリーナー。NAでこういう交換をして効果があるかどうかは不明。
フロントアッパーマウント。 クスコの車高調のため、ピロボールになっています。

■個人的な概要
会社の同僚クンが新車購入するというので引き取ったクルマ。
別に欲しかったわけではないが、なりゆきでこうなったため、基本的になにかに使う予定は無し。

・走りに関して
5ナンバーFRということもあり、運転という意味での走行性能は素直でドライブしていて楽しい部類に入る。
クスコの車高調が入っていることもあり、キビキビと動いてくれるだけでなく、破綻するような怖さもなく、安定した走りをする。
エンジンは2000ccのノンターボなのでターボ付きのような絶対パワーはないものの、さほど非力感を感じるわけでもない。ただ、気持ち良く回るエンジ ンかといわれるとそうでもないし、頑張って走るとパワー不足を感じる部分もある。
悪い点があるわけではないが、S13よりずっと後の1600ccNAコンパクトスポーツと比べてしまうとさすがに遜色があるが、ただ、年代が違うので当 たり前といえば当たり前。
(やっぱりターボ版のK’sのエンジンが元気な分、Q’sではエンジンに不満が出てしまう。が、決して悪いクルマではないです)

・内外装
「アート・フォース・シルビア」というキャッチコピーはダテではなく、発売当初、絶賛されただけあって、今見てもそれほど古さは感じない。
内装も外装に負けないくらいスポーティーとスペシャリティーを両立しているので、今乗っても不満は少ないと思う。
(人によっては今時のRVの内装よりずっと好感が持てると思う)
ただし、当たり前であるが、室内は狭い。リアシートはあくまで緊急時のシート。といった感じ。ただ、この狭さは、スポーティーやスペシャリティーの演出 に一役買っている。と考えればプラスだとも思えるくらい、完成度は高い。

・個人評価
とりあえず引き取っただけで、この先、このクルマをどうこうする予定はない(3月くらいには売りっぱらう予定)のだが、それでも、たまに乗ってみると、 当時、絶大な人気を得たのがわかるクルマである。
ここ数年、シルビアといえば「走り屋ご用達」のFR改造ベース車のイメージが強く、このクルマを中古で購入する人の多くはドリフト用あるいは走行会用を 目的としているようであるが、発売当初は、プレリュードの対抗馬としてデビューした「2ドアスペシャリティークーペ」であることを忘れちゃいけないような 気がする。
実際、ターボモデルのK’sよりもノンターボのQ’sのほうが売れていたくらいで、そのとき新車購入していたほとんどの人々は「走り屋御用達なクルマ」 だと思っていなかったわけで。
今となっては、ノンターボのQ’sは、所有する目的が定まらず、中途半端なイメージがあるものの、コンパクトFRとしての素性は悪くないので、走りを頑 張る最初の一歩としても悪くないかもしれない。
(が・・・・やっぱり、魅力は価格だけかな。LSDとかちゃんと入っているK’sとかを購入したほうが結果的に安く長く乗れるような気もするし)