自殺したい人に読んでほしい

学校でいじめられている人、会社でパワハラを受けている人、誰にも愛されていないと感じる人。

人によってその理由は様々だと思うけど、今の境遇から抜け出せずにその苦しみから解放されたいと願っているからこそ、自殺したい、消えてしまいたいという負の感情が四六時中頭から離れない状態だと思う。

そんな状態の人にほんの僅かでも寄り添うことができたらと思い、これを書いています。

思い直してほしいとか、良いことあるから死なないでほしいとか、そういった無責任なことは言えないけど、過去にそんな状況に陥っていたときから少しずつ改善されてきた僕の経験を、数ある中のひとつのヒントとしてもらえれば嬉しい。


僕は今37歳だけど、20代の時は毎日死んでしまいたいと強く思っていた。

理由はいくつかあるけど、会社で耐え難いパワハラを受けていたことが一番の理由だった。

社会人になり、就職した会社がいわゆるブラック企業でサービス残業で150時間やらされたりした。

それだけならまだしも「気持ち悪い」「死んでくれ」などという言葉の暴力を浴びせられた。

そんな暴言を吐く人間なのに、社内に奥さんが居る。
なぜそんな人間が家庭を築けるのか?
なぜ人を不幸にしている人間が幸せになれるのか?
そんな事を思えるぐらいには、その時はまだイライラする余力があった。

朝の通勤で30分ほど電車に揺られ、会社に近づくにつれて気分が悪くなっていく。
最寄り駅に着くと個室トイレに入り、悩んだ挙げ句会社に休みの電話をして来た道を折返し、自宅でお酒を飲むのが常態化していた。

この時はもう「消えていなくなりたい」とか「どうすれば言い訳ができる死に方ができるか」とか、そんなことばかり考えていた。

言い訳ができるというのは自殺ではなく、外的要因で死んでしまうことだ。
自殺だと家族を悲しませてしまうので、どうにか死んでしまえる言い訳がほしかった。


前フリが長くなってしまったけど、こんな状況からどうやって脱することが出来たのかというと、今思えば辛い環境から「逃げる」ことが一番の薬だったように思う。

逃げるというと後ろめたいので「離れる」とか「距離を置く」とかの方が的確かもしれない。


これは当たり前のように思うかもしれないけど、渦中の人間にとっては不思議とそれは気づきづらい。

実際にそんなゴミみたいな環境の会社に居た時は「頑張れない自分が悪いのかな?」とか「雇ってもらえているだけマシかな」とか、その環境に合わせようと必死に取り繕っていた。

心理学用語で認知的不協和というらしい。

人間は誰しも弱いので、間違っていることも正当化することで今の環境をどうにか受け入れようとしてしまう。

そうすると地獄みたいな環境であってもなかなか抜けられず、死んでしまうことでしか解決できないと錯覚してしまうのだと思う。

僕の場合は会社で一度呼吸困難で倒れそうになったことがあり「このままだと死んでしまう」と思い、転職活動もせずに逃げるようにして会社を辞めた。

そこから貯金を切り崩しながら、たまに日雇いで仕事をして、それ以外は家でゲームしたりお酒を飲んだりしていた。

半年以上そんな生活をして休職期間を経て転職した頃には、擦り切れた精神はだいぶ回復していた。


だからこれを見ている人が居たら、どうか勇気を出して環境を変えることに集中してほしい。

会社で嫌な目に遭っているなら、転職先が決まらずとも先ずは会社を辞めることを優先する。

実家に帰れるのなら実家に帰ってゆっくり休むのも良いし、頼れる友人が居るなら泣きつくのも良いかもしれない。

頼れる友人が居ないなら、宿泊付きのところで働くのも良いと思う。
僕はパチンコ屋のバイトの経験があるのだけど、寮暮らしで働いている社員さんも居たし、まかないも用意されているところも多いので、割と豊かに暮らせると思う。


学校で嫌な目に遭っているなら、親に通信制の学校に転校したいとお願いしたり、親がまともに相手をしてくれない場合は親身になって聞いてくれる身近な大人に頼ってほしい。

叔母だったり祖父母や保健室の先生とか、苦しいかもしれないけど頼れる大人が見つかるまで探してほしい。

SNSで知り合ったような大人は危険なので、身近で探す方が良いと思う。


とにかく全力で逃げてほしい。
お金が無いとか先が不安とかどうすれば良いか分からないとか、人間は弱いからそうやって先延ばしにしてしまうかもしれない。

だけど結局は自分が動かないことには何も変わらないので、どうか何も考えず、ただ逃げてほしい。

そうすれば、今よりはきっと良くなると思う。


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