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不在者投票に行った話

2021年10月28日。私は人生初の選挙に参加した。前回の衆議院選挙は、高校3年生の10月。誕生日がまだ来ておらず、当時は選挙に参加できなかったが、大学4回生である今、やっと参加することが叶った。

不在者投票というものの存在

期日前投票が開始された頃だっただろうか。来年から教師になる、高校時代の友人に会う機会があった。その時、彼女が期日前投票に参加するという話を聞いた。私自身、住民票を残したまま京都に来ているため、いざ選挙に参加しようにも実家に帰るしかない。だから、今回は諦めよう、と思っていた。しかし、彼女から不在者投票というものの存在を聞き、将来教師を目指すものとして、この方法で選挙に参加するしかないと感じた。

実際の手順

さっそく不在者投票の手配に取り掛かった。まずするべきことは、住民票が置いてある自治体の選挙管理委員会宛に"不在者投票の投票用紙等の請求書兼宣誓書"なるものを提出すること。すぐにこれを印刷、記入し、送付した。

これをポストに入れたのが日曜日の夜。回収はおそらく月曜日の朝だっただろうが、火曜日の正午には選管からの返信が来ていた。仕事の速さに驚きを隠せなかった。

いろいろ予定があり、実際に投票に行くことができたのは木曜日のお昼すぎ。足早に近くの区役所まで足を運んだ。区役所では期日前投票と不在者投票の二つを実施しており、多くの人が期日前投票の部屋へ進んで行った。つい数日前まで不在者投票の存在すら知らなかった私の感覚として、不在者投票なんて来る人はそういないだろうと考えていた。しかし、不在者投票の部屋に行ってみると、私が投票し終わるまで常に5~6人の投票者が投票を行っていた。しかも学生と思われる人が多く見受けられた。滞在時間はおそらく10分程度だっただろうか、あっという間に私の初めての選挙が終わった。

↑これが選管から実際に届いたもの。このうち、左端の茶色の封筒を開けてしまうと、選挙に参加することはできなくなる。

選挙に参加してみて…

今回、人生で初めて選挙に参加してみたが、思うことは選挙に行くことは当たり前だということである。若者の投票率が低いと問題視されている中で、私はこの目で多くの若者が不在者投票に参加している姿を目にした。その時純粋に、「すごいな、みんなえらいな。」と感じた。しかし、よく考えてみると、どんな手段や方法であれ、選挙権を持っているのならば参加することは当然のことなのではないかと思った。所属するゼミのディスカッションや投票には多くの学生が参加すると思うし、それを当たり前だと思っているだろう。所属しているからこそ意見を述べる権利があり、投票に参加する権利がある。自分の投票で自分の思うようなゼミ運営ができるようになるかもしれないからである。一方、国政選挙に参加する学生は少ない。先のゼミの例と状況としては同じであるにもかかわらず、参加しない。理由はおそらく、「よく分からない」だろう。国会議員の言っていることや街頭演説で言っていることの難しさや、ニュースを見る機会の少なさ。これにより選挙に対する情報が少なくなり、よく分からないから参加するのを辞めておこう、となるのではないかと考える。私は将来地歴公民科の教師を目指していることや、毎朝ニュースを見ることを習慣にしていることも相まって、周りに比べれば選挙に関する情報を多く持っていると思う。そんな私だからこそ、身近にいる友人や、将来自分の教え子となる子達への主権者教育などを、この自分自身の経験を教材にしながら、選挙に関して自分ができることを行っていきたいと考えている。

総務省の不在者投票に関するホームページ

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