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VCTを終えて。日本e-sportsの成長を感じた話。

VCTMasters選手の皆様、並びに関係者様お疲れさまでした。
1ファンとして白熱した試合を多数見ることが出来てとても楽しい大会でした。ありがとうございます。
そしてLOUDの皆様、優勝おめでとうございます!

VCTを見て日本のe-sportsの成長を感じた話。

世界大会で1マップ、1勝を取れて「歴史的快挙だ!」なんて言われてたことが遥か昔のことのように感じる。それくらい去年から今年にかけて日本のFPSコミュニティは急激に成長したと思う。選手やコーチ、アナリストのレベルが上がったことは勿論、大会への注目という意味でもオフラインのwatchpartyやミラー配信等で日本全体で応援しようという試みが広がったと感じた。

私が初めてFPSの世界戦を見たのは10年以上前のサドンアタックというゲームの日韓交流戦。結果は惨敗。日本の大会で圧倒的な強さを誇った日本1位と2位のチームが当時韓国の5位6位のチームに全く歯が立たなかった。Zeta vs DRX の初戦のような試合といえば伝わるだろう。当時の私は韓国がゲーム大国だって知りもしなかったどころか任天堂やSonyなどゲームに明るい日本が一番強いと思っていた分、衝撃的な敗戦だった。

その後も世界戦というのは厳しいものだった。OWやCS:GOの世界大会は予選の予選で何とか勝ち星を挙げられる、メジャーリージョンと呼ばれる国や地域とは戦うことすらできない。成長してきてはいるがあと一歩届かない、そんな状態だった。
R6Sの野良連合が世界大会ベスト4という快挙を成し遂げたが、その後に続くチームはなく、次第にスキャンダルや炎上等でチーム自体にも不安が残ってしまう結果となった。
時が過ぎ2021年、valorantがサービスを開始して初めての世界大会。日本代表はCrazy Raccoon 。APEXやFortniteなど様々なタイトルでアジアの中で好成績を残した比較的新しめのプロチームだ。リリースして最初の世界大会、スタートラインは皆同じの成熟しきっていない環境であれば勝てるかもしれない。そう思ったが、結果は0-2で予選敗退。

世界大会で良い成績を残す日本代表が見たい・・・。
e-sportsが好きな人であれば誰もが一度は考えるだろう。しかしプロの世界は厳しい。
日本はe-sports後進国と呼ばれることも多い。e-sportsが世界的に認知されて10年以上経つ現在でもプロとして活動するためには金銭面が厳しいなど、e-sports選手が育つ土台が完成しきっていない。

valorantでも難しいか・・・そう思っていた。

しかしそんな私の不安とは正反対に今年日本のFPS競技シーンにおける大記録が打ち立てられた。VCTstage1でZetaDivisionが世界第3位に輝いたのだ。正直何が起こっているか分からないくらいの大躍進だった。FNC PEX DRXと名だたる強豪を倒しての3位。大会前に世界で1勝することが目標と語っていた選手たちからは想像もできないようなパフォーマンスに世界中が大注目していった。
stage2のNortheption、VCT championsのZeta共にグループステージ突破とは成らなかったが敗北したチームが両方優勝チームと結果が出ている今であれば籤運が悪かったくらいにしか思わない。
ラウンド差が付く敗北も中にはあったが、1v1や勝負所で負け続けてしまったなどの所謂おしいラウンドが多く、ラウンド差ほどの実力差はあまり感じられなかった。

去年までの世界戦は1勝できたら嬉しいくらいの位置付けだったが、しかし今では上位に入れたら嬉しい世界戦に変わった。まだまだ上位との壁があることは確かだ。1v1や勝負強さ、戦術の幅の広さは優勝したLoudを見れば明らか。世界の上位チームは上澄みの中の上澄み中の上澄みであり、当然選手やコーチは日々練習を重ね強くなっている。日本チームだけが成長しているわけではない。それもすべて承知の上で期待させてほしい。それ程までにこの一年で日本は強くなったと思う。

最後に
今年一年、日本チームの大躍進は勿論それを支えるファン・コミュニティの皆さんのお陰で世界戦がより一層楽しみになった。感謝してもしきれない。この熱い流れを途切れさせないよう、選手、ファン・コミュニティ間で協力してより強い日本チームになってほしいと切に願っている。


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