300年先を見据えて

“荘子や韓非ら賢者たちは「長いタイムスパンの中でものごとの適否を判断できること」を未開からのテイクオフの条件として人々に教えようとした。”

一見ややこしい文章にもみえますが、先のことをどれだけ考えられるか、ということですね。

その“先のこと”とは、10年20年ではなく、自分たちの子孫だと、私は思います。

インディアンは、物事を決める時に7代先の子孫のことを考えて決めるそうです。

7代といえば、300年ほど先です。

その頃まで、食べ物を残してやれるか。

つまり、自然を壊すことなく、伝えていけるか。自然の中にある動植物から食を得、住居を作り、衣服をまとう。自然がなくなれば、生活ができない。

300年というのは長いようで、いったん壊してしまったサイクルをもとに戻すには最低限の期間なのかもしれません。

今の自分たちが作り上げてきたものが、果たして何代か先の子孫にとって、負の遺産にならないか。

土にかえらないもの、原発の使用済核燃料、手元の小さなプラスチック、大きな物から身近な物まで、このまま子孫にその処理をさせてしまうもの(処理すら不可能なもの)を増やし続けていいのか。

賢者でなくとも、個々人が先のことを考えながら、何かを決めることはできるはずです。



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