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#25『”何気ない日常こそ幸せ”SHISHAMO「犬ころ」を語る』


今回は2023年11月8日にリリースされた「ACOUSTIC SHISHAMO」の一曲目に収録されている「犬ころ」という曲について語っていきす。

この曲についてボーカルの宮崎朝子は、何か特別なメッセージを込めたわけではなく、”なんでもない毎日が本当は大切だよね”ということを歌った曲だと語っています。残念ながらMVはありませんが、YouTubeにて音源がありますので載せておきます。

それでは歌詞や曲について語っていきます。

一番Aメロの歌詞

時々喧嘩して
時々お寿司食べて
時々散歩して
季節を感じる

葉っぱが髪に触れて
少しかがんで歩いて
まぬけな君が今日も
かわいい かわいいな

「犬ころ」作詞:宮崎朝子

「時々喧嘩して 時々お寿司食べて 時々散歩して」という出だしのフレーズ。木琴の音と”うーうーうーうーうっ”というドラマの吉川とベースの松岡のコーラスが可愛いですよね。誰かと過ごす日常の一部分を切り取った歌詞になっています。個人的に「お寿司食べて」という限定的な言葉を選んでいるのが好きです。

「葉っぱが髪に触れて少しかがんで歩いて」というのもまた木の下をくぐっている情景が浮かんできますよね。「まぬけな君が今日も かわいい かわいいな」というフレーズ。そういう小さな出来事にも愛おしく思える瞬間があるということが描かれていて素敵な歌詞だなと思います。

一番Bメロの歌詞

すれ違う犬ころが君を振り返る
モテモテな君は 今日も私の恋人

「犬ころ」作詞:宮崎朝子

ここでこの曲のタイトルである「犬ころ」という言葉が出てきます。すれ違った犬が彼に振り向く様子を見て彼女は「モテモテな君は 今日も私の恋人」だという歌詞。なんだか彼の存在を自慢げに思っていることが伝わってきて微笑ましいですよね。

一番サビの歌詞

テレビドラマ観て泣いてる
こんな月曜の夜と君と私
それ見て笑う私は
かわいくないなあ
無いなあ。

「犬ころ」作詞:宮崎朝子

「テレビドラマ観て泣いてる こんな月曜の夜と君と私」というフレーズ。世間一般でいう月曜日って休日明けの週の頭にあたるじゃないですか。それでも月曜の夜から二人で一緒にドラマ観ているという設定がなんだか絶妙にリアルであーだこーだ言いながら仲良く一緒に鑑賞しているのが想像できてとても幸せな描写だなと思います。

テレビドラマを観て思わず泣いてしまう彼とそれを観て笑う彼女というのもまた情景が浮かんできますよね。「かわいくないなあ 無いなあ。」という彼女は彼のことが可愛過ぎてそんなこと思うっちゃうんですかね。(笑)

二番Aメロの歌詞

時々喧嘩して
ひっこみつかなくなって
せっかくの休日
仏頂面で過ごす

君のお腹が鳴って
私も笑ってしまって
どうでもよくなって
笑う 笑うんだ

「犬ころ」作詞:宮崎朝子

「せっかくの休日 仏頂面で過ごす」というフレーズ。好き同士であってもやはり時には喧嘩してしまうことってありますよね。でも、「君のお腹が鳴って 私も笑ってしまって どうでもよくなって 笑う 笑うんだ」と歌っているようにちょっとしたことをきっかけにまたいつも通りの二人に戻っていくということが表現されているように思います。喧嘩するほど仲がいいとはまさにこのことですね。

二番Bメロの歌詞

すれ違う犬ころが君を振り返る

「犬ころ」作詞:宮崎朝子

一番のBメロと同様のフレーズを繰り返します。

二番サビの歌詞

君がその瞼閉じる時
まるで夕日が海に沈んでくみたい
今日も君は生きたんだ
この小さな街で 私と

「犬ころ」作詞:宮崎朝子

「君がその瞼閉じる時 まるで 夕日が海に沈んでくみたい」というフレーズ。どういう意味が込められているかは分かりませんがなんだかロマンチックなフレーズですよね。夕日を見ると今日も一日終わってくなと感じる事ってあるじゃないですか。そういう時に「今日も君は生きたんだ この小さな街で 私と」とふと幸せだなと思った彼女が描かれているように思います。

ここのサビの後、間奏になるんですけどそこのメロディが妙に耳について癖になるんですよね。ピアニカで演奏されているのもまた凄く良いんです。

最後のサビ歌詞

犬を飼いたいと言う君
ボストンテリアがいいなとはしゃぐ君に
「私は君で手一杯、勘弁して。」って言って
「どういう意味?」って
首傾げた君が その瞼閉じる時
まるで夕日が海に沈んでくみたい
今日も君は生きたんだ
その真っ直ぐな心で
この小さな街で 私と

「犬ころ」作詞:宮崎朝子

いきなり犬を飼いたいボストンテリアがいいとはしゃいでいる彼を想像すると確かに君で手一杯という彼女の気持ちもなんだかわかる気がしますよね。でも「その真っ直ぐな心で」というフレーズがあるようにそういう彼の無邪気さ純粋さに彼女は惹かれたんだろうなということが伝わってきて、ほっこりした気持ちにさせられますよね。

まとめ

大切な人と一緒に過ごす日常が描かれていましたね。何か特別な成功をしなくても、散歩したり、美味しいものを食べたり、時に喧嘩したりといったそういう日常こそが幸せなんだということをふと思わせてくるような素敵な曲ですよね。

先ほども少し書きましたが、歌詞に「お寿司」や「ボストンテリア」といった限定的な言葉を入れていくスタイルが斬新ですよね。普通だったら大衆の人に伝わるような言葉を選んでしまいそうじゃないですか。そこが個人的にボーカルの宮崎朝子らしくて良いなと思います。

またサウンド面も変に盛り上がったりすることもなく、どこか素朴で温かい気持ちにさせてくれる穏やかな曲で歌詞に合っているなと思います。そして何よりアコースティック編成がこの曲の魅力ですよね。ギターを始め、木琴にピアニカ、シンバルにカホンと複数の楽器を使って演奏されているのが面白いなと思います。コーラスも沢山ある曲で、曲調とは対照的に実際に演奏するのはちょっと忙しい曲なのではないかと思います。是非生で聴いてみたいものです。

最後にYouTubeにてライブ映像が公開されているので載せておきます。

皆さんも是非聴いてみて下さい。

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