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【プラモデルレビュー】ZOIDS ゾイドワイルド ZW2 ギルラプター

まさかの1/35スケール!!
令和時代のZOIDS

 ZOIDシリーズは平成ゾイドからのアラサーな私ですが、「ゾイドワイルド」シリーズはアニメもバトハン(バトルカードハンター)も、当然プラキットもずっと追いかけていました。はじめは正直、キャノピーの廃止や小型の銃火器などの細かいパーツがないこと、何より1/72スケールから1/35スケールに変わったことなどから、令和時代のゾイドに若干の抵抗があったのですが、実際手にとってみると機械と生物が融和したデザインや生物感あふれるギミックは「さすがタカラトミー!」と歓喜したのを覚えています。

 今回は私が所持するゾイドワイルドシリーズのなかから、「ギルラプター」を紹介します。個人的にはゾイドワイルドシリーズの初期のプラキットながら、デザインもアクションも完成度の高い秀作だと感じています。

ギルラプター

骨格形態はまるで標本
ディノニクス種の強敵

 ギルラプターは獣脚類のディノニクス種ゾイドで、アニメでは「デスメタル帝国」に所属する主人公のライバル機として登場します。ゾイドワイルドシリーズの必殺技である強制解放(デスブラスト)は、背中に装備されたジェットブースターで加速しながら、同じく背中に収納されているウイングショーテルで敵機を切り裂く「俊撃殺」。平成期の獣脚類ゾイドといえば「ジェノザウラー」や「ジェノブレイカー」、「バーサークフューラー」など「荷電粒子砲」が強力な必殺武装でしたが、接近戦が主軸の初期のゾイドワイルドでは近接武装が目立ち、このギルラプターも砲撃武装はひとつもありません。

 パーツ数は38コ(キャップとライダー除く)。象徴的な背部のブースターは戦闘機のようなフォルムで、速さに特化した機体であることが際立ちます。装甲も最小限で軽量化がうかがえ、俊びんな動きで敵を翻弄する姿が想像できます。個人的には足のかぎ爪が本物のディノニクスのようで、再現度の高さに感動します。

ギルラプターのパーツ。
画像では1点足部のパーツがない
(著者の不注意です)

 ゾイドワイルドシリーズの特徴のひとつである「骨格形態」では、ディノニクスの全身の化石みたいな趣きがあります。なので組み立てる際、ほんとうに生き物を復元しているようなサイエンス味が体感できました。

骨格形態。黒い内装に青緑のキャップが美麗
後ろから。尾部のコード部分に墨入れをした

平成期のリメイクより
新しいモチーフの製品を

 外装も取り付けて完成。中型ゾイドとなっていますが、個人的には平成期のコマンドウルフくらいのサイズ感でコンパクトです。単4形乾電池(別売り)で、前肢と後肢、前後する目、尾、そして背中のブースターと刃が連動します。この稼働こそZOIDSシリーズの強み。昔よりもモーター音は静かで、なおかつ稼働もスムーズな気がします。

ギルラプター。赤々しい色味が帝国機らしさを醸し出す
強制解放すると、背中から刃のウイングショーテルが展開。
電池稼働で目と背中のブースター、刃、前肢後肢、尾部が連動

 このギルラプターだけでなく、ゾイドワイルド製品はいずれも秀作揃いです、今後もこちらのアカウントで、私が所持している範囲内で振り返りを兼ねて紹介したいと思っています。

 ZOIDSシリーズは今、「ADVANCED Zi SERIES」や「T-Spark リアライズモデル」など平成期に登場した機体をリメイクした製品が販売・販売予定されています。ですが、平成期のゾイドファンとしては、新しいものを生み出してほしいと思っています。せっかくゾイドワイルドシリーズを展開させたので、「イルカ種」とか「クマ種」、「コンドル種」、「アナコンダ種」などどんどん新しい生き物がモチーフのゾイドを出してほしいです。メーカーにはメーカーの販売戦略はあるかと思いますが、ゾイドワイルドシリーズはまだまだ可能性が秘められているような気がします。

 ひとりのファンとして、新たな生き物のゾイドワイルド製品を切望します。リメイク予定の平成期ゾイド、逆に私はちょっと様子見するかもです。


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