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この医学書・看護書がすごい!2020【南江堂】

これは一体なんの企画?と思った方はまずこちらをお読みください。

南江堂さんといえば「今日の治療薬」!

書店勤務になったのが12月だったんですが、新年明けてある医学書が大量に入荷しました。そうです。『今日の治療薬』です。

え、これ売れるの……?こんなに積んじゃってるけど大丈夫?しかも積みきれなくてストッカーにも入れてるけど……。

無知でしたね。売れました!毎年売れてます。医書年間売上不動の一位です。

2021年版はミルキーベージュです。今、図書カード5000円分のプレゼントキャンペーンもやっています。素晴らしい!5000円当てて、医書を買う資金にしましょう。

前置きが長くなりました。さて、南江堂営業担当のイチオシはこちらです!

『ポケットチューター体表からわかる人体解剖学』

南江堂_版元

2014年に発売されたロングセラーの一冊!

ポケットチューターの名の通り、白衣のポケットに入れて持ち歩けます。便利です。しかも体表からわかる人体解剖学です。このタイトルがポイントです。

ふつうの解剖書では、体表から皮膚、皮下組織、筋といった具合に順々に構造を表していきますが、この本は体表から見てどこになんの臓器が、なんの組織があるのかを表示している解剖書です。

つまりそれはどういうことかというと、実際に患者さんを前にした際、どこに触れればいいのか、どこに針をさせばいいのか、どこにメスを入れればいいのか、体表上から的確にわかる。単なる解剖学本ではないというのは、それが理由ですね。


そして売場担当の私のイチオシはこちらです!

『コンサルテーション・スキル Ver.2』

南江堂_店

10年ぶりの改訂で、表紙が随分スタイリッシュになりました。

が。

使えるトイレってなに?

帯にポカーンとなりますよね。でもインパクトは絶大です。どういうことなんだろうと、思わず手に取りたくなる文句を帯には入れるものですが、医学書でここまで威力があるのは初めて見ました。しかも著者が岩田健太郎先生です。強い!

今回の改訂にあたって内容が最新のものにアップデートされたのはもちろん、Dr.ヤンデルこと市原真先生との対談、看護師イラストレーター・かげさんのイラストが新たに加わりました。本文用紙が薄めの紙を使っているので、この厚さで500ページ強というぎっしり詰まった一冊です。

対談はサンプルからそのさわりを読むことができますが、さわりなので実際はかなりのボリュームがあり、濃厚です。そして巻末にあるかと思いきや、冒頭に掲載されています。つまり、この対談を先に読むか読まないかで、この本に対する印象というか姿勢は変わってくるのではないでしょうか。

なので敢えて先に本文を読んでから、対談を読むのもいいし、先に対談を読んで岩田先生の思考をなんとなく把握してからでもいいと思います。

初版を読んだことがあるけれどピンとこなかったな、という方もバージョンアップされたこの本を読むのをオススメします。若い頃に読んだ本を大人になってから読むと、また違う味わいを覚えるのはままあることです。初見の時には、気づかなかった発見もあったりします。

流れる時間の中で、全く動かずに立ち止まっているひとはいないと思います。日々の生活で知らずのうちになにかしらが積み重ねられ、新たな自分を形成していく。受け入れられるものが増えていく。スキルアップを望んでいるなら、よりそれは加速していくでしょう。

この本はその後押しをする、強い一冊だと思います。



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