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(15) ミツビシ RVR スポーツギア(ガソリン/AT)(1993年)

ミツビシ RVR スポーツギア(ガソリン/AT)(1993年)
所有期間 2001年4月~2001年7月

■ミツビシ RVR スポーツギア(ガソリン/AT)  について
平成3年にデビューしたタウンユースティックなRV車。

当時のRVブームは、それまでのオフロードなイメージだけでなく、街中を快適に走るライト・クロカンを望む声が多く、同時に、ミニバンの人気にも火がつき始めていた。
そんななか、当時最大のRVメーカーであったミツビシが世に送り出したスペースユーティリティビークルのRVバージョンがこのRVRである。
当時、ミツビシが乗用部門で蓄積していたビスカスカップリングタイプのフルタイム4WDシステムを搭載し、よりイージーな4WDユースを持ちつつも、外観はRVらしさを失わず、それでいて堅いイメージではなく、誰にでも好まれるようにと、RVRはデビュー時はガソリンエンジンだけであったものの、すぐにディーゼルエンジンを追加、また、駆動方式もFF、4WDの両方を用意した。
また、ボディは当時としては珍しい右側1枚、左側2枚の非対称ドアとし、使い勝手をとことん追求した意欲作でもあった。

RVRスポーツギアは、そんなRVRの追加バージョンとして翌年デビュー。
ワンボックスっぽいイメージを払拭すべく、当時のRV用アイテムであった「カンガルーバー」「大型フォグランプ」「リア搭載スペアタイヤ」と、ワゴン系のアイテムであった「ルーフレール」を装備するなど、RVらしさを強調したモデルである。

結局、RVRはオープンタイプの「オープンギア」といった遊び心満載のグレードを追加する一方で、ギャランVR-4に搭載されていた2000ccDOHCターボと同じエンジンを搭載した「スーパースポーツギア」など、やれることはなんでもしてしまうような展開となり、平成9年1月にフルモデルチェンジされ、2代目となった。

■現車紹介

■個人的な概要
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001年の3月末に、知人が新車でスバル・フォレスターを購入したいというので、これに関わり、スバル・ディーラーと商談をした結果、これまで乗っていたRVRの下取りを遠慮したいと言われ・・・・・成り行きで購入。
もっとも、車検があと1年ついていたため、「まあいいか。売れるだろう」という安易な気持ちでいたが、予想以上に買い取り相場が低くて断念。
で、しょうがないので、エンジンを少々整備した状態で乗ることにした。
ちなみに、最初から付いていたオーディオは消耗していたので、ミツビシディーラーオプションのデッキ&CDプレーヤーを用意したが、これも壊れてて、結局、スカイラインで使用していたアゼストのCDプレーヤーとCDチェンジャーを装着。で、スカイラインに2台のカーナビをつけておくのも変なものなので、ソニーのカーナビを装着。
さらに、勢いでベーシックキャリアとルーフボックスを購入。ルーフボックスに至っては新品をチョイスしてしまった。

・走りに関して
走りをうんぬんする類のクルマではないことは明白であるが、いちおう。
まず、エンジンやらなにやら、そんなことは置いておいて、目線が高い。当たり前であるが、じつに高い。で、運転姿勢はまるでトラック。
ということで、基本的に「さーて、走るぞー」ということにはならないです。
で、エンジンは2000ccのDOHCのハイオク仕様。であるが、雰囲気はじつにディーゼルっぽい。とはいえ、回せば回る。が、その必要もない。
ATはオーソドックスなもので距離のわりに痛みがすくないせいか不満無し。
ステアリングレスポンスも普通。足回りもRVっぽく、やわらかくて、路面の状態がどうであれ吸収する。
・・・・・つーか、そのまんまフツーなわけだ。フツーに乗れる。というか運転している感覚が希薄である。
と、これではなんにもインプレにならないのですが、実はこのクルマ、マジに運転の意識が希薄になるんですよね。
いちおう3ナンバーなんですが、ボディの見切りはとてもいいし、運転はじつにイージー。
4WDなので雪道も心配することはないわけだが、そういう面よりもなによりも、全然飛ばす気にならない。というか、速度を上げるとS字のトレースが大変。というか、そういう走りをする気がまったく起きない。
そう言う意味では、エンジンは必要十分。足もフツー。とんがった部分がまったくないかわりに、「おお。いい感じ」と感じる部分もない。もちろん、これは良いことなのであるが、逆に、無理をしてしまうととんでもないことになりそうなクルマでもある。

・内装
内装は高級感とは無縁なものの、RVらしい(というか、トラックっぽい)面で、これも拘らなければ全然いい。というか、拘る気にもならない。
が、このクルマ、見た目以上に荷物が載る。
ドアは左側のみ2枚で、後ろ側はスライド式。で、テールハッチはスペアタイヤがあるため、開けるのは少々面倒であるものの、サイドドアから荷物の積み下ろしができるため、実は結構便利な構造。
リアシートは2名乗車であるが、このシートをスライドして一番後ろまで下げると、前席の後ろにじつに使い勝手のいいカーゴエリアが出来上がる。
このカーゴエリアは、下がモケット内装になっていて、ここに座ることだってできるくらいである。
ちなみに、こないだレカロシート2脚をここに載せて運んだりしたが、こんなことができる車種はじつは意外と少ない。
また、ミツビシらしく、あちらこちらに収納ボックスがある。
正直、4人で出かける場合、前席と後ろ席の分離感が強いためお勧めできないが、2名乗車でどこかいくには、なかなかいいクルマだと思う。
そんなわけで、ユーティリティはいまどきのSUVほどではないにしろ、最初から2名で使用する場合を考えるとRVRならではの便利さもあるくらいである。
シートアレンジはいまどきのSUVほどではないしても、必要十分なもので、全席の2名がそのままシートを倒して、クツを脱いで後ろに移動するという技もできる。
そんなRVRのユーティリティの高さは理解できるが、ただ、納得いかない点も結構ある。
ます、後ろ側のサイドガラスが左右ともハメ殺しであること。
いちおう、換気用に少しだけ隙間は開くが、せめてドアのない右側くらいはパワーウインドウにして欲しいと感じる。
また、リアガラスもはめ殺し(こっちはまったく開かない)なため、後ろのシートでタバコを吸うとどこにも換気ができない。(走っているときは換気はしっかりするが、駐車していると悲惨)
また、1人で買い物をしたときなど、後ろのスペースに荷物を置こうと思っても、運転席側のドアからでは荷物が置けない。というのも、Bピラーと運転席の背もたれに隙間がほとんどないためであり、こうなると「やっぱり右側にもスライドドアがほしいなあ」と思う。
・・・・と、よく考えてみると、これはまるでワゴンRの4ドア(右1枚+左2枚+テールのタイプ)のときと同じ感想である。そう考えると時代を感じる1台である。

・問題点(故障内容)
エンジンに少々難があったが、これはすでに解決済み。
すでに8年落ちの8万kmオーバーであったが、じつは全然手のかからないクルマのようである。
もっとも、これは前オーナーさんが、ちゃんとディーラーに定期点検に出していたことと、全然飛ばしたりせずに丁寧に乗っていたのが一番の理由だと思うが。
しいていうなら、塗装が弱く、黒色に着色された部分はいいかんじに色あせているが、もともとゴテゴテしたクルマなので目立たないのが救いである。

・個人評価
まあ、なし崩しで買ってしまったクルマであるが、よくよく考えたら、実に便利なクルマである。
とにかく、荷物を載せることや、ユーティリティ的な使用を考えると実に重宝できる。
いまのところ、いつでも売る予定であるが、売れるまでは便利に使用することにしよう。と思う一台である。
そんなわけで、走りに拘らないし、動けばいい、けど、便利に使いたい。という人にとっては車体価格も安いし、お勧めのクルマである。