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この医学書・看護書がすごい!2020【文光堂】

どうしてこの企画が生まれたのか、未読の方はまずはこちらをお読みください。

本日は糖尿病治療ガイドでおなじみの文光堂さんです。今年で創業128年を迎えました。

さて、文光堂営業担当のイチオシはこちらです!

『外科病理学 第5版』

文光堂_版元

全病理医必携書、14年ぶり待望の改訂!

医書ビブリオバトル on POPでも自選されていたこちらの本、かなりの重量級です。いつもは平台に置いているんですが、今回のフェアでは面陳で重ねて展開していますので、なみなみならぬ圧を感じます。

さてこの外科病理学、初版からあるコンセプトの元に作られています。それはというと、

「実用性を重視した病理診断医の座右の書

です。

つまりこの分厚いケース入りの本は、病理医にとっては実用書なのです。実用書と銘打っている以上、使いやすさに重点が置かれているのは言うまでもありません。そして紙媒体のよさは、使い込めば使い込むほど目的の事柄を見つけ出すのが速くなります。指がページを覚えているからです。

しかも今回の改訂にあたって、写真がカラーになりました。冒頭の言葉を繰り返しますが、全病理医必携書です。実用書はいつも傍に置いておくものです。この機会にどうぞお求め下さい。


そして売場担当である私のイチオシはこちらです!

『糖尿病と妊娠の医学 第3版』

文光堂_店

まず表紙が目をひきます。リニューアルしたのかと思ったんですが、2013年に刊行された2版もこの表紙でした。

この本は著者である大森安惠先生が、糖尿病というリスクを抱えた患者さんが医療の未熟による妊娠、出産の不利を避けられるように、なによりも患者さんの「幸せ」を祈念して書かれた本です。大森先生が今まで積んできた経験を通して、日本人による日本人のための糖尿病と妊娠の医学についての本でもあります。

序章「生と死と」をまずは読んで下さい。この悲しい思い出があったからこそ、他に類書が少ない「糖尿病と妊娠の医学」が生み出されたと言っても過言ではないでしょう。最新の情報にアップデートされ、版を重ねているのは必要とされているこそ、だからだと思います。

そして最初に触れた表紙の絵ですが、上村松園作「虹を見る」という二曲一双屏風の右隻の一部が使われたものです。

どうか必要な方々がこの本を熟読して頂き、ひとりでも多くの患者さんに幸せにつながる虹の架け橋をもたらせて欲しい、そう願ってやみません。



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