死亡事故も発生している「首輪型/首掛け型浮き輪」は入浴育児サポートグッズにはなりえない。
2012年6月に、東京都が公表した「首輪型の浮き輪」使用による事故。その翌月、消費者庁と国民生活センターからも、「首掛式の乳幼児用浮き輪を使用する際の注意について」公表されました。
日本小児科学会の山中龍宏先生がコメントを寄せてくださっています。
このような注意喚起がなされたにもかかわらず、その後も、事故は起こり、死亡事故まで発生しました。なぜなのでしょう。
2012年の注意喚起でも事業者名が公表されている、スイマーバ正規総輸入代理店の有限会社FUNAZAWAによる公式アカウントは、このようにツイートしています。
確かに、子どもから目を離したことで事故は起こったのでしょう。しかし私はその理由のひとつに「首輪型/首掛け型浮き輪」の売られ方に問題があるよう思います。
2012年の注意喚起文書でもその点が指摘されているのですが、「プレスイミンググッズ」として「使用している間は絶対に子どもから目を離さない」ことを前提として使用する製品のはずなのですが、「シャンプーするとき大変・・・スイマーバで遊んでいる隙に両手でさっと洗えちゃうから重宝してます」など、入浴時の育児サポートグッズのような誤った売られ方が紹介されていました。
このような広告表示を目にすれば、いわゆる「ワンオペ育児」に困っている方が、入浴時の育児サポートグッズとして購入してしまっても仕方ないことかと、私は思います。「常に目を離さない、ひとりにしない」ことが必要な、誤った使用法で死亡事故が起きかねない商品を、育児サポートグッズと誤解させる売り方で販売しないで欲しいものです。
昨年7月にも消費者庁は「子どもが浴室で溺水し死亡する事故が多く発生しています。」と注意を呼びかけました。そこに「溺水から子どもたちを守るために」と題したコメントを寄せてくださった、坂本昌彦先生のYahoo!個人記事を最後にご紹介します。坂本先生の思いが、子どもたちを守りたいと思う人たちに広く共有されますように。