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早稲田大学IPS・北九州コンソーシアム情報共有会にて講演を行いました

2021年3月3日、早稲田大学IPS・北九州コンソーシアム情報共有会にお声がけいただき、CEO下岡がSynQシリーズの構想と現在のプロダクトについて「現場(製造現場や建設現場) におけるリモートワーク・リモート化の可能性」というタイトルで発表をさせていただきました。

早稲田大学IPS・北九州コンソーシアムとは?

IPS(早稲田大学情報生産システム)研究センターは早稲田大学の研究拠点の一つで、多くの企業との対話を通じて情報アーキテクチャ、生産システム、集積システムの3つの分野に関連する研究を行っています。そのIPS研究センターが設立したコンソーシアムには日本の産業を支える世界的な大企業と北九州のものづくり文化を作ってきた地場企業が名を連ね、共同研究や実証実験が行われています。所属する企業同士や学生と企業の間でも活発な交流が行われているそうです。

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【講演概要】デスクワーカーはoffice、デザイナーはAdobe、ではフィールドワーカーは?

CEO下岡の実家は北九州の小さな設備工事業を営む会社。ITのスタートアップ企業を立ち上げた下岡は、自分たちの働き方と家業の従業員さんたちの働き方との違いを日々感じていました。建設業での情報共有は電話だったりメールだったりFaxだったりツールがバラバラ。自分のPCにデータはあるけれどそれを社長に見せるためには紙に印刷。情報共有に時間がかかり、労働生産性がとても低いのです。

それに代わってIT業界はツールが進化して、コミュニケーションツールと進捗管理ツールやクラウドが有機的につながり、かつ自動化することで生産性が常に高まり続けています。新しいツールもどんどん増えるし、ツール自体も進化を続けます。そういうツール群というものがフィールドワーカーたちにもあってもいいのではないか? そう考えて下岡はSynQシリーズの構想を練り始めました。

無題のプレゼンテーション

無題のプレゼンテーション (1)

【講演概要】遠隔支援コミュニケーションツール「SynQ Remote(シンクリモート)」

まず最初にフォーカスした課題は、技術や経験を持った現場管理者は超多忙で人手不足が深刻ということでした。いくつもの現場を掛け持ちする管理者にはひっきりなしに電話がかかってきます。現場で施工している若手から「図面と違う配管があります!」と電話がかかってきますが、その若手の説明では実際にどう違うのかなかなか伝わりません。そこで事務所から片道20分かけて現場に向かいますが、現場に着いてからの確認時間はたったの5分だけ。こういう移動時間の無駄や電話での伝わりにくさを解消しようと開発されたのがSynQ Remoteです。

ビデオチャットをしながら、ポインタや描画機能を使って視覚的な指示が出せます。図面を共有しながら話したり、音声をテキスト化したりすることも可能です。シンプルなデザインで誰にでも直観的な操作ができ、スマホとPCという普段使っている端末があればすぐに使うことができます。(詳しくはこちら)特別な設備投資もなく使い始められるSynQ Remoteは、コロナ禍において海外の工場や被災地でも利用いただいています。インフラの点検や行政の家屋調査、設備メーカーの出荷前検査など、我々が当初想定していた以上の利用用途がお客様の中から生まれてきています。

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【ご参加くださった方々の反応】

今回のコンソーシアムでの発表のあと、いただいた質疑や感想などをいくつか紹介します。
SynQ Remote はいずれヘルメットのような存在に
今では現場で当たり前のヘルメットも、昭和初期には「なぜそんな不便なものをつけないといけないのか」という論争の対象だった。数年経てば、現場に入るときには SynQ Remote をインストールしたデバイスを持っていくのが当たり前。そんな風になりそうですね。 そうなったとき、SynQ Remote は工事の発注者が支給すべきなのか、個人で持つものになるのか、そのあたりのビジネスモデルの話も深められると面白そうですね。

手軽さが何より。まずは裾野を広げて
大手企業が提供するコミュニケーションのサービスは規模が大きすぎるし複雑。例えば3Dの仕組みなどを導入する企業もあるけれど、その場合付属する全てのデータやシステムが3D化しなければならない。とても数人の小さな企業に手の届くものではない。でも SynQ Remote なら初期投資も少なく手軽に始められて、現場のリモート化の裾野が大きく広がりそうですね。

現場のリモート化は一気に進めなければ建設市場は維持できない
例えば工務店の職人は仮設工事から美装工事まですべての工種の知識と経験が無ければならない。そういった人材はすぐには育たず、人材育成のためにも現場のリモート化は20~30%程度ではなくて、一気に進まなければ現状を打破できないと思っています。 SynQ Remote のようなツールが普及していくことには大賛成です。

SynQ Remote の後には SynQ Maintenance というプロダクトも開発中です。こちらは設備保全に特化したもので、設備オーナーとメンテナンス会社、そしてメーカーとの間で情報を共有するためのプラットフォームです。この機器はいつメンテナンスされ、どこのメーカーのものなのか、事務所に戻って資料を探さなければ分からない。メンテナンスの日程調整や報告に時間がかかる。そういった複数社にわたる問題を解決します。時間・空間・言語を超えて現場の知が共有できる、私たちはそんな未来を描いています。

▼関連リンク

SynQ Remote サイト:
https://www.synq-platform.com/

SynQ Remote サービス紹介動画:
https://youtu.be/o05MGvVmiTA

SynQ Maintenance サイト:
https://maintenance.synq-platform.com/


▼株式会社クアンドについて

クアンドが創業時から掲げているミッションは「地域産業のアップデート」です。社名の由来は「物事の始まりや取るべき行動を喚起する合図」というラテン語にあります。デジタルテクノロジーによって様々な業界が大きく変化する時代に、地域産業・レガシー産業が次世代に向けて変わる「きっかけ」を提供したい。そんな想いが込められています。
わたしたちは、地域産業がその都市やそこで育つ人間の人格形成に与える影響は大きいと思っています。それぞれの地域、企業が、みずからの特徴や強みに立脚し、独自の価値を生み出せる世界を構築する事こそが世界の幸せに繋がると信じています。

会社名 :株式会社クアンド(英文社名:QUANDO, Inc.)
所在地 :福岡県北九州市八幡東区枝光2-7-32 /福岡市中央区大名2-4-22 3F OnRAMP内
事業内容:アプリケーション・WEB開発、DXに関するコンサルティングなど
代表者 :代表取締役/CEO 下岡純一郎
URL  :https://www.quando.jp/



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