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#57『”SHISHAMO NO YAON!!! 2024 WEST”ライブレポート』

2024年7月27日土曜日。大阪の大阪城音楽堂で開催された”SHISHAMO NO YAON!!! 2024 WEST”に参戦してきました。

この”SHISHAMO NO YAON!!!”は2015年から始まり、SHISHAMOにとって恒例の野外でのワンマンライブとなっています。会場は毎回、東京の日比谷野外音楽堂と大阪の大阪城音楽堂で行われており、今年で2020年のコロナ禍を除き、9回目の開催となりました。

SHISHAMOのライブは、複数箇所を回るツアーが多く、ライブレポートをしてしまうとネタバレになってしまう恐れがあったため、そういう投稿をすることは避けていました。ですが、この”SHISHAMO NO YAON!!!”に関しては一回限りのセットリストなので問題ないかなと思ったので、今回はその時のライブレポートをしていこうと思います。

会場入り

この日は非常にいい天気でかなりの猛暑日だったため、開演時間の10分前に会場入りしました。会場する際に、スタッフの方が一人一人に熱中症対策の塩分タブレットを無料で配布しており、お客さんのことを考えた取り組みで有難いなと思いました。

会場に入るとSHISHAMOのグッズを身に纏った人達で座席が埋まっており、気分が上昇していきました。今回は前から5列目の左側あたりの座席で、ベースの彩ちゃん側の良席でした。

開演前のステージの様子

開演 

17時半に公演スタート。SHISHAMOの3人がステージに登場し、会場が湧きました。しばらくすると、会場は静まり返り、蝉の鳴き声が響き渡っていました。

楽曲披露①

SHISHAMOの3人がステージの中央前に着席。”トゥルットゥットゥルトゥッ~”という歌声のもと演奏が始まりました。一曲目は「花」のアコースティックバージョンが披露されました。

この「花」の演奏が終わると会場は拍手に包まれました。その拍手が鳴りやみそうな瞬間、観客の男性の一人が「吉川さんおめでとー!!」と叫んだんですよね。そしたらもう一度、会場が大きな拍手で包まれて、先日同性とのパートナーシップを宣誓したドラムの吉川さんをみんなで祝福するような形になりました。すると、ドラムの吉川さんご本人がマイクを手に持って、観客に振り返って「わたしのプライベートのことですが…。」と少しそのことに触れて挨拶してくれました。嬉しそうに話す吉川さんの顔が見られて、会場は一気に温かい雰囲気に包まれていました。

この後も、引き続きアコースティックバージョンでの演奏で「犬ころ」と「あの子のバラード」の2曲を披露してくれました。「犬ころ」の演奏は間奏部分ですが、ベースの彩ちゃんがピアニカを引くところが味があっていいなと思いました。「あの子のバラード」に関しては、原曲でもなければ、昨年リリースされた「ACOUSTIC SHISHAMO」に収録されているピアノでの弾き語りでもなく、ギターでのアコースティックバージョンだったので、レアな演奏を聴くことが出来たように思います。

MC①

ギターボーカルの朝子ちゃんの「大阪!」という掛け声のもと、観客全体が「イェーイ!」と拳を突き上げ、会場は一気に熱気で溢れました。「昼間は凄い暑かったけど、今は上手いこと会場が木の陰に入って、何とか許せる暑さになったよね」というような話から始まりました。その後、「私、最悪なことに気付いちゃった」と発言。なんのことかと思ったら「今日この後TikTokでこのライブが配信されるんですけど、その頃には顔がドロドロになっちゃう」とこの日は18時45分からTicTokでのライブ配信が予定されており、その頃には暑さと汗でメイクが崩れたところから配信がはじまってしまうことにふれた話をしていました。その「ドロドロになっちゃう」という言い方に、会場は笑いに包まれていました。

楽曲披露②

MC後の1曲目は「警報」で始まりました。力強い演奏のもと、赤いライトでの演出が印象的でした。

その後「笑顔のおまじない」「君の目も鼻も口も顎も眉も寝ても覚めても超素敵!!!」の2曲が披露されました。「笑顔のおまじない」は、今年の6月に開催されたSHISHAMO ワンマンツアー2024初夏「退屈なハッピーエンドに迷い込んだのは君のせいだ」でも披露され、YouTubeでもその模様が公開されており、2018年のアルバム曲ではありますが最近少し押している印象が感じられました。

「君の目も鼻も口も顎も眉も寝ても覚めても超素敵!!!」は出だしのピアノの音に合わせて、ピンクライトがチカチカと光る演出がいいなと思いました。相変わらずサビのフレーズはインパクトがありました。

MC②

「みんなは夏っぽいことしましたか?」という話題になりました。観客の一人がSHISHAMOの楽曲である「ハッピーエンド」のMVの撮影場所に行きましたと答えていました。MVに出てくるひまわり畑が圧巻なんですよね。それを聞いて、他にも訪れた人がいたみたいで私も行ってみたくなりました。

話が一転して、今度は「この夏は何がしたいか?」という話題に変わりました。ドラムの吉川さんは「浴衣を着て花火大会に行きたいです」と答えており、なんだかんだで毎年行けていないことを話していました。するとベースの彩ちゃんが「大阪では今度”よどはな”がありますよね」と答えると、”よどはな”とは淀川花火大会のことらしく「そんなローカルな言い方しないでよ」っていう他の二人からの指摘があって、さすが彩ちゃんの地元なんだなと感じる一幕がありました。

続いてベースの彩ちゃんは「この夏は何がしたいか?」という問いに対して「私はバーベキューがしたいです」と回答。すると、ドラムの吉川さんが「でた、完全に陽のやつがするやつじゃん」とツッコミを入れていました。ドラムの吉川さんは友達がいないことをたまに公言しており、ベースの彩ちゃんに対して、よくリア充だよねって羨ましそうにするくだりをよくしています。今回もその片鱗が見られました。

ギターボーカルの朝子ちゃんは「この夏はレコーディングを頑張ります」と楽曲作成に意欲的な姿勢を見せており、ファンの人達を喜ばせてさすがだなと思いました。

そして「この後は懐かしい曲なんかもやっちゃおうかなと思います」という合図の元、次の演奏が始まりました。

楽曲演奏③

懐かしい曲と言われ、そこから最初に披露されたのは「深夜のラジオ」でした。この曲は1stアルバムSHISHAMOの収録されている曲です。個人的に、ライブに何度も足を運んでいますが、一度も生で聴いたことがなかったので聴けて嬉しかったです。間奏部分で、ドラムの吉川さんとベースの彩ちゃんが目を合わせて合図をしているところが印象的でした。

続いて披露されたのは「彼女の日曜日」。これまた懐かしい曲で、2ndアルバムSHISHAMO2に収録されている曲になります。この曲も生で初めて聴くことが出来て嬉しかったです。観客は知っている人は知っているし、知らない人はポカーンとした様子で漂っていました。

その後は「中庭の少女たち」「ひっちゃかめっちゃか」が披露されました。「中庭の少女たち」はMVもあり知名度のある曲ですが、2016年の楽曲ともあり、こちらも久々に聴くことができて、懐かしい気持ちになりました。「ひっちゃかめっちゃか」はラップ調で歌うところが長くて噛みそうなところを、歌詞にも出てきますが”余裕綽々”で歌い上げる朝子ちゃんが圧巻でした。間奏部分の激しいギターの演奏も大きな見せ場となっており、非常にカッコよく聴きごたえがありました。

MC③

「さっき披露した最初の2曲はみんな知ってたかな?」と「深夜ラジオ」と「彼女の日曜日」を久しぶりに披露した話題になりました。ギターボーカルの朝子ちゃんが「今日初めて聴いた人?」と聞くと、そこそこの人数の人達が手を挙げていました。やっぱりコアなファンじゃないと知らないよねという空気になっていました。

そこから「この野音が私は凄く大好きで」という話題になり、「アルバムをリリースした後とか10周年みたいな節目のライブになると披露する曲が必然的に決まってくるので、そういう点この野音はその時に自分たちが好きな楽曲を演奏することができるのでそこが好きなんだよね」と話していました。

その後、この日は18時45分からTicTokでこのライブの様子を生配信することが決まっていたた為、そのことについて触れていました。次の演奏に行こうとしていた時にベースの彩ちゃんに虫が飛んでくるハプニングがあり、「イヤーー」と怖がる彩ちゃんに会場は「可愛い」という声で溢れていました。そこに袖にいたスタッフが現れて虫をはらうと観客は「オーー」と拍手喝采する一幕がありました。こういうことが起きるのもライブならではでいいですよね。

楽曲披露④

続いて「二酸化炭素」「溺れてく」「夏の恋人」という流れで恋の痛い部分を描いた楽曲が連続で披露されました。

個人的に「溺れてく」がイントロの部分から一気に曲の世界観に引き込まれて、良かったです。

そしてなんといっても、ちょっとずつ外が暗くなり始めた時間帯に披露された「夏の恋人」。「だから今~」のロンドトーンはやっぱり何回聴いても心奪われてしまいました。蝉の鳴き声が響き渡り、夏のじっとりした空気の中で聴く「夏の恋人」は格別でした。

MC④

時刻は18時45分。「TicTokの配信はもう始まってるんでしょうか?」とTicTokでの配信が始まったことを知らせる挨拶がありました。そして「ここから終盤戦にいこうと思います」という朝子ちゃんの声掛けに、観客の「エーー」という声がこだましていました。これは毎度ライブでは恒例のやり取りですね(笑)。「それでは、会場にいる皆さんも、TicTok配信を見て下さっている皆さんも引き続きよろしくお願いします。」という挨拶のもと、次の演奏が始まりました。

楽曲演奏⑤

終盤戦の一曲目。激しい前奏で始まったのは今年リリースされた「最高速度」でした。その後、昨年夏にリリースされた「夏恋注意報」が披露され、代表曲「君と夏フェス」のイントロが流れると会場の盛り上がりはマックスに。その後、さらに会場のみんなでタオルを回して盛り上がれる「タオル」が披露されました。

いやー、この終盤戦の流れは圧巻でした。

そして「次の曲で最後になります。」という合図のもと披露されたのは「ハッピーエンド」でした。暗くなってきた会場がオレンジのライトで照らされているのが素敵でした。

アンコール

「ありがとうございました。」とSHISHAMOの3人がステージを去った後、直ぐにアンコールの手拍子で会場が響き渡りました。

しばらくすると、またSHISHAMOの3人がステージに登場し、そこで最初に披露したのは「私の夜明け」でした。この曲は日々を一生懸命に生きている人に寄り添うような曲なので聴いていて、しんみりした気持ちになりました。

「アンコールありがとうございます。」とお辞儀をする3人に再び会場は拍手で包まれました。そして、ステージの中央に光る”11”という数字。ギターボーカルの朝子ちゃんが「みんな、この”11”は何の数字かわかりますか?」と会場に問い「私たちSHISHAMOはCDデビュー11年目なんです。」と報告。「これからもSHISHAMOをよろしくお願いします。」という挨拶をしてくれました。

次はちょうどこの日の前日にMVが公開された新曲「いっそこの心臓の音が君に聴こえたら」の話題になり「みんな聴いてくれていますか?」と呼びかけた後、この新曲を披露してくれました。演奏が終わると3人は「緊張したー」と発言。この日が初披露であったことを報告していました。新曲の初披露の瞬間に立ち合えて良かったなと思いました。

また、以前から発表されていたライブハウスをまわる秋ツアーを開催することにも触れ、そのツアーの初日となる千葉LOOKでの公演はベースの彩ちゃんが加入して、2014年10月4日に初めてライブを行った場所であり、その日からちょうど10年となる同日・同会場での開催になることを話してくれました。これまた、この日はプレミアムなライブとなりそうですよね。

その後、「今日はどうでしたか?」とSHISHAMOの3人がそれぞれ一言ずつ話してくれました。ドラムの吉川が「私いつも凄い緊張するんですけど、今日はいつも通りに演奏できて楽しむことができました」という発言をしていたのが印象的でした。そして、いよいよアンコールもラストスパート。

披露してくれたのは「恋じゃなかったら」でした。この曲は今年にリリースされたアルバムSHISHAMO8のラストを飾っている曲です。最近のSHISHAMOの楽曲の中で個人的に気に入っている一曲なので歌ってくれて嬉しかったです。

これでアンコールで3曲披露して、終わりかなと思っていたところ「明日も」の演奏が始まり、会場は再び湧きました。「良いことばかりじゃないからさ」はやっぱり何回聴いてもグッとくるものがありました。そして、立て続きに「明日はない」が披露されました。この「明日も」からの「明日はない」への流れが最近SHISHAMOのライブの中では定番化されつつあるような気がします。

最後に、SHISHAMOの3人がステージ前に出てきて、マイクなしで「ありがとうございました。」と観客に向かって挨拶をし、フィナーレを迎えました。

終演後のステージの様子

セットリスト

SHISHAMO NO YAON!!! 2024 WEST
07.27(土)大阪城音楽堂

01. 花(ACOUSTIC.ver)
02. 犬ころ(ACOUSTIC.ver)
03. あの子のバラード(ACOUSTIC.ver)
MC
04. 警報
05. 笑顔のおまじない
06.君の目も鼻も口も顎も眉も寝ても覚めても超素敵!!!
MC
07. 深夜のラジオ
08. 彼女の日曜日
09. 中庭の少女たち
10. ひっちゃかめっちゃか
MC
11. 二酸化炭素
12. 溺れてく
13. 夏の恋人
MC
14. 最高速度
15. 夏恋注意報
16. 君と夏フェス
17. タオル
18. ハッピーエンド
encore
19. 私の夜明け
20. いっそこの心臓の音が君に聴こえたら
21. 恋じゃなかったら
22. 明日も
23. 明日はない

まとめ

SHISHAMOのワンマンライブが野外で行われるのは、この野音だけなのでそういう意味でも、蝉の鳴き声が響いていたり、空が広がる空間で演奏を聴くことができるのは普段とは違う、特別なステージのように思いました。

個人的には懐かしい曲として「深夜ラジオ」と「彼女の日曜日」が聴けたことが嬉しかったです。

また今回のライブは、最初にドラムの吉川さんを「おめでとう」と会場のみんなで祝福したり、TicTokでのライブ配信があったり、新曲の初披露など、結構盛り沢山な内容で記憶に残るライブとなりました。

また、来年も開催されるなら、足を運んでみようと思います。

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