見出し画像

#23『"君の心もバーゲンセール開いてよ"SHISHAMO「彼女の日曜日」について語る』

今回は2015年3月4日にリリースされた2ndアルバムSHISHAMO2の3曲目に収録されている「彼女の日曜日」という曲について語っていきます。

この曲は簡単に説明すると、”彼のためにオシャレを頑張っている女の子”がテーマに描かれています。やっぱり、誰かとお付き合いしている人は彼にとって可愛い女の子でいたいですよね。残念ながら、MVはありませんがYouTubeにて音源がありますので載せておきます。

それでは語っていきます。

一番Aメロの歌詞

毎月のバイト代はそんなに多くはないよ
家賃が高い割にボロいアパートだけどこれでいいの
たまに水道が壊れるけれどだけどそれでもこれでいいの
だってこのアパート 腐っても原宿

「彼女の日曜日」作詞:宮崎朝子

「バイト代」という言葉からこの主人公の女の子は学生で一人暮らしをしているとわかりますね。「家賃が高い割にボロいアパート」「たまに水道が壊れる」と不満を漏らしているのが具体的で面白いなと思います。「腐っても原宿」と言っているようにアパートの場所が「原宿」だからこれでいいってことですよね。

私は実際に「原宿」に行ったことがないのでどういう街かわかりませんが、なんとなく若者に人気で流行りが生まれる場所というイメージを勝手に持っています(笑)。そういう場所だから家賃が高かろうが水道が壊れようがいいと思えるだろうなっていうことが読み取れますよね。

一番Bメロの歌詞

少ないバイト代持って私は行くの
日曜日の竹下通り

「彼女の日曜日」作詞:宮崎朝子

「竹下通り」って聞いたことあるけど、どこだよって思って調べてみたら、「原宿」のことでした。中高生向けの洋服や雑貨カフェなどのお店が全長350メートル程度連なっている通りのことだそうです。

その通りに少ないバイト代を持って行くのはなぜなのかはこの後のサビで分かります。

一番サビの歌詞

このワンピースあなたは好きかな
このヒールじゃあなたの背を越しちゃうかな
このスカートあなたは好きかな
あなたのかわいい彼女に 私なれてるのかなぁ

「彼女の日曜日」作詞:宮崎朝子

少ないバイト代持って竹下通りに行くのは大好きな彼の為でしたね。自分が好きなファッションではなくて、彼の好みを考えて彼にとって可愛い私でいたいという主人公の女の子が描かれていますね。ヒールの高さまで気にしてしまう辺りが、相当痒い所にまで手が届く女の子なんだろうなって思います。

2番Aメロの歌詞

最近は一日一食にしてるの
食費を減らしてでも服を買いに行くのあの街へ
友達にはバカだと言われるけれどこれでいいの
だっていつでもかわいくいたいから 

「彼女の日曜日」作詞:宮崎朝子

可愛い私でいるために食費まで減らしてしまうのは、さすがにちょっと心配になりますよね。バカだと言った友達にも頷いてしまいます。でも彼が大好きだからそこまでのことが出来てしまうのだと思うとやっぱり恋の力は偉大だなと思います。

Cメロの歌詞

古着屋巡り かかとを鳴らして
君の心もバーゲンセール開いてよ 

「彼女の日曜日」作詞:宮崎朝子

やはり学生なのでお金がそんなにあるわけではないじゃないですか。そんな中でも古着屋さんを巡ったり、バーゲンセールの時に買いに行ったりと工夫してオシャレをしている女の子が浮かんできますよね。

「君の心もバーゲンセール開いてよ」というフレーズ。彼に対してもっとバーゲンセールみたいに私に心を開いてほしいと思っているってことですよね。

最後のサビの歌詞

このワンピースあなたは好きかな
このヒールじゃあなたの背を越しちゃうかな
このスカートあなたは好きかな
君の好み気にしてばかりよ

ねえ君はどうしてデートの日、いつも同じ服を着ているの?
君の心これ以上どこか行かないように
もっともっと、
かわいくならなきゃね

「彼女の日曜日」作詞:宮崎朝子

「君の好み気にしてばかりよ」というのがちょっとしんどそうにも見えますよね。きっと主人公の女の子にとっても好きなファッションってあると思うんです。そこを殺して彼基準にしてしまうのは疲れるだろうなと思ってしまいます…。

「ねえ君はどうしてデートの日、いつも同じ服を着ているの?」というフレーズ。多分凄く相手のことが好きだったら、男だろうが女だろうが身なりに気を遣うと思うんです。だから彼の為に食費減らしてオシャレしている女の子からしたら、ちょっと悲しいですよね。

それでも彼が大好きだから「君の心これ以上どこか行かないようにもっともっと、かわいくならなきゃね」と思える女の子ってなんて健気なんでしょうか…。

まとめ

この主人公の女の子は洋服を選ぶ際には、「このワンピースやスカートあなたは好きかな」と考えながら選んでいることから彼のことが大好きなことが伝わってきます。そして対照的に彼の方は「いつも同じ服」というのがちょっと距離感がありますよね。

ただ、彼にとって可愛い彼女でいるために「一日一食」にしてまで洋服代にお金を回してしまうのはちょっと行き過ぎてますよね。それだけならまだしも自分の好きなファッションではなく彼好みのファッションになるように毎回気にして選んでいるのがちょっと重いですよね…。自分の好きなファッションかつ彼も好きそうなファッションを目指せばいいのになんて思ってしまいます。

この曲、「原宿」や「竹下通り」というように実際にある名称を歌詞に入れているのが面白いですよね。また、「君の心もバーゲンセール開いてよ」というフレーズがやっぱり秀逸ですよね。心理状態を他の何かに置きかるような歌詞の描き方がやっぱりSHISHAMOは上手いなと思います。そして、この曲のラストなんですけど歌詞カードにはありませんが、「あたしなれてるのかな あなたのかわいい彼女に」を3回繰り返して終わるんですね。そこが本当に主人公の女の子が嘆いているような感じがしてなんだか哀しくなるんですよね。

最後に相手に合わせた恋愛って絶対にしんどいじゃないですか。だから自分が着たい服を着るというように自分の個性を大切にして恋愛をした方がいいですよね。それで振られたら仕方ないし、反対に魅力的に思ってくれる人も絶対世の中にいると思うんです。でも、自分が本気で誰かを好きなってしまったらこの曲のようにそういうところのコントロールが効かなくなってしまうのが本当の恋なのかも知れませんね。

是非皆さんも「彼女の日曜日」聴いてみて下さい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?