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リラクゼーションセラピストのための豆知識 背中、腰の痛み 原因はなに?

先日、お客様から「背中が痛いんですよね〜」「多分お腹から来ていると思うんだけど、、」とのお話がありました。

我々のやっているリラクゼーションは治療ではありませんから、診断や治る、治らないという話ではありませんが、何で痛くなっているか予測できたり、一般的な傾向は知っていた方がいいと思います。

話はお客様に戻りますが、

原因がお腹(胃腸系)と訴えているのですが、なぜかと伺うと「食べると痛くなるから」だそうです。

断定はしませんが、この症状であれば可能性(胃腸系の原因)もあるかと思いました。

なぜならば、痛む原因には次のような事があるからです。

●背中、腰が痛む原因
原因はたくさんありますが、一般的に次のような原因が考えられます。

①神経疾患由来
②心因性ストレス
③運動器疾患由来
④内臓疾患

などが考えられます。

神経由来
脊柱の中を通る太い神経を骨や椎間板が圧迫することで痛み、痺れなどが生じます。腰、背中だけでなく足などにも症状が出てくることが特徴です。

心因性ストレス
ストレスによる原因はストレスと睡眠の問題や脳の機能に不具合が出るなどの問題が考えられるそうです。

睡眠不足から疲労が蓄積したり、「何か悪い病気かも?」という不安が痛みを強くするケースもあるそうです。

運動器の問題
筋肉のこわばりから慢性腰痛や急性のぎっくり腰などが原因の腰、背部痛です。一般的な腰、背部痛の原因です。

内臓疾患
内臓の問題が背中の痛みとして現れてくるケースです。
今回、お客様が疑っている胃腸系の原因が該当します。なぜ内臓と背中の筋肉が関連するのか考えてみましょう。

リラクゼーションなどではよく「神経が繋がっているから」と説明されることが多いと思います。これは内臓を支配する神経と腰の筋肉を支配する神経が直接的にやりとりする訳では無く、臓器で不具合が生じると脊髄を介して脳に伝わります。その内臓に伝わる神経と腰、背部の神経が脳に行く途中に情報をやり取りする中で内臓の痛みと受け取ってしまうそうです。

もう一つの繋がりは、内臓と腰、背部の筋肉は「後腹膜」という膜組織が存在し、膜組織を通じて痛みや緊張が伝わってしまいます。こちらは、それぞれの組織が直接的に触れていたり、限りなく近い位置にあるために緊張が伝わってしまう為に起こります。

後腹膜とつながりのある臓器は、十二指腸、膵臓、腎臓、大動脈でこれらの臓器の異常と背中の痛み、張りは関連があると言われています。

●一般的な運動器由来の痛みと内臓系の痛みの違い

背中、腰の痛み以外に別の症状があるときは内臓系も疑った方がいいでしょう。次のような症状が考えられます。

腎臓、泌尿器→血尿、排尿違和感、夜トイレに起きるなど

すい臓→食事で悪化

心臓→息切れ、脈が上がる

感染症→発熱、汗

これらの症状が気になったら自分で判断せずに病院を受診しましょう。

●腰、背部痛の危険な兆候

リラクゼーションは腰痛を治すものではありませんが、お客様の中には、リラクゼーションを受けて腰痛が改善されたという経験をもとにお店に足を運ぶ方もいらっしゃいます。

リラクゼーション業側では治療や治るといった事は謳っていませんが、お客様が個人的に「治る」と判断して受ける事は個人の自由であり、自己責任でもあります。

しかし、場合によっては危険な腰痛も存在していて、一刻も早く病院を受診した方が良いケースもあります。しかし、一般のお客様は「いつもの様に揉んで貰えば良くなるだろう」と考えることも少なく無いと思います。

自己責任と言ってしまえばそれまでですが、リラクゼーションセラピスト側から、病院の受診を勧めるという判断ができることは大切な事では無いでしょうか。

その判断するための根拠がレッドフラッグと呼ばれる危険な兆候です。日本のガイドラインでは以下の項目が該当するので知っておくと参考になります。

・発症年齢が20歳未満、または50歳以上
・時間や活動性に関係の無い腰痛
・胸部痛
・がん、ステロイド治療、HIV感染の既往
・栄養不良
・体重減少
・広範囲に及ぶ神経症状
・構築性脊柱変形(円背など)
・発熱

なんとなくヤバイかも?と主観的に感じる感覚ももちろん大切にしてほしいと思います。なぜなら、ガイドラインが全てでは無いと思うからです。この感覚にガイドラインなどの客観的な情報が加わるとより判断の精度を上げていってほしいです。

各々の項目でそれなりの理由づけがあるとは思いますが、詳しくは今後掘り下げていきたいと思います。



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