生産力を飛躍する仕事術⑲

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自分をねぎらう

自分にご褒美をあげることによって、自分の労をねぎらってあげたり、自分を励ましてあげたりするということは非常に良い方法なのです。

「今までよく頑張ってきたね」、「無理させてしまってごめんね」 などと、無理をしなくてはならなかった自分にねぎらいの言葉をかけてあげましょう。

ストレスというのは、「頑張らなければならない」と思い込んでしまっているもう１人のあなたが、「頑張っている自分の存在に気付いてほしい」と自分に対して訴えてかけてきているような状態なのです。

それは、誰にもかまってもらえないために、すねてしまった駄々っ子のようなものです。 もう１人の自分の存在にちゃんと気付いてあげて、その労をねぎらってあげることで、すねてしまった駄々っ子は納得できるものなのです。

心の中でつぶやいてもいいでしょう。 でも、できればきちんと言葉にして言ってあげるほうが良いでしょ う。 しかし、残念ながらやり方を間違えてしまうと、せっかくの行為が逆にトラブルの元になってしまうこともあるので注意しなければなりません。

自分の労をねぎらうということは、何か特別な仕事を達成したときに、自分に特別な休暇やご褒美や特別なものを与えるということではないのです。 労をねぎらうことをそのようなことだと捉えているような人は、すぐにその方法ではあまりやる気が起きないということに気がつきます。

何も特別な仕事を達成できたことへのご褒美と捉える必要はないのです。 それよりも、どのような仕事でも自分の責任の範囲内の仕事を終えることができたなら、そのことに対しては常に自分をねぎらおうとしてみましょう。

そのように捉えている方が、仕事というのは生産性が高まるものなのです。 しかし、だからといって、褒美の与え過ぎも良いことではありません。 ただ、自分が当然やらなくてはいけないことをやっただけにすぎないのに、そのことに対して上司や同僚から誉められたいとかご褒美をもらいたいといちいち期待するようなことは、むしろマイナスになります。

日常的な仕事を達成したことに対して、自分が何か特別なことでもやり遂げたかのように捉えてしまうことは、決して得策ではありません。 自分で自分をねぎらうための一番良い方法とは、自分で自分自身を 励ましてあげるようなことを、自分へのご褒美だと考えていく方法です。

期日内に仕事を完了することができたとか、プロジェクトが非常に良い仕上がりだったとか、そのような小さなことでもかまわないのです。 そのようなことを、小さいけれどもとても重要な成功であったのだと、自分自身で捉えるようにしていくことが非常に大切なことなのです。

中でも、自分なりに良くできたと思えるような仕事に対しては、自分で何か好きなものでも買って、自分自身をねぎらってあげましょう。 そうしてあげることによって、次の仕事や段階へ進んでいくようにしましょう。

このように考えていく方法というのは、個人の仕事においてもグループでの仕事においても、まったく同じようにあてはまるものなのです。 自分だけが上司から特別な評価を得たいという脅迫意識の中で仕事をしてしまったとしたなら、仕事を完了することが第一優先にはなりません。

このような意識を持って仕事をしてしまったならば、多かれ少なかれ、他の人よりも価値が低いのではないかとか、価値が高くなっているようだなどということを、いつも感じてしまうことになるのです。

職場では、どんな人でも何かに貢献するために必要な存在であると自己認識しなければなりません。 何か特別に、自分にだけ高い評価が与えられるというような期待などしないことが重要です。

自分で自分を励ますということは自分の気持ちを鼓舞し続け、モチ ベーションを常に最高の状態に保つことです。 自分がした仕事が他人からの何か特別な評価につながったとしても、 仕事をしていく上では常に自分で自分を励ますことが一番のねぎら いであり、唯一必要な報酬であると捉えるべきです。