Yell note :Page56 アリルズユニットライブ First Half 感想
物語の最終盤はボスラッシュと相場が決まっている。
ということで12月2日と12月16日にそれぞれ生配信されたユニットライブ2組の感想をざざっとお話ししていきますよ~。
12月2日 3DM8「Night words。 -くだらない夜に- 」
①コンセプト
現実世界に対するアンチテーゼであったり逃げ場であったり、そういう役割をバーチャル世界に定義している…といった意味合いでしょうか。
まあ実際にはインターネットの力が現実世界の「正しさ」をさらに狂暴化・肥大化させている…というのもなかなか皮肉なものですけど。どちらかと言えばこのメッセージに込められているのはむしろ個人個人の生活に根差したミニマムな視点だと思います。
②セトリ
③雑感
私が3DM8に抱いている印象といえば路地裏のアングラ感だったりストリートならではのスタイリッシュ感だったりするのですけど、セトリ全体でアダルティな"夜"に寄った雰囲気でまとめてくれたのはよかったですね。それにしてもトー横でたむろってる少年少女を連想したのは私だけですかね…(オーバードーズ、ダメ、ゼッタイ)。
その中でも異彩を放っていたのが「One Night Carnival」で、有名かつ特大のインパクトを持っている曲なのでライブやMCの雰囲気がパーティソングに引っ張られすぎてるんじゃね感はありましたけども。私個人としてはライブというひとつのパッケージとしてオシャレさにコンセプトを極振りしてほしかったかなという印象です。まあ解釈違いってやつですよ。
「くだらない夜に」というライブタイトルにもあるように3DM8の「Night words。」の歌詞は言葉を吐き捨てるように次々と鋭い単語が飛び出してきます。それは少年漫画的な「困難に立ち向かっていくぞー」というエールではなく、「どんな深刻な問題もくだらないと笑い飛ばしてやる」という極めてシニカルな態度。
3人の振付もユニゾンしていたりダンスバトルのようなソロパートがあったり…という見どころが多くて圧倒されましたね。曲調や歌詞の世界観に合ったラフな動きがめちゃめちゃカッコ良かったです。
12月16日 VICONIC「ピクセルスター -星空に願いを-」
①コンセプト
インターネットが未発達だった頃は自分の好きなものを発信したりそれを共有したりってなかなか難しかったですけど、今やどんなマイナージャンルでも仲間を見つけられる時代。それは自分の悩みだったり辛さだったりも同じこと。
無数に広がるコミュニケーションの線を描いたなら、それは確かに星座に見えるかもしれない。
②セトリ
③雑感
セトリで本気を出すな(半ギレ)。
3DM8とは打って変わってファンタジーな世界観を見せてくれたVICONICの二人。セットリストもファンサービス的な要素がてんこ盛りで、アリルズプロジェクトを追っている人ほどより刺さる構成になっていました。
特に「つきのうた」「Linx」のサプライズ感は凄まじく、リアルライブだったらイントロが流れた瞬間に崩れ落ちるオタクが続出したでしょう。オンラインでよかったね。
最初にライブコンセプトが発表された時に「夜空」「星」というワードから私含め「君の知らない物語」を予想していた人は多かったと思いますけど、そういう安牌を外してきたのもポイント高いです。キラッ☆
で、今回はVICONICの持ち曲である「Ready Go」と「ピクセルスター」がライブで初披露。デュオとしての上昇志向がこれでもかというくらい表現された前者と、星空を見上げた時の感動や切なさがダイレクトに伝わる後者。アニメでVICONIC回が放送された後というのもあり、2人に対する解像度が各段に上がった気がします。
そしてVICONICは相変わらず中の人が最大手なので私があれこれ言っても蛇足感ハンパないんだよねっていう。